寒冷前線コンダクター (角川ルビー文庫―富士見二丁目交響楽団シリーズ)

著者 :
  • 富士見書房
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044346010

作品紹介・あらすじ

悠季は富士見交響楽団(通称フジミ)のコンサートマスター。楽団はまだ素人レベルだけれど、彼はリーダー的存在だ。そこにある日、芸大出で留学帰りの二枚目指揮者・圭が就任してきた。ところが初対面時から人を見下ろすようなデカい態度。そんな圭にムラムラと敵意を覚える悠季であったが…。楽団を舞台に悠季&圭コンビが織り成す激しく切ない恋愛模様2編。人気シリーズ、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 秋月こおの代表作。
    主人公二人の恋愛の行方と音楽家としての成長が二本柱の大長編シリーズ。

    BLって、ファンタジーですよね。基本的に。
    だからこそ、しっかりとした設定や文章力が必要だと思うのですが、
    この作品はとにかく、地に足が付いてる感が凄いと思います。
    いやいやいや!それはまあ、いやいやいやいや!と言いたくなる部分と、
    隣町のどこかで実際に存在しているかのような脇キャラクター達。
    ファンタジー部分を支える、書かれていないけれど表現されている設定がもの凄くしっかりしていると思います。
    だから、あんなだったりこんなだったりするトンデモ展開も、それはそれでアリかも、なんて受け入れられたりするのかも。
    登場人物達が、人生をしっかり歩んでいるのも凄い。
    結局シリーズ全巻読んでます。

  • フジミはぜひ読んでいただきたい作品!
    実写映画化されましたが、あれは別の作品だと思って欲しい。笑
    クラシック音楽を題材とした作品はタクミくんシリーズが有名ですが
    こちらはすごく大人な作品です。

    若手音楽家同士が切磋琢磨しながら、音楽家として人間として成長してゆく話。
    クラシックに馴染みのない方でも、秋月先生の無駄のない繊細で美しい
    文章のお陰で、するする吸収するように読むことができるので
    逆に詳しくなってしまいます。しかもバイオリンを習いたくなる!

    受も攻も一筋縄ではいかない癖のある、いかにも音楽家。
    メイン二人以外にも個性的で魅力的なキャラが沢山登場し
    二人の人生に絡んでゆきますが、その度に“人って支え合って
    助け合って生きているんだな”と改めて気づかせてくれます。

    この巻の見どころはメイン二人の強姦シーン!と
    言いたいところですが、あえて八坂の強姦シーン推しで!!

  • 遥か昔、これって何か人気だったよねーと思って買ったまま寝かせてたものをやっと(笑)
    思ったより…大人向け(笑)
    そして無理やり多いね(笑)
    でも文章としては読みやすく攻めさんが好みだったりするので続きを読みたいところ。

  • 書かれたのが1992年ということもあって、時代を感じる作品で、時折、そういえばこんな文体が流行っていたなあと微笑ましい気持ちになりました。

    まさかのワーグナー使用方法にちょっとびっくりしましたが、周りにクラシック音楽を常に流している人(あの時間も)が多いため、そこまで違和感は感じず。
    どうしてもクラシック音楽家の立場から見てしまうので、そもそも芸大に入っておきながら「学ぶことがない」とか「先生はCD」(CDだとやっぱり音がミキシングされているため生音には敵わない)とか言ってしまう彼に首を傾げたくなりますが、イタキスの入江くんも折れかけたシャーペンで5分間だけで解いた試験で全国1位とかになっていたので、そんなものかと納得した次第です。

    コントラバスの彼が本気で気持ち悪くて、読みながら吐き気を覚えました。あんな目に遭ってもリハーサルに出る彼は偉いですね……。

    とりあえず続きを読まないと、二人の関係については何も言えませんが、好感度の高いスタートでした。

  • 十何年ぶり位に読了。懐かしくも今読んでも面白い。自分の目線が変わって新鮮。圭もかわいいじゃないか(笑)

  • 名作とのレビューを目にして、しみじみ良い話系なのかなと思って読んだら、ハチャメチャなギャグ的展開に唖然としたよ!でもサクサク読めて笑えて元気が出たので続きも読むかもしれません。

  • 秋月こう初読み。

    攻め:桐ノ院圭
    受け:守村悠季


    素人レベルの市民オケに新指揮者として赴任してきた桐ノ院とコンマスの悠季の話…。



    往年の名作を20年経とうという今読み始めましたf^_^;
    早い段階で性交渉があり(強姦)それでもその1度(6回だしたらしい)で身体は喜んだというから悠季はそっちの才能があったのよね。でも心は認めたくないまま月日は過ぎる…。

    コントラバスの男の件もそういう展開になるということは、本人に自覚がないだけで男に好かれるタイプなんだろうなぁ。

    オケに詳しくないけど出てくる曲名は有名なのが多くて聴きたくなった。

  • いわゆる、ハードな(?)BLでした。
    ちょ、ちょっとキツかった……。最初の展開から、終始テンションの高い文章まで。

    修行して、数年後に出直して来ます……。

  • ここから始まったのね。。懐かしい。BL界の記念碑的作品だと思います。それから、シリーズ完結おめでとうございます。
    でも、最終巻はたぶん古本で買います。(いまのところたち読みだけで満足)角川さんには申し訳ないです。でも秋月先生には印税(10%ぐらいだったかな?)が入ってほしくないと思えるほど、ガッカリだったので。
    20年くらい続いて最後が微妙って。。めずらしく毒を吐きたくなりました。シリーズを振り返ってみると悠希が留学前までとロンティボで優勝するところ以外は。。
    歳月の中で先生がこの作品に対する姿勢が変わったのもあるかと思いますが、でも、夢や恋愛に一生懸命頑張る登場人物たちに共感して、彼らと一緒に育ってきたという思い入れがあるファンの熱い気持ちも汲んで欲しかったな〜。
    長い掲載のなかで、変わっていいところと変わってはいけないところ。いくら作者でも自分本意で決めてはいけないこと。それがあるということを教えてくれました。。
    私は残念な例としてこの作品を記憶することにします。悲しい。。
    ありがとうフジミ。途中から作者の暴走に翻弄されちゃった作品だったけど。。個々のキャラクターは素敵でした。

  • BLがよくわからない時だから8歳くらいのときに読んだおね!!!!とっても面白くてすきだお。秋月さん文章力あるしなー。

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