涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

著者 :
制作 : いとう のいぢ 
  • 角川書店
3.64
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本棚登録 : 7835
レビュー : 973
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044292010

作品紹介・あらすじ

「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」。入学早々、ぶっ飛んだ挨拶をかましてくれた涼宮ハルヒ。そんなSF小説じゃあるまいし…と誰でも思うよな。俺も思ったよ。だけどハルヒは心の底から真剣だったんだ。それに気づいたときには俺の日常は、もうすでに超常になっていた-。第8回スニーカー大賞大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 世間のごく一部で超新星級に爆発的な人気を博している、ライトノベルシリーズの第1巻。

    …という予備知識だけで読み始め、「高校生版"げんしけん"かな」と勝手に誤解し始めたところで、長門。

    何コレ?

    軽い混乱を覚えつつ読み進めると、放課後。

    はい?

    思わず声を出してのけぞりたくなるようなあり得なさ。あり得ないんだけど、それをすんなりと受け入れるほかない巧みな展開。これだけの無茶をやって、全く破綻することなく話がまとまってしまうのですから素直に驚くしかありません。ううむ、谷川流氏とやら、なんて才能だ。

    キョン君の妙に冷めた喋りがナニゲにツボです。

  • とりあえず本棚に最初に入れたいライトノベルとして。

    これを他のライトノベル作品と区別しているのは、その圧倒的語彙量のためである。文体も若者っぽさを出しながら軽くなりすぎず、「ライトノベルをライトノベルとして割り切って読む」ときのあの感覚とは別の何かを感じさせてくれた。そういう意味では一線を画した作品ではないかと思う。


    長門有希への熱い想いについては割愛する。

  • 破天荒かつ本人は無自覚の、ある能力を持った女の子に振り回される主人公の様子を描いた学園SF小説。

    主人公一人称の語りで展開するのですが、この独特の言い回しや比喩表現が何とも言えずくせになりそう(笑)

    登場人物たちもキャラが濃くて(先にアニメ版を見ていたからそう感じるのかもしれませんが)全員魅力的です。

    またキャラや語り口だけでなく、難解な語彙も使うことでSFとしての面白さ兼ね備えているあたりもすごい!

    こんなにも売れているだけのことはあるなあ、と偉そうにも思ってしまいました(笑)

    第8回スニーカー大賞〈大賞〉

  • 侮るなかれ

  • 青春 心がひりひりします

  • なるほど哲学的

  • 割とSFだった。

  • 谷川流の"涼宮ハルヒ"シリーズの記念すべき第1巻です。2003年の作品なので、もう10年経ったんですね。セカイ系とかいう言葉が流行ったのもあの頃かな?2006年にはアニメ化もされ、かなり話題になりました(2期はアレでしたが…)。今読んでも、キョンの一人称での物語進行が素晴らしいです。通常の小説での神視点ではなく、キョンが知っていることしか読者も知らされないというのは、物語に自分を投影するには最適だと思います。長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹、朝倉涼子など登場キャラも魅力的で楽しい作品です。

  • 途中までの印象に反してしっかりとした内容のSFでした。ハルヒが完全に振り切れたキャラクターなので、読者の目線に近いのはむしろ長門の方だと思う。まさに事件の渦中にいる事に全く気付かないという構成も面白かった。

  • 単にメディアミックスの恩恵による知名度だけでなく、確固たる世界観と面白さをもった作品だと思う。

    それにしても、最近読む小説に1人称の形態が多い。「スカイ・クロラ」が「ライ麦畑でつかまえて」に近い、自己の意識の発散やその中に入り込んでいくような形態であるとすると、この小説は「アルジャーノンに花束を」のような「観察記」あるいは「報告書」の様な形態をしている。
    主人公の1人称視点によるナレーションと発言がところどころ交差していたりするが、うまい具合にだらっとした流れ、リズム感をつくりだしている。

    行き当たりばったりにも思えるような、伏線のボールを手当たり次第投げて、歩きながら回収しつつさらに投げるような手法でストーリーが進んでいっており、設定の広さを感じさせながらも、主人公の経験すること(したこと、つまり文章化された事)しか読者としては認識できないので、推測や深読みを誘い、非日常が日常的に起こる、謎の世界観に引き込まれていく。
    メインとなるストーリーの時系列を埋めるようにサブストーリーが入って来たり、またそれが次への伏線となっていたりと、一見パターンがよくわからないのだが、もう一度読むとまた発見があるタイプの話なのであろう、1巻での登場人物の設定と、文体による効果をあますところなく最大限に使っている印象。

    基本的な路線はラブコメで、非常に読みやすい中にもかなりの割合でSFが入っている。
    作中で主人公は何度か時間移動するのだが、未来人的な時間平面を移動する、4次元的な考え方(?)に基づく手法と、宇宙人的な手法(?)周囲の時間を止めて未来へ移動する、情報のみを時間を超えて送受信することで同一の個体とする、といった手法の差異を表現している部分をはじめとして、この物語の中での「時空間」の概念の使い方は注目できる。
    空間の改変も度々行なわれており、ハルヒのつくりだす閉鎖空間(おそらくこれが1番まともに理不尽かつ根拠のない非日常を表している)や、委員長による宇宙人的(?)な教室空間の改変(そして長門が元に戻したり)、更には長門による主人公以外の、「記憶」のみならず(本人も含めた)「人物設定」そのものの改変などが行われている。この辺は「時空間」が「記憶」や「意識」といったものと同等に扱われているのだろうか、長門はパソコンのディスプレイ上に文字のみで現れる場面があるが、それも同じような「情報」としての表現形なのかもしれない。
    本文にもあるように、人々の記憶を改竄する事ができるとしたら、それはもう以前とは異なる世界、パラレルワールドのようなものになるだろう。これはまた本文にて、人間が「観測」する事によって宇宙、つまり世界が存在するという理論が持ち出されていることとも同義だろう。

    また語り手である主人公の文章に関しても、基本的に現在形を用いながら、語り出しなどに使われる過去形(あるいは完了形?)を巧みに交えて、それが更に未来の時点において過去を振り返って書かれた「報告書」あるいは「自伝小説」のような雰囲気を出している。ところによって過去の時点での未来を考えたりと、作者の誘導、主人公が思い出した順に書いているような構成によって、読者として自分の過去を振り返るような感覚で読み進めることができる部分が、感情移入をしやすくしているポイントなのかもしれない。
    ヒロインであるハルヒが語り、主人公キョンが諦めつつも憧れるような「面白い事」が起こらないかなという誰にでもある願望、そして高校という舞台への憧れと期待といった根本的な気持ちをくすぐる文章と設定が、この小説の魅力であろう。

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