ダンタリアンの書架3 (角川スニーカー文庫 123-23)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044241155

作品紹介・あらすじ

ダリアンは荒れていた、怒っていた、罵倒していた。読み終えた王都で人気の流行小説第二巻。その三部作の最終巻が刊行されぬまま作家レニー・レンツは半年前に死んでいたのだ。だが、そのレンツからヒューイへ助力を求める手紙が。「奇怪な書物によって囚われた私たちを助けて欲しい」と-。ダリアンは手紙の住所に向かった、続きを書かせるために。人の欲望に応え、不思議な力を発揮する悪魔の本を巡る、少女の冒険、第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • なんか面白さが逓減してる気がする。連作短編の宿命、ネタ切れとマンネリ化か。焚書官とのくだりは新要素となってくれることを願う。

  • ダリアンは、薄い本も等しく「本」として読むのだなぁ、と感心しました(笑)
    焚書官が無性に好きなので、登場するとワクワクします。
    強く生きて欲しい、と思う(笑)

  • 第一話「換魂の書」

    第二話「忘却の書」

    第三話「黄昏の書」

    断章一「眠りの書」

    第四話「魔術師の書」

    断章二「美女の世界」

    第五話「償いの書」

  • 焚書官登場。
    この子たちのほうが主役よりもキャラ立ってるのでは?と思ってしまう。
    短編だからかラノベだからか、ちまちましてる印象。
    気が狂った女が~系は飽きたなあ。

  • 9784044241155 296p 2009・5・1 初版

  • 【収録作品】第一話 「換魂の書」/第二話 「忘却の書」/第三話 「黄昏の書」/断章一 「眠りの書」/第四話 「魔術師の娘」/断章二 「美女の世界」/第五話 「償いの書」

  • 11月20日読了。図書館。

  • 借本。

  • “「気にいらんか。贅沢なやつめ……ならば彼女はどうだ。おまえよりも十歳ばかり年上だが、家柄もしっかりしているし、家庭的ないい妻になると思うぞ」
    「妻?さっきから何の話をしているんです、叔父上?」
    ヒューイがついに苛立ったような態度で訊き返す。ダヴィはむしろ意外そうな顔で、
    「もちろん、おまえの結婚相手の話だが」
    「結婚?」
    ヒューイが啞然とした声を出す。ダヴィは恩着せがましい笑顔で頷き、
    「そうとも。ヒューイ、貴様、いくつになった?曲がりなりにも爵位の継承資格を持つ男が、その歳になって許嫁の二人や三人いなくてどうする?」
    「許嫁が何人もいたら、ただの結婚詐欺じゃないですか。だいたい、なんだって叔父上が僕の結婚相手の心配なんかするんです」
    「そんなもの、おまえのためを思ってやっているに決まっているだろう」
    ダヴィが呆れた表情で言った。自分の言葉に何の疑いも感じていない人間の顔だった。”[P.75]

    ハルの扱いに思わず笑う。

    “「あの少女……全身に九つの錠前か。彼女もきみと同じ読姫なのか、ダリアン?」
    どこかのんきな口調で訊いた。
    ダリアンは無言のまま、揚げパンの咀嚼を続ける。彼女自身、判断がつきかねているという表情だった。そしてダリアンが何か言おうと口を開きかけたとき、
    「くっ」
    ヒューイが突然、ダリアンを放り出して前に出た。
    長杖を放り出した焚書官が、ヒューイたちに襲いかかってきたのだ。交錯した二人の身体が、もつれ合ったまま、陽炎のように一瞬ゆらりと揺れた。
    そして、よろよろと後退したのはヒューイのほうだ。
    「ヒューイ!」
    ダリアンが血相を変えて鋭く叫んだ。今まで彼女が発したことのないような、頼りない声だ。
    ヒューイは無言で唇を拭う。その手の甲に薄く血の痕が滲む。
    しかしハルも、身構えたまま動かない。険しい表情で、焚書官は自分の掌を見つめた。確実に仕留めたはずの獲物が、目の前に平然と立っている。そのことに驚いている顔だった。
    「面白い動きだな。今のは……たしかバリツとかいう東洋の武術だったか」
    切れた唇を舐めながら、ヒューイが皮肉っぽい口調で訊いた。
    ハルが、かすかに眉を動かす。俺の砕<くだき>が見えたのか、と感嘆したように呟いて、
    「おまえ、兵士か?」
    ヒューイは笑って首を振った。
    「まさか。僕はただの飛行機乗りだよ。格闘は専門じゃないんだ。手加減して欲しいね」”[P.262]

  • 読了。

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著者プロフィール

電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)銀賞、第1回日本SF新人賞、第5回スニーカー大賞特別賞を受賞。代表作は『ランブルフィッシュ』シリーズ、『アスラクライン』シリーズ。

「2023年 『ソード・オブ・スタリオン 種馬と呼ばれた最強騎士、隣国の王女を寝取れと命じられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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