失はれる物語 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.75
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  • (2554)
  • (158)
  • (39)
本棚登録 : 16100
感想 : 1416
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044253066

作品紹介・あらすじ

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。

感想・レビュー・書評

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  • 単行本は読みレビューを書いていますが、文庫のみ収録の『ウソカノ』を読みたくて購入しました。
    たった13ページの物語、めっちゃ良かった…
    買って良かった、『ウソカノ』これから何度も読みたい。

    甘酸っぱい青春時代、背伸びした恋愛…
    他人から見たらくだらないと思われることに、本気になって夢中になってしまう真っ直ぐな彼らが素敵でした。
    儚く海風に舞う、死んでしまった彼女。
    僕はありきたりの切実な歌詞を歌いギターを掻き鳴らす、そして僕の彼女も消えてしまう。
    くだらなさと切なさと希望、絶妙…

    乙一さんの「あとがき」が読みたいのですが、いったい何を読めば「あとがき」が付いているのだろう。
    本書は、「あとがき」にかえて『ウソカノ』収録とのことでした。

    • あゆみりんさん
      『パンツ』じゃなくて『くつした』でしたっ!!
      『パンツ』じゃなくて『くつした』でしたっ!!
      2023/05/17
    • なおなおさん
      あゆみりんさん、パンツとくつしたは間違えてはダメよ〜〜〜笑
      あゆみりんさん、パンツとくつしたは間違えてはダメよ〜〜〜笑
      2023/05/17
    • あゆみりんさん
      ですよねっ₍₍ (̨̡ ‾᷄ᗣ‾᷅ )̧̢ ₎₎
      もうパンツしか出てこなくって〜( -᷄ ω -᷅ )
      ですよねっ₍₍ (̨̡ ‾᷄ᗣ‾᷅ )̧̢ ₎₎
      もうパンツしか出てこなくって〜( -᷄ ω -᷅ )
      2023/05/17
  • R2.8.3 読了。

     頭の中の想像の携帯電話にある日、電話が来て…「calling you」。交通事故で右腕の皮膚感覚と人差し指の上下運動のみしか残らなかった男の心情を綴った「失はれる物語」。他人の外傷を自分の身体に移すことが出来る能力を持った男と友人と様々な外傷を抱えた人々との人間模様を描いた「傷」。ひょんな事から事故物件で殺人で亡くなった若い女性と子猫と一緒に奇妙な共同生活し、彼女の死の真相に近付いてく「しあわせな子猫のかたち」。どの作品も乙一ワールド全開という感じで、面白かった。
    また、別の乙一作品も読んでみたい。

  • はぁ〜〜♡やっぱり乙一さんが大好きだ〜〜\♡︎/

    なんだかみなさま乙一さんで賑わってるので、これは!と私も乗っかっちゃいました〜✌︎(๑˃̶͈̀◡︎˂̶͈́๑)✌︎

    "失はれる"をテーマに書かれた傑作短編6作とさらに2作を加えた文庫版✩︎⡱

    これ、、めちゃくちゃ良かった〜!!
    8編どれもとても良かった(≧∀≦)
    やっぱり乙一さんの描く短編は間違いないな♡

    乙一さんといえば、ちょっとホラーっぽかったり、グロかったりする作品もあったりするけど、こちらはそういう話はなく、せつな〜い話が多かった。
    あ、でも、中にはパンツが喋るみたいな、可愛い話もあったけど〜笑

    特にお気に入りだったのは、『Calling You』、『傷』、『しあわせは子猫のかたち』

    その3つをざっくり、、

    『Calling You』
    携帯電話を持たないコミュ障気味な女子高生が、頭の中の携帯電話で見知らぬ誰かと繋がる。

    『傷』
    特殊学級で出会ったアサトは、ある不思議な力を持っていて、その力を他人を助けるために使い、ボロボロになっていく。

    『しあわせは猫のかたち』
    ひとり暮らしを始めた家には、以前住んでいて亡くなった女性の気配が残っていた。

    せつない話が多いけどそれだけじゃなく、どれもなんだか心があたたかくなる様な読後感でした✩︎⡱
    う〜ん、良かった♡

    もっと乙一さん読んでいこう〜♪






    • mihiroさん
      チーニャさん♡あははは!
      めっちゃ圧かけてきましたね〜笑笑
      絵本2冊、図書館で予約しまーす(๑•̀ㅂ•́)و✧
      チーニャさん♡あははは!
      めっちゃ圧かけてきましたね〜笑笑
      絵本2冊、図書館で予約しまーす(๑•̀ㅂ•́)و✧
      2023/04/09
    • 1Q84O1さん
      mihiroさん
      私からも念押しの圧をかけておきますね!w
      mihiroさん
      私からも念押しの圧をかけておきますね!w
      2023/04/09
    • mihiroさん
      うわっ!2人して〜〜!爆笑ꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬʬ
      そのうち逆に圧かけてやる〜!笑
      覚悟しといてくださいね笑笑
      うわっ!2人して〜〜!爆笑ꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬʬ
      そのうち逆に圧かけてやる〜!笑
      覚悟しといてくださいね笑笑
      2023/04/09
  • 表題作を含む8編の短編集。
    うち2編は他作から再録のもので既読済みだった。

    私からすると著者5作品目であったが、どれも淡く切ない物語ばかりで、いつかの作品で読んだ残酷な物語と同じ著者とは思えない、爽快感が得られる作品だった。

    私的に感情を揺さぶられたのは「しあわせは子猫のかたち」。悲しいけど、でもとっても暖かい気持ちになれる不思議なお話。

  • 乙一さん、二冊目。
    カテゴリーを「家族・夫婦」にしたのは、表題作の「失はれる物語」がとてもよかったから。
    心の携帯電話とか、家にいる幽霊とか、「不思議」なんだけど、「そんなこと絶対ないし」とは思えない、ありそうな不思議。
    淡々とした描写がかえって余韻を残してくれる。
    これで乙一さんにはまった気がする。別の作品も読んでみたい、ぜひ。

    〇Calling you 
     友達のいないリョウは、携帯電話を持っていない。
     心の中で携帯を想像するうち、ある日心の携帯に着信があって…。

    〇失はれる物語
     夫は交通事故により全身不随、視覚も聴覚もすべてを失う。
     残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。妻は右腕をピアノに見立て、毎日右腕で演奏をして気持ちを伝え、夫の唯一の慰みとなる。
     しかし次第に妻の演奏は、悲嘆にくれたものになっていって…。

     暗闇の中、取り残された一本の右腕。
     右腕の触覚だけが世界のすべてとなった私。
     妻の演奏が、どんなにか救いであったか。それでも彼女の幸せのために何もすることができない、いや、自分は彼女をつなぎとめる鎖でしかないという懊悩。
     自分が妻なら、夫なら、一体どうするのだろうか。
     そう思うと切なくなって涙がほろほろと出た。

    “自分にあるのは光の差さない深海よりも深い闇と、耳鳴りすら存在しない絶対の静寂だった。その世界で彼女が腕の上に広げていく刺激のリズムは、独房に唯一ある窓のようなものだった。”

    〇傷
     特殊学校のオレとアサト。
     家庭に恵まれない二人は心を近づけるうち、アサトの不思議な能力に気づく。
     彼は、人の傷を、自分に移すことができた。

    〇手を握る泥棒の話
     叔母のバッグを盗むため、叔母の泊まる旅館の壁に穴をあけ、手をさしいれる。
     しかし、闇を探る手は女の人の手をつかみ、そのまま膠着状態に陥る…。

    〇しあわせは子猫のかたち
     引っ越した先の家では、最近若いカメラマンの女性が殺されていた。
     可愛がっていた子猫はその存在を感じることができるらしい。
     朝になるとカーテンが開けられ、窓が開く。コーヒーが用意され、部屋が片づけられる。
     ぼくは、日々の生活の中で、彼女を当たり前の存在として受け入れるようになるが…。

    〇マリアの指
     鉄橋から落ち、列車に轢かれて死んだ鳴海マリア。
     美しく崇高な存在であった彼女は本当に自殺したのか。
     粉々になった死体からは、指が一本だけ発見されない。彼女の指を探して毎夜線路を歩くうち、死の真相にも近づいていく…。

    〇ウソカノ
     ひょんなことで作ってしまった嘘の彼女。
     嘘を重ねるうちに、ウソカノは実体を伴った存在のように感じられるようになっていく。

    • 土瓶さん
      こんにちは。
      よろしければぜひ、乙一さんの「平面いぬ。」も読んでみて下さい。
      ・石ノ目
      ・はじめ
      ・BLUE
      ・平面いぬ。
      の短...
      こんにちは。
      よろしければぜひ、乙一さんの「平面いぬ。」も読んでみて下さい。
      ・石ノ目
      ・はじめ
      ・BLUE
      ・平面いぬ。
      の短編4本が収録されています。
      特にBLUEは素晴らしかったです。
      2021/01/05
    • マリモさん
      土瓶さん
      こんにちは、はじめまして。コメントをありがとうございます。
      平面いぬ。は未読のようです。また読んでみたいと思います^_^ ご紹介あ...
      土瓶さん
      こんにちは、はじめまして。コメントをありがとうございます。
      平面いぬ。は未読のようです。また読んでみたいと思います^_^ ご紹介ありがとうございます!
      2021/01/05
  • calling youで完全に引き込まれた。

    小説自体をまだ読みふけってない時代に
    読んだやつだけど、
    いい意味で分かりやすい伏線が
    ちょうど良く、好きな物語でした!

    表題作は、切ないというか、悲しいというか・・・
    研ぎ澄ましたお話。
    すごい作品だけど、ある意味で
    もう読めないかな。

    マリアの指が急にミステリーで、
    犯人のヒントも読み返すとしっかりとあって、
    悔しかったなぁ。笑

    私の中で
    著者と言えば
    この1冊!

    間違いなくおススメです。

  • 『失はれる物語』読了。
    10年ぶりぐらいの再読でした。短編集でとても暗くて読んでるこちらの気分までもがどんよりしてくるくらいに切なく、儚い内容でした。乙一らしい、ダークミステリーな世界観ですよ…
    「マリアの指」が印象的でした!面白かったです。
    コロナに感染してからの隔離期間中に読んだので、一日一編ずつの頻度で読んでました。丁度良い。
    スマホではない携帯電話の時代に出版された本だから、なんか懐かしかったわ…。ツイッターやらインスタグラムやらLINEが登場する前の時代。私も携帯電話を学校に持っていってイヤホンを手首の裾から通して頬杖をつくフリをして隠れて音楽を聴いていたわ〜と思い出したわ…

    2022.12.30(3回目)

  • 著者の作品はこれで6冊目の読了となりました。

    計8つの物語がおさめられた短編集。

    今まで読んだ乙一作品の中では1番好きな作品となりました。

    短編集ってあんまり好きではないはずなのに^^;

    読み終えるとずっと重版されていることも腑に落ちる。

    どことなく切ない物語の詰め合わせ、特にお気に入りは「失はれる物語」。

    いやぁ、ああなると実際辛いよね。

    まさに生き地獄。

    巻頭におさめられた「Calling You」の不思議な世界感がたまらない。

    ようやく著者の作品の楽しみ方が少しわかってきた気がします。

    説明
    内容紹介
    事故で全身不随となり、触覚以外の感覚を失った私。ピアニストである妻は私の腕を鍵盤代わりに「演奏」を続ける。絶望の果てに私が下した選択とは? 珠玉6作品に加え「ボクの賢いパンツくん」を初収録。
    内容(「BOOK」データベースより)
    目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    乙一
    1978年福岡県生まれ。1996年『夏と花火と私の死体』で第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。2003年、『GOTHリストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 単純な感激やの私には好きな話で、どれも最後、ジワってきた。

  • 不思議でどこかせつなくロマンチックなホラー。
    頭の中の電話でつながる思いや、唯一残った右腕の皮膚感覚で奏でられるピアノの旋律、他人の負った傷を自分の体に移す痛み、子猫に寄り添う死者の魂、白く美しいマリアの指が語る真相…
    リリカルな描写にドキドキするのですが同時にすごくゾクッと背筋が凍ります。

    目には見えないけど確かに存在するものを具体化していて、実際に痛みを伴う感覚として伝わってきます。
    「Calling You」と「傷」が好きかな。

    表紙が反転された楽譜で、各話のタイトルが白紙の五線譜で、
    各章の区切りが4分休符と8分休符になっていて、デザインが素敵です。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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