エスカフローネ (角川スニーカー文庫 124-1)

著者 :
  • KADOKAWA
3.84
  • (6)
  • (6)
  • (6)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 37
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044242015

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 怪我のため陸上競技の道を閉ざされた絶望からひとみは、「あたしなんか消えちゃえ」と呟く。その瞬間ヒトと獣人が共存し剣と魔法により戦乱と化している異世界に飛ばされ、ひとみは亡国の少年王バァンと出会うのだった。

    劇場版のノベライズ。実はテレビシリーズしか見てなかったので、キャラ設定から世界設定まで違うことに驚きました。そのテレビシリーズから20年以上経っていることにも驚くのですが。
    テレビシリーズでは画面構成のきらびやかさや、登場人物の恋心も作品の見所となっていましたが、この劇場版は全体が絶望感で満たされています。
    絶望感に溢れた世界の中で、運命にあがき運命を切り開こうとする少年少女の物語に焦点を合わせられており、戦乱の悲壮さもより強く感じられます。
    主要人物はだれもが絶望に心を支配されており、そのため破壊行動に出るもの、全てを諦めているもの、抗うために戦うしかないものがおります。ひとみはそんな絶望の渦に巻き込まれながらも、自分がしたいことすべきことを見付けていくのです。

    破滅へと向かう物語は当時の流行りもあったでしょう。またテレビシリーズとは違い尺が限られている劇場版だからこそ、テーマがより明確になっているのかも知れません。絶望に支配された世界で人はどう生きるのか。そんな問いををぶつけられた気がします。

  • できれば映画のラストはこっちだったら良かったなーというのが本音でした。

  • 劇場版エスカフローネのノベライズ。最後のひとみの選択が違います。個人的にこっちの終わり方が好きです。

著者プロフィール

1983年兵庫県生まれ。日本学術振興会特別研究員(RPD)/静岡県立大学国際関係学部。専門は文化人類学、地域研究。2016年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了、博士(地域研究)。著書に『コンゴ・森と河をつなぐ――人類学者と地域住民がめざす開発と保全の両立』(共編著、2020年、明石書店)がある。

「2022年 『妖術と共にあること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山口亮太の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×