失はれる物語 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 1281
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044253066

感想・レビュー・書評

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  • 短編集です。その中の「calling you」が大好きです。学校に馴染めない女の子リョウが、ある日携帯電話を拾う。その携帯電話は声の出せない青年シンヤに繋がる。二人は会おうとするのだが…というストーリーです。ちなみに二人の間には1時間の時差があります。設定がおもしろいのはもちろんのこと、読んでいても矛盾を感じませんでした。ラストはとても苦しいですが、とても美しいです。

  • 乙一さんの本初読‼︎

    どの短編もちょっと不思議な感じ。
    「calling you」
    携帯を持ちたい持ちたいと願っていたら、頭の中に携帯の着メロが…。
    自分にしか聞こえない。知らない人と喋ることができる。
    そして、最後のその意味がわかった時には、ちょっと感動。
    「失はれる物語」
    交通事故により全身不随、音も視覚も、五感の全てを奪われた彼。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、演奏で思いを伝える。
    最後まで切ない。
    「傷」
    傷を自由に移動させることのできる少年アサト。
    優しさから、全ての傷を自分に移動させようとする。
    オレとアサトの友情を深く感じる。
    「手を握る泥棒の物語」
    まさか泥棒の手を握っていたのが、芸能人だったなんて…。
    時計を落としたことが、ここに繋がるのか…って感じでした。
    壁を隔てて話しているところが、シュールな感じ。
    「しあわせは子猫のかたち」
    死んだはずの前の住人と、人と関わるのが苦手な僕。
    彼女と猫と僕の3人の生活。なんだか温かかった。この作品の中で一番好きなお話でした。
    「マリアの指」
    全体的に暗く、そして犯人が逃げそのまま…後味の悪い終わり方でした。

  • Calling you
    あるはずがない携帯を持ってると妄想して、それが誰かと繋がるという物語。何だその思い込み。てか繋がるのも意味わからん。が、いい終わり方。

    失われる物語
    事故にあって右腕の感覚しかなくなった人の話。
    そこを通して家族と通じ合うけど、看病する妻を束縛する結果となった。看病疲れに滅入る妻にとった夫の思いやりに感動。


    傷を自由に行き来させられる少年の物語。心優しい少年は誰の傷でも一手に引き受けてしまう。

    手を握る泥棒の物語
    お金に困った時計のデザイナーの物語。試作時計を量産したいのだか、金が足りない。叔母が泊まっているはずの旅館の壁に穴を開け、手を入れバッグを盗もうとすると、時計を落としてしまう。時計を探していると誰かの手を掴んでしまう。壁を隔てて対峙するシチュエーションがシュールで面白い!

    しあわせは子猫のかたち
    死んだはずの前の住居人と、社会に馴染めない僕の物語。死んだはずの彼女は何故か存在していて、ネコを介して彼女の存在が感じられる。
    ほんわかしていい物語。

    ボクの賢いパンツくん
    どうでもいい

    マリアの指
    どんでん返しだったらこうだろうな、と思っていた通りになった。ちょっと暗い。あんまりすっきりしない。

    ウソカノ
    嘘で彼女ができた事にしたが、それ故に芽生えた友情と、その嘘にリアリティーを出すために行った努力の物語。

  • この不気味さがたまらない

  • 全体的に切なくて空虚感が残りました。「マリアの指」結局犯人は自首しないで行方不明になったってことですよね?そこだけが残念というかやりきれなかったです。あと「失はれる物語」も非常にやりきれず後味が悪かったです…。

  • 表題作が一番引っかかりがあった。目も見えず音も聞こえず、指一本しか動かせない状況になるというのがとても怖い。どんなホラーより怖いかも。パニックになるのが想像できる。それでも動けないとなると気が狂うのも時間の問題なんじゃないかと思う。妻を想い、人を遠ざけるが、それでも生きている。救いのない話だった。

  • 以前一回読んだのに、ブクログ登録し忘れていて「読んでなかったかな?」と思い読んだら、すでに読んでいた。こんなにすっぱり忘れてしまうとは(笑)やはり記録することは大事。でも読み始めると内容かなり覚えてた。一回目読んだときは面白いなと思ったけど、二回目はあまり。こういうショートショート的要素が強い作品の宿命?それでも、星新一は何回読んでも感動する傑作が多いから、やはり星新一はすごい。

  • クレちゃんにすすめられて

    報われない話が多いが、心温まる話もあり

  • むー。いい話なのか?悪い話なのか?どっちつかずの印象。「嘔吐感がした」とか、表現の感覚があわない。普通に「吐き気がした」でよくない?みたいな。書き下ろしのウソカレだけがスッと読めた。

  • 失う

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著者プロフィール

乙一(おついち)
1978年福岡県生まれ。山白朝子(やましろ あさこ)、中田永一(なかた えいいち)の別名義で執筆する小説や、安達寛高(あだち ひろたか)という本名名義で脚本を記すこともある。
1996年に『夏と花火と私の死体』で、第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。
2003年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。2012年、『くちびるに歌を』(中田永一名義)で第61回小学館児童出版文化賞。
代表作として、映画化もされた本屋大賞ノミネート作『くちびるに歌を』のほか、『暗いところで待ち合わせ』『きみにしか聞こえない CALLING YOU』『失はれる物語』などがある。作品の多くが漫画化、映画化された。

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