ムシウタ 01.夢みる蛍 (角川スニーカー文庫 い 1-1-1)
- KADOKAWA (2003年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044288020
感想・レビュー・書評
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桜架東高校に通う薬屋大助(くすりや・だいすけ)は、おなじクラスの立花利菜(たちばな・りな)と衝突をくり返しながら、学校生活を送っていました。そんなある日、彼は杏本詩歌(あんもと・しいか)という美少女と出会います。彼女に心を惹かれた大助は、その後詩歌と会うようになり、彼女のほうも大助に心を許すようになります。
そのころ、人間に寄生し人間離れした力をあたえると同時に宿主の夢を食う「虫」が人びとを恐怖に陥れていました。虫を殺せば宿主は感情をうしなって「欠落者」となってしまうほかありません。こうした事態に対し「特別環境保全事務局」が設置されることになり、特殊な能力をもつ「虫憑き」の人間たちを利用することで「虫憑き」をコントロールしようとし、それに反発する「むしばね」と呼ばれる組織と抗争をくり返していました。
そんななか、かつて欠落者だった「ふゆほたる」が脱走するという事件が起こり、特環の土師圭吾(はじ・けいご)は、「かっこう」と呼ばれる強大な力をもつ「虫憑き」の少年に出動を命じます。さらに、「むしばね」のリーダーである「レイディー・バード」が仲間たちを率いて戦いを仕掛けます。
緊密なプロットをもつ作品ではないようですが、それぞれの「夢」を胸にいだく少年と少女が、運命に翻弄されながら力強く生きていくという設定のもとで、それぞれの登場人物たちの魅力をえがき出すことに成功しているように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
※途中まで
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ストーリー自体はそんなに変わったものじゃないと思うけど10年近く前の作品だということを考えれば寧ろこちらの方が先だしまあなんというか...
謎がまだまだ残ってるので今後に期待。 -
もう一寸ダークなお話なのかなと思っていたのですが、
思いの外爽やか&切ない感じのストーリーでした。
詩歌の成長や、沢山の虫憑きの若者たちの夢の物語なのかな。
こういうストーリーはあまり読まないので、新鮮でした。
まだ何者にもなれるかもしれない年代でも、
あんまり夢がどうとか、其の為に闘ったりとか、
そういう事は現実の社会では中々できないので、
物語の中で、キャラクターの心に寄り添って読むのは中々楽しいです。 -
前にライトノベルを読んだときは、あまり良いイメージがなかったのですが、これは面白かったです。
著者がこの世で最も好きな“夢を追いかける人”と最も嫌いな“虫”を掛け合わせるといった設定は、とても真似出来ないと思いました。 -
設定が逸脱している差分、主人公達の性格はごく普通の少年少女。「始まりの三匹」に夢を喰われて虫憑きになった寄生主は越常の力をムシを操ることで得るが、代償として人の夢を喰う。ムシを殺されれば感情のない欠落者になり、力を使いすぎてムシに夢を喰いつくされれば「成虫化」、つまりムシが独立して反乱するため寄生主は殺されるシステムの中、最強の虫憑きかっこうが中心となる舞台。文章は難しすぎないが迫力や緊迫感にやや欠ける。基本切ないというよりはダーク。辛い思いが巻を増すにつれ連鎖していくので、ハッピーエンド主義の自分にはあまり合わず読み難かった。だからと言って面白くないわけではない。巻が増すにつれて面白いと思える作品なので1巻を読んだらぜひ2巻をば。1巻は伏線なのか何かわからないが文章に置いてきぼりの気分を味わった。文は魅力に欠けるが2巻の伏線だと思えば面白いので星3つ。
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人の夢を食べる代わりに、宿主に超常の力を与える「虫」と、それに憑かれた少年少女のお話です。
初めは、全く興味なかったのですが、アニメ化していて、読んでみようかなと思ったのがきっかけです。
力で戦って、人に恨まれながらも道を切り開く人もいれば、戦うのを嫌がって皆で協力すればいいとか、その辺はよくあるネタだと思うのですが、夢を食べられても、それでもなお強く夢を持ち続けられる、叶えようとするところが私は興味惹かれました。
そういう思いってやっぱり大切だなと思いました。 -
設定なんかは好きだし面白いんだけどなあ。
どうにも迫力不足が否めない。もうちょっと虫のグロテスクさとかが描写されてるとだいぶ違いそうなんだけど、その辺避けちゃってないかしらん。 -
90年代前半のライトノベルに通じるものがある。久しぶりに読みやすいライトノベルをみつけた。
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始めは絵が嫌いでした・・