バチカン奇跡調査官 黒の学院 (角川ホラー文庫)

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  • KADOKAWA (2010年12月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784044498023

作品紹介・あらすじ

美しき天才科学者・平賀と暗号解読のエキスパート・ロベルトは、バチカン所属の『奇跡調査官』。ある修道院を調査のため訪れるが、奇怪な連続殺人が発生し…!? 天才神父コンビの事件簿開幕!!

感想・レビュー・書評

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  • おもろかった。
    2007年にスタートしたホラー文庫のバチカン奇跡調査官シリーズ第1作。
    数年前に完結するという噂を聞いて、手を付けたものの
    なんか終わる気配が??となってきて、
    2冊ぐらい読んでそのまま放置している。
    個人的にはホラー薄め、サスペンス的な作品には思える。
    バチカンの理系と文系の天才2人平賀とロベルトのコンビが、
    奇跡を調査する。
    で、本作ではアメリカのボーディングスクールで起きた
    スティグマが現れる生徒(美形)と、処女受胎など。
    バチカンの闇の部分、マネーロンダリングやらその他もろもろの解明していく。
    逃げ延びたナチの幹部とその技術が第二のヒトラーを作り出そうとする。
    最後の一番いい謎解きクライマックスがちょっとぐだぐだなのと、
    それ、アメリカの郵便で送るんか!!あかんやん!
    2007年やったらフェデックスの一番高額なやつで送らな!!って、
    突っ込みながら読んだ。
    ガチガチのバチカン系クリスチャンには許せないかもしれない。
    日本人的というか、インドカレーなのに牛肉入ってるみたいな、
    そんな匂いのする和風バチカンではある。
    しかし、面白い(笑)




    こんなにぎょうさんシリーズもんに手をだしてしまって、、

    私はアホの子

  • ちゃんとミステリだった!殺され方は残酷ではあるけど、科学の力で解決していくところは読んでいて面白かった!!

  • 平賀とロベルトの奇跡調査の第一弾。のんびり読み進めてたら『悪魔達の宴』でキャラクターが分からなくなってきたのでスタートに戻ってみた。
    はじめのシリーズということで、バチカンの壮麗さに魅せられる。初期は詳細な建物描写に惚れこんだんだよなあ、と思い出した。平賀とロベルトのキャラクター紹介のくだりもあるのだが、新しいシリーズよりもいささか耽美な雰囲気もあるような。やはり長期シリーズ、作品を重ねるごとに人物描写も変化してきているのだろう。
    事件の端々は覚えていたのだけど、学院とナチスとのズブズブな関わり具合はさっぱり忘れていた。残念な記憶力によって、新鮮に楽しめたのは再読で良かった点。地下の隠された施設とか、一つひとつ明かされていく度にゾクゾクできたので。あと終わり方は敢えての全容解明ではないのかな。奇跡調査官としてはあれが正解なのかもしれない。
    改めて、信仰と科学のバランスが絶妙だなあと感じる。奇跡を追い求める心と、科学的真実を尊重する信念と。教義への疑念を抱かせながらも、最後は信仰にかえっていく流れとかも。ストーリー全般で心のあり方が揺さぶられるが、平賀がいることで矛盾しつつも両立させることが実現できている、としみじみと感心している。
    一点、シリーズ内の時間経過に少し不思議が。今作の事件が2000年〜2001年と明記されているけれど、直近で読んだ『悪魔達の宴』が戦後70年とあって2015年辺りで。サザエさん方式なのか、皆年齢を重ねているのか、どっちなんだろう……。

    最後に自分メモ。『悪魔達の宴』で思い出せなかったマギー神父、しっかり登場してました。シオンの鍵、ナチス撲滅のための組織。改めてインプットできました。1作目とは言え結構派手に活躍してたのに忘れるなんて、自分の記憶力はとんでもなく残念だなあ……と呆れた次第です。

  • カソリックの総本山・バチカンの秘密の部署『聖徒の座』に属する、美形の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読を専門とするロベルトの神父コンビが、『奇跡』の真偽を見極めるホラーミステリ。

    表紙の美麗イラストにつられて貸出。
    藤木凛さん、初読。

    美形の神父コンビ、美少年、そして連続猟奇殺人…と、材料はずらりと並んでいるものの、どうしてもバチカンに関わるだけに宗教関連の説明的な文章が多く、もたついた感じ。

    うーん、シリーズ化もされているのに…
    私には何かが合わないようだ。

  • シリーズ1作品目。
    カソリック教を舞台としたサスペンスホラー。
    奇跡を調査していくうちに、調査対象の学院の異常さがわかっていき、ナチスが絡んでくる。
    世界観は好き。
    自白剤で喋らせたりもします。
    最後は全部中途半端な印象。
    犯人が分かった理由も読者側からは見えないが、
    主人公たちはすぐにわかったみたいだし、4人目以降の殺人はよくわからなかった。
    都合よく話がポンポン進む。
    宗教や信じるものがある人は強い。

  • バチカンの秘密調査官である2人の神父が奇跡を調査するミステリー。ちょっとオカルトが強い。
    キリスト教についての知識があまり無いので想像するのが難しかったが、なんとなくの知識は得ることができました。そういう知識を得られるのは面白かった。
    事件に関してだが、奇跡をそれぞれ科学の観点が謎を紐解いていくのは面白かった。謎はわりと単純だし犯人もなんとなく目星がついたのだが、真相はましで都市伝説かいってぐらい突拍子がなかった(急にナチス)
    これは本編に関係ないですけど、平賀とロベルトの関係についてもうちょっと詳しく。なんか距離近いです2人。
    あと平賀なんでもかんでもぺろぺろ舐めすぎ、危ないぞ。

  • Amazonオーディブルで聴いた。

    前に聴いたときは退屈で脱落したけど、今回は最後まで聴けた。 
    一応、シリーズの続きを聴いてみようと思う。

  • 再読。バチカンが好きな人には堪らない作品です。サウロ大司教の「サンタクロースの髭を剃ったらこうなるだろうと思わせる」という描写が気に入っています。

  • 面白くないわけではないけど、進み方がゆっくりで、盛り上がる場面でイマイチ盛り上がり切らない印象。
    建物の描写は緻密で素敵だなと思うけれど、あんまりその方面に興味がないと流して読みがちになる。題材は面白いし、もう少しキャラクターが生き生きしていたら違っていたかなと思った。

  • 雰囲気は好き。ホラー要素についても好み。
    アニメを先に見てしまったのでオチを知らないまま読みたかったと後悔してます。続きが気になって早く読み進めたいくらいには好みの本でした。
    しかし、建築物等の説明が細かいのは良いのですが、想像力が貧困なせいかなかなか頭に入ってこない。作者さんが好きなのは伝わるのですが。
    あと生徒視点があるわりには最後はさらっと流されている感。彼らを通して学院側の怖さを知ることは出来ましたが。

  • いらない説明が長すぎてテンポが悪いので乗れない気分が延々続き、途中で挫折しそうになるのをなんとか堪えて最後まで。壮大な結末なのに、あっさり終わってビックリ。

  • 面白かった。でも自分的にキャラクターにときめかなかった、ので次作は読まないかも

  • 世界中の奇跡の真偽を調査する「バチカン奇跡調査官」。とある寄宿学校で起きたという奇跡を調査しはじめた平賀とロベルトだが、奇怪な連続殺人が発生、次々と関係者が殺されていく。殺人犯が潜む学園で、2人は真相をつかむことができるのか――。
    まさにオカルト!ここまで話が広がるのか!と、序盤からは想像できないほどスケールが大きくなっていくのが面白かった。
    平賀たちの視点と生徒の視点が切り替わりつつ、奇跡の真偽調査と殺人事件の調査が絡み合って進行していくので、ホラーというよりはミステリーに近い感覚で読みました。

  • 非常に精緻で巧妙な文体。
    そして、非常に怖いと思った。

    なかなか物語の核心が見えず、最初は読み進むのがつらかったが、
    核心に迫っていくにつれ、止まらなくなっていく。

    どんどん謎が湧き出てくるときには、ワクワクしたが、
    謎が解け始めた時には、背筋が冷える思いがした。

    面白いシリーズだが、次を読むのは、ちょっと間をおいてからにしたい。

  • まず初めに。
    面白かった。決して面白くなかったわけではなかった。カソリックについてやナチスについて傾けられる蘊蓄にも長いとは思ったけれど知らないことも多かったし勉強にもなった。それにUFOがそんなとこに着陸するのかって意表も突かれた。まあ、犯人だけなら主人公の平賀たちが初めて会ったときに解ったし、ついでにラストの平賀の犯人への所業は法律遵守がやっぱりミステリにも適応されるべきと思っている身としてはそうくるだろうと予測がついてもかなりどうかと思ったけれども、面白くなかったわけではなかった。
    がしかし、がしかしだ。
    突っ込みどころが満載で伏線ばらまくなら全部、なにからなにまできちんと拾ってほしいとどうしても思ってしまった。
    手始めに、コンラッド神父はどうしたんだ? 警備員的には死んでる感じだし、でも慌てて遡ったってそんなシーンはないし、たしかにそれ以降は回想的にしか名前も出てこないけど、殉教者の順番的にもコンラッド神父の死は入り込む余地がないし、やっぱり死んでないはずでは? でもそうするとこの人は過去の因縁にも関わっているはずだし、生きているならラストで一個人として名前を挙げられてもいいはずなのにそれがないし。ついでにラストといえば今回奇跡調査の対象だったシスターの主治医もそのままスルーで有象無象の神父やシスターのなかにいたのかさえ明記されなかったけどこの人がその計画に手を貸さなければほかに医者は出てこないし、ある意味で実行犯のようなものだと思われるのに犯人はその辺は気にしないのか?
    それにマリオが一番最初に被害に遭った理由はどうなってるんだ? あの十字架の言葉が関係しているというならつまり、犯人としては自分が超人として存在しているからマリオみたく優秀でカリスマティックな子がいるともう一人超人がいることになるから嫌とかそんなことなのか? でもマリオが聖痕現象を起こすようになったのは被害に遭った後だし、列聖されるなんて囁かれたのだって被害に遭わなきゃあり得ないことだったろうし、いまいち理由が不明。マリオの背景は不明だから解らないが犯人グループのバチカンへのコネ以上にマリオがバチカンでのしあがるコネを持ってるっていうことで殺したいっていうならライバル削減的理由にはなるけど結局殺人未遂だから意味ないし。
    それから、語りの少年はなんで語りなんだ? この子が洗脳される過程が一人称のほうが伝わるとかってことか? にしてはかなり後半で急ピッチだったけど。
    さらに語りの少年の義父のあの予言の根拠は? まあ、あれはただ盤の文字が読めることをいっただけでマスターになることの予言じゃなければ問題はないけど。でも前者ならSCの子はおそらく皆読めるし、コールのかかった子しか読めないにしても現在のSCの子でコールがかかってるのがマリオと語りの少年の二人しかいないって書いてあるわけでもないし。まあ、語りの少年がマスターに選ばれるご都合主義感は許容範囲だとは思うけど。
    あと、警備員が銀の仮面を持っていた理由はどうなんだ? アル中のせいってこと? それとも洗脳の結果? その辺も説明がないし。
    とまあ、そんなこんなが残念で仕方ない。
    でも、ナチスなんてかなり大きいことを言い出しても一応収束させたし、ラストの炎上は聖者像の順番的にも聖ラウレンティウスの火あぶりでの殉教に呼応してたし面白かった。
    それから、ホラーではないね。ホラー文庫だけど。ミステリだね。続巻からホラー化するのかな?
    あとちなみに萩尾望都の「トーマの心臓」を思い出した。でもあっちはちゃんとした信仰でこっちは洗脳の上の信仰だけど。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ホラー文庫だけど。ミステリだね。」
      迷った末に購入(ホラーじゃないと聞いて)。現在積読中。。。
      「ホラー文庫だけど。ミステリだね。」
      迷った末に購入(ホラーじゃないと聞いて)。現在積読中。。。
      2012/07/27
    • りいこさん
      まずはお礼を。長々と書き散らした感想をお読みいただいてありがとうございます。そして、ネタバレぎみで申し訳ありません。。
      ホラーの基準にもよ...
      まずはお礼を。長々と書き散らした感想をお読みいただいてありがとうございます。そして、ネタバレぎみで申し訳ありません。。
      ホラーの基準にもよりますが、読み終わればホラーではないという判断になると思います。感想は愚痴っぽくなってますがちゃんと楽しめる作品でしたよ。(^_^)
      2012/07/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「感想は愚痴っぽくなってますが」
      いえいえ、キッチリ読み込まれているなと感心しました。
      読んだ後でシマッタとも思いましたが、、、

      「読み終...
      「感想は愚痴っぽくなってますが」
      いえいえ、キッチリ読み込まれているなと感心しました。
      読んだ後でシマッタとも思いましたが、、、

      「読み終わればホラーではないという」
      ミステリよりホラーと看板を挙げた方が売れるのかなぁ~
      2012/07/30
  • 少しミステリかな?主要人物がだいたい美形で、耽美だなあと思う。
    高校のときに建築探偵読んだときのような気持ち。久しぶり。

    現代(2000年か)なのですが、舞台が舞台なだけにいきなりノートパソコンとか出てくるとびっくりする。
    設定が100年前くらいだったほうが、神の奇跡・悪魔の誘惑と科学の境界があやふやでもしっくりなじむ気がする。

    とは言え、耽美なんもちょっとオカルトな感じも嫌いではないので楽しく読みました。
    でも、たまに、文章や文法について「これ変じゃないのかな~っ」と思うことがあって読みにくかった。違和感を感じることが度々あった。
    文庫本になる際に加筆修正とか無かったみたいなので、ただの私の勘違いかもしれませんが。

    これは高校生くらいのときに読んだらもっと面白かったかも。
    続きも読みます。後、4冊くらいあるようでうれしい。

  • 奇跡と呼ばれる事象を科学的に解明する小説。科学的に解明できない本当の奇跡を求めてるけど、結局説明がついてしまうというオチなので、読み進めていくといつか解明できない奇跡が出てくるのか期待。

    宗教も絡むのでちょっと読むのがしんどい部分はあるんだけど、めちゃくちゃ入りこまずにサクッと流しながら読むには楽しい感じ

  • 2007年刊。シリーズ第1作。
    残念ながら自分とは全く相性が良くない。
    500ページ超の長編で1つのエピソード、テンポも何も無い。背景の荘厳さや重厚さなど雰囲気表現力に費やされる文章の冗長さ。中心人物が滅多に出て来ず、設定の山盛り。真っ黒なページが続く絶望的な疲労感。
    ゴメンなさい、ダメでした。

  • 説明的すぎる、探偵助手の存在意義が薄い、フーダニットが論理的でないなど気になったけれど、事件の内容とその真相はロマンがあった。

  • 初版時初読し、再読。カトリックに馴染みがあるのですんなり入りましたが、宗教に触れずにきたら感覚が理解し難いのでは?と思いました。
    宗教的なミステリーと現代が合わさる話は大好きなので、好みど真ん中でした。
    物語としてとても面白かったです。神話やオカルトが好きだと楽しめると思います。
    一言言うなら、一巻はロベルトが全く活躍していなくて笑いました。そんなことないのに!笑

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著者プロフィール

大阪府出身。1998年『陀吉尼の紡ぐ糸』でデビュー。ミステリーや伝奇など、多岐にわたるジャンルで活躍する。「バチカン奇跡調査官」シリーズは累計140万部を突破するヒットとなり、アニメ化もされた。他の著書に「朱雀十五」シリーズ、「陰陽師 鬼一法眼」シリーズ、『太古の血脈』など多数。

「2022年 『バチカン奇跡調査官 秘密の花園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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