氷菓 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 15583
レビュー : 1825
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044271015

作品紹介・あらすじ

何事にも積極的に関わらない奉太郎が、姉の命令で入部させられた古典部で、部員の少女の叔父が関わった三十三年前に起きた事件の真相に迫る。省エネ少年と好奇心少女が繰り広げる青春ミステリー。

第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞受賞作
2012年4月より、京都アニメーション制作でTVアニメ放映予定!

感想・レビュー・書評

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  • 古典部シリーズの1作目。京アニでアニメ化もされており、人気のシリーズです。

    神山高校で33年前に起きた、ある事件。
    「氷菓」というタイトルの文集。
    そこに潜む謎とからくりを、明らかにしてゆくストーリー。

    主人公の奉太郎は、エネルギー効率が悪いことはやらない、省エネ少年。対して、共に謎を追っていく千反田は、好奇心に全力でぶつかっていく少女。

    奉太郎独特の、ひらめきや 物の見方、考え方が、謎解きを推し進めます。

    「だが、もし、座興や笑い話ですまないなにかに取り憑かれ、時間も労力も関係なく思うことができたなら・・・。それはもっと楽しいことなのではないだろうか。それはエネルギー効率を悪化させてでも手にする価値のあることなのではないだろうか。」(180ページ)

    仲間と時間を過ごすうちに、そして、謎解きにいつしか心を奪われていくうちに、奉太郎の心に 変化があらわれ

    読んでいる私の心にも、さわやかな 風が吹いたような 気持ちになりました。

    事件の真相は。そして、タイトルの「氷菓」の意味とは。
    ちょっと切ない読後感。青春ミステリーと呼ぶのに相応しい、作品です。

  • 「わたし、気になります!」を連発して、
    娘に「ママ、うるさい。。。っていうか、ウザイ!」と白い眼で見られる今日この頃。

    アニメ化前になんとか読破しようと思っていたのに、イナカの図書館には置いてなくて
    アニメ化の余波で、古書店ではあっという間に値上がりして、
    ようやく読めた古典部シリーズ第一巻。

    主人公 折木奉太郎の、イマドキの高校生にはあり得ないような、
    古き良き時代の文士崩れの如き独白。。。素敵です♪
    「高校生活といえば薔薇色、薔薇色といえば高校生活」
    と、遥か時の彼方に去った私の高校時代でも口にできなかったような台詞を
    冒頭で彼に呟かせる米澤穂信さんが、
    このデビュー作を書いた時20代前半であることに驚きます。

    学帽にマントを羽織っているほうがしっくりくるような
    奉太郎と里志のインテリゲンチャ風会話に
    オートロック、赤外線センサー、データベースなど
    いかにも現代らしい単語が飛び交ったり、
    里志ネーミングによる、大時代がかった「桁上がりの四名家」の一員であることが
    出自などまるで関心なさそうな今現在の高校での事件の発端になったりと、
    一見、パラレルワールド?と思えるような、その微妙なズレ感が素敵。

    人生の指針が省エネという奉太郎、自らをデータベースと言い切る里志、
    好奇心をエネルギーに生きる千反田さん、七色の毒舌を誇る摩耶花、と
    ちょっと毛色の変わった生徒たちが集うのが
    よりによって「古典部」というところも面白く、
    学校ならではの些細な謎が、やがては学校の歴史に眠る
    苦い真実に辿り着くあたりにも、米澤さんらしい緻密さが発揮されて
    アニメで大筋がわかってしまっていても、やっぱり続きが。。。
    わたし、気になります♪

  • ebookjapanの半額キャンペーンで購入。思ったよりライトな文体で集中力保つのに疲れちゃったけれど、プロットはやっぱりいい。アイスクリームだぜ……。せつない。この地味な作品をアニメ化しようと思ったスタッフえらい!

  • おすすめされて読もう読もうと思っていたこの本、やっと手に取りました。
    へー、デビュー作なんだ。
    米澤さん、がっつりミステリ作家さんのイメージだったけど、こっちの青春ラノベぽい感じが定番なのかな。

    高校入学早々に、謎の古典部に集まったなかなか曲者ぞろいの4人の男女。
    登場人物の名前が難解というか不思議すぎる。
    ミステリーとしてはすごく軽いけど、豆知識的うんちくや小難しい語彙の連なりがわたし好みでした。

    薔薇色だろうが灰色だろうが、高校生活ってのはいいもんだなぁ。
    こんなお洒落な会話する高校生もないだろうけど。

  • おもしろかった。読みやすい文体と、短いスパンで起こる小さい事件が、小気味よかった。

  • 「氷菓」読む前からタイトルだけでかき氷なのか、シャーベットなのか、はたまた知らない洒落た名前のお菓子でも出てくるのかとか考えてみたり。 凶器なのか、いや別の意味がありそうだとか色々思い巡らせ読みました。
    全然違った。

    氷菓に秘められた思いを知った時、このタイトルセンスすごく良いなと思いました。
    初米澤作品、とても面白かったです。

  • 古典部シリーズ1作目。
    身近な学校や仲間たちの謎を解決していくストーリー。
    なので殺人とかはないミステリです。
    形式は短編集みたいな感じ。
    軽い謎から、重い謎まで。
    サイズも薄くて読みやすかったです。

  • 以前よりなんとなく見知っていたタイトルの文庫、そのタイトルや文庫の装丁からはもっと重めのテーマの話だと勝手に想像していたが、いい意味で予想を裏切られた。《古典部シリーズ》という高校生の青春学園もの謎解きシリーズ☆の1巻目だった… そうだったのかー。もっと早く知っていれば。

    軽くて楽しく読める作品でした。謎解きも、最初は「…スケール小さいな…日常のプチ謎解きか」と物足りない気がしていたのに、気づけば学園の過去の謎に迫る内容に。氷菓というタイトルの謎もなるほどなと。気だるく無気力に生きているような主人公の男の子も、仲間と時をすごしていくあいだになんとなく青春の「動」に身を委ねていく。続きの作品も気になります。

  • 高校入学したての主人公の日常ミステリー。人が死んだりとかは無い、ほんの些細な謎を解いていくミステリー。でも高校時代ならそんな出来事が大きなことだし、人を変えていくのだと思う。 些細と書きましたが、氷菓にまつわる話は全然些細ではなく胸が締め付けられる様なストーリーです。

  • 一つ言及するなら、奉太郎は「省エネ主義」であって、無気力なわけでもないし、物事に無関心なのでもない。
    端的にいうと、そういう人間は自ら孤立を望むはずだからだ。

    その省エネライフに春風を届けたのが、我らがちーちゃんこと千反田える孃。

    この作品は、ミステリ(それもライト)モノと捉われがちだが、れっきとした青春エンタであると思うのですよ。

    実際、ちーちゃんによって、(だけではないが)奉太郎は徐々に行動も感情も変化させていく。

    人を変えられるのは出会いによるモノが多い、とは本当の事ですから。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、14年『満願』で山本周五郎賞を受賞。『満願』は同年の年間ミステリランキングで三冠をとるなど、話題を呼んだ。近著に『王とサーカス』『真実の10メートル手前』『いまさら翼といわれても』『Iの悲劇』『本と鍵の季節』『巴里マカロンの謎』などがある。

「2021年 『黒牢城』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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