砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- KADOKAWA (2009年2月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044281045
感想・レビュー・書評
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児童文学?ライトノベル?中学生の私がこれを読んだら、何を思うのだろ?
冒頭で結末が示されているにも関わらず、藻屑が自らを人魚というから、新手のファンタジーか?とも思いながら読み進めてしまった。
一方で、親の保護下にいる子供の立場では、逃場もなく、現実を受け入れるための妄想(藻屑のように)をするか、なるべく近い将来に自立する目標を立てて生き延びるか(なぎさ)だよな…と絶望に満ちた気持ちにもなった。
生き抜く気はなかったのかもしれない、でも、なぎさに出合ったことで、生き抜く気に傾いたのかもしれない。
なぜ、こんな事になってしまうのか胸が締め付けられる作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物語冒頭で提示された海野藻屑という少女の死。
第一発見者である少女と、殺された藻屑の間の彼女の死に向かう1か月の物語。
冒頭ですでに何があったかは書かれているので、推理小説のようなどんでん返しはない。
主人公の視点で物語が進んでいくので殺された藻屑が本当のところ何を考えていたのかはわからない。
物語のラストで今まで空気だった先生が実は結構、ストーリーの裏側で先生なりに頑張ってくれていたことがわかるのでひょっとしてもう少し時間があったら何かが変わっていたのかも。 -
短い小説で、すらすら読めました。
10年以上前の小説とは、思えない作品でした。
友情や家族について深く考えさせられ、
なぎさの中の藻屑に対する感情が素敵に思いました。 -
何をどうしても救えなかったのか。
ロリポップじゃ戦えないんだ。でも、本物の弾丸でも戦えないからロリポップにしたんじゃないかな、とすら思い始めてきた。
生きていれば大人になれた。
先生のこの言葉の意味がグサグサ刺さる。 -
ページ数が少ないため2〜3時間程度で読み切れる。
ところどころ言葉選びが厨二病っぽくて萎える。
弾丸というワードが何回も無理やり出てくるのが特に興醒めポイント。
正直なんでこんなに重版かかってるのか分からない。 -
救いはないように見えて少しあると思う
私は少し清々しい気分になった -
犬が死にます。
10代の時に読みたかった。 -
結末が最初から判明しているだけに、始終鬱々とした異様な雰囲気。その中でも一瞬の希望とか美しさとか甘さがあり、より絶望感が際立って感じた。絶望を具現化した芸術作品のような物語だった。
可哀想な子供のテーマは最近の自分には地雷なので好きとは言い難い。 -
自分の人生も未だ砂糖菓子の弾丸を撃ち続けていることに気付かされた