少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 4658
レビュー : 479
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044281052

感想・レビュー・書評

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  • あぁ、どう憎しめばいいのだろうか。

  • せつなくて、よい。

  • 独特な文章で、読んでいると不思議な気持ちになる。
    言い回しが独特だからか、少し読むのに時間が掛かる。

    でもなんか好き。そんな本。

  • 家族観がグラっとした


  • 美しさは田舎では特異でも 都会ではそこまで特異ではなくなる。
    美しさは消費される。
    若さは特別。老いると格が下がるだけ。

    お互い好きだったのに憎むべき母親と父親のせいで一緒にはいられなくなってしまった美しい少年と少女の話

    ゴージャスもとても良かった

  • この作家は、描写がいやに官能的です。
    ただただ美しく、しかし独特な臭気があり、刹那的で、ほんの少し非凡で、まとわりついてくる感じがします。
    時々は、それがいいんですけどね。

  • “辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。(p6)”という初めの一文に惹かれ、“わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。(p25)”という一話の初めの一文でさらに惹かれました。その文だけで、頭の中で色々な想像が広がりました。魅力的な文が多い作品でした。

    いんらんな母から生まれた少女七竈は、男たちから眺めまわされるほど美しく、親友はただひとり、同じく美しい少年雪風だけでした。

    もちろん私は平凡な女で、七竈のようなとくべつな少女ではなく、年を取ってかつて美しかったものになることを思いうきうきする気持ちなどはわからないのですが、共感できる気持ちもありました。自分自身とむきあって、自分の人生をなんとかしようとするところや、母をゆるす、ゆるさないで悩むところは、とくべつでなくても、とくべつすぎても、みんな変わらないのだと思いました。

    七竈と雪風のかんばせの美しさだけでなく、二人でいるときの哀しくも美しい雰囲気も伝わってきて、切なくなりました。

  • 感想が難しい話だった。急に、辻斬りのように男と寝てみたいと思った母雪奈が七人の男と寝た結果産まれたのが七竃。七竃の木は、七回竃にくべても燃えきらないくらい燃えにくいから七竃というらしい。

  • 2019年、32冊目は、桜庭一樹。

    「君がそんな顔に生まれてしまったのは、君の母がいんらんだからだ。母がいんらんなときに身ごもると、娘は美しくなってしまうんだ」美しいかんばせを持つ川村七竈。彼女はやはり美しいかんばせを持つ、幼馴染みの桂雪風だけを友とし、高校生活を送っていた。

    ハードカバーが出た時から、気になっていた一冊。予想していた内容とは異なるが、何だか、じわっと沁みる一冊だった。

    質感は、赤と白が異様に浮き立った、透明絵の具で描かれた水彩画のよう。物語に流れる時間は、手巻きの腕時計で刻まれるよう。そぅ、アナログな感覚の一冊。

    オッサンが忘れてしまった、青春の分岐点での甘酸っぱさ、やるせなさを想い出させられた。

    このレヴュー、表現が抽象的だが、そんな質感。こんなのばかりだと、あっという間に胸焼けおこしそぅだが、たまには、そんな頃を振りかえるのもイイだろう。

  • かんばせ。かんばせ。呪いのように何度も出てくるこの言葉。ひらがなで読んだときはピンとこなかったけれど、『顔』と書くそう。そんな、桜庭一樹の言葉選びが良い。

    平凡な家族の元に生まれ、平凡な街で平凡に育った優菜はある日突然、男と寝たい、と思い立つ。七回竃に入れないと燃えない七竈のように、七人の男と寝て、立派な炭になるのだと。

    そうして誰の子かわからぬまま生まれた美しい女の子は七竈と名付けられ、いんらんな母親を嫌いながら育った。

    自分の美しすぎるかんばせ。
    幼馴染の美しいかんばせの少年。
    すぐ旅に出てしまういんらんな母親。

    たくさんの葛藤の中、七竈は自分の存在理由を模索していく。

    一方で、七回竃で燃やした母親の心には、悲しくも美しい理由があった。

    物語を滅多に読み返すことはないのに、この本は半年に1度読み返してしまう。読み返すたびに、ファンタジーでもサスペンスでもないのに、その独特な世界観に恍惚としてしまう。
    本当の七人のかわいそうな大人は誰か、探しながら読んでほしい。

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著者プロフィール

桜庭 一樹(さくらば かずき)
1971年、島根県生まれの小説家。
1999年「夜空に、満点の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。
『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)、『私の男』で直木賞を受賞。他の代表作に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『赤朽葉家の伝説』などがある。
ゲームのノベライズやライトノベル作品や、山田桜丸名義でゲームシナリオを手がけるなど幅広く活躍している。

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