木島日記 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 500
感想 : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044191122

作品紹介・あらすじ

昭和初期。オカルト、猟奇事件、ナショナリズムが吹き荒れる東京。歌人にして民俗学者の折口信夫は偶然に、しかし魅入られるように古書店「八坂堂」に迷い込む。奇怪な仮面で素顔を隠した主人は木島平八郎と名乗り、信じられないような自らの素性を語り出した。以来、折口のまわりには奇妙な人、出来事が憑き物のように集まり始める…。ロンギヌスの槍、未来予測計算機、偽天皇、記憶する水、ユダヤ人満州移住計画。-昭和の闇を跋扈するあってはならない物語。民俗学伝奇小説の傑作、登場。

感想・レビュー・書評

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  • 何が面白いのかよくわからないけど、奇妙に面白い。話は、折口という男色家の大学の先生が、仮面の骨董屋と知り合いになって以来、えらく感情移入する女の子に好かれ、奇妙な連中(反魂法で2度復活させられようとしてはじけてしまった月とか、人魚とか、記録する水を持ったジプシーのオカマとか、人間コンピューターを作ったユダヤ女性)と交わりながら、奇妙な話が展開する。女の子が「おそばにおいてください。お役にたちます」を口癖にしているのも面白い。

  • 視点が何度か変わって少しだけ混乱した(少しだけ)

    初っ端からご機嫌な研究
    『白紙の状態の人間ならば精神上の変化をも容易に特定できる』やだ...なにこの研修生残酷ぅ
    どうしても月をライトと呼んでしまう。
    自刃子ちゃんの愛が深過ぎる、では死にます...か
    土玉氏いいやつだな(意外と優しい??)
    月を蘇生させる儀式のときに、した。した。した。って言う文章が不気味で個人的に好き
    蘇生は失敗した、2回目だから、冒頭に記載されていた深い傷と関係があるのかな?

    舌で読む少年て新し過ぎるな
    唖然とする折口と好奇心旺盛な美蘭のアンバランスな感じが良いですね

    サヴァン型高速積分計算機!?
    子供八人の頭に電極の針が刺して起動!?!?!?
    (ぼくの心にも刺さった)
    起動した際の子供の様子が良いですね。
    その後の文章読んでだからサヴァンなのね〜ってなったわかりやすい。
    さらにその後の子供たちが日米戦争の勝敗を予知するシーンは是非とも映像化してほしいですね、冗談です。

    折口先生、春洋君帰ってきて良かったね。
    てかこの小説読んだ人、美蘭の口癖言われてみたくならない?俺だけ?

  • 昭和初期の東京を舞台に、あってはならないものがわんさか描かれる物語でした。
    こういうオカルトな世界、好きです。荒唐無稽ですが微妙に現実を絡めてきて面白かったです。
    どれも心掴まれる話ですが、特に人間コンピューターと、偽天皇の話が好きです。厩戸ちゃん悲しみ。
    キャラクターも好きです。美蘭ちゃんと、土玉氏が良いです…土玉氏は意外とちゃんとした人に見えます、この中では。
    「多重人格サイコ」に繋がる瀬条機関そして学窓会…作中の昭和も軍国への傾きが険しくなってきました。この昏いまま戦争に雪崩れ込むのか。続きも読みます。

  • 折口信夫と木島平八郎が主人公。実在の人物と架空の人物をうまく絡めながらフィクションを現実に混ぜ込んでいる。舞台は昭和初期の東京(時代も世相も現代の私からしたら十分に現実離れしている)で、未来予測装置、偽天皇、草薙剣、ロンギヌスの槍、人魚、変若水、ムー大陸などの題材がこの物語世界の中で溶け込み融合している。こういった作風は、作者の真骨頂とも言える。漫画『サイコ』の登場人物や用語も出てくるため、知っているとますます楽しめる内容だ。

  • 37766

  • 実に興味深く、面白いストーリー。
    でも、文体のリズムが合わずに読み進めるのに時間がかかった。
    キャラクター、ストーリーも好み。
    時代の翳りに湿度の高い物語に飄々としたキャラクター同士の会話部分が浮きそうなものだが、ものすごく微妙なバランスでしっくりきている奇妙な味わい。
    仕分けされるものの艶っぽく生々しい描写が病み付きになりそう。

  • 民俗学者・折口信夫は仮面で顔を隠す木島に出会ってから、奇妙な人々に出会い、さらに奇妙な出来事に巻き込まれていく。 ロンギヌスの槍や偽天皇など、とにかく好きな人にはたまらないネタが盛りだくさん。

  • 微妙なのに、いい

  • 個人的に、こういう小説(ライトノベルっていうんですか?)は受け付けないので、読み出した瞬間、あ、しまったと思ったんだけど、仕方ないので最後まで読みました。

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著者プロフィール

1958年生まれ。まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター研究部教授。まんが原作者としての著書に『多重人格探偵サイコ』(田島昭宇画)『黒鷺死体宅配便』(山崎峰水画)、民俗三部作『北神伝奇』『木島日記』『八雲百怪』(森美夏画)、『恋する民俗学者』(中島千晴画)など。本書に関する批評として『「捨て子」たちの民俗学‐‐小泉八雲と柳田國男』(角川選書/第5回角川財団学芸賞)、『公民の民俗学』(作品社)、『怪談前後 柳田民俗学と自然主義』『殺生と戦争の民俗学』(ともに角川選書)などがある。

「2022年 『くだんのピストル 参』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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