アネットと秘密の指輪 お嬢様のおおせのままに (角川ビーンズ文庫 52-10)
- 角川グループパブリッシング (2008年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044507107
作品紹介・あらすじ
母親の形見を取り上げられ、下町の元気少女・アネットは絶体絶命の大ピンチ。そんな彼女を救ったのは、超美形の謎の青年だった。それから間もなくして、アネットが伯爵家の後継者だと判明し、大慌て!しかも屋敷で再会した青年は、屋敷の執事として働いていたが、なぜか彼女の事を知らないようなふりをして…!?指輪にまつわる謎と、恋のレッスンが今はじまる!庶民派お嬢様と美形執事が贈る雨川恵の新シリーズ登場。
感想・レビュー・書評
-
母も亡くしたばかりの昼も夜も働く貧しい健気な少女のアネットは、いきなり弁護士に連れられて行って、伯爵の跡継ぎだと言われる。アネットの小さいころに死んだ父が残した指輪がその証拠だというのだ。この指輪をめぐって一騒動が起こる。執事のリチャードは、スコットランドの王家の生き残りで…という話。執事のリチャードの孤独に寄せるアネットの心遣いが優しい。舞台は産業革命の頃のイギリス。スコットランドのスチュアート家はとっくに絶えているはずだが、ここではアーカードという名前で生き残っていることになっている。スコットランドにアーカード城というのがあるが、そこから付けた名前だろうな。さあて、舞台がイギリスということで、どう勝負していくのか楽しみだ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公は素直過ぎて人の裏を読めない子ですが、元気いっぱいで優しい。
恋愛要素は自覚が全然ないのでほんのりですが、主人公の元気の良さにつられて楽しく読めました。 -
アダルシャンシリーズの人の次作ということで購入。
パロディ要素が満載なのが良いです。
「孤児のアニー」が女伯爵になる話ですから。
弁護士ユージンの、翻訳ミステリっぽい話し方が好きです。
この作品で執事に目覚めました。
というのは冗談で、結構シリアスな話です。身分逆転劇というのかな。 -
ロンドンの霧の深さだとか、肌に触れるものの描写が印象深かった。
-
アネット一巻です!
下町育ちの少女・アネット。
ある日彼女は、叔父に母の形見の指輪を奪われてしまう。
ピンチを救ってくれたのは、突如現れた謎の青年だった。
それから間もなくして、アネットが伯爵家の後継者だと判明する。
しかも、屋敷の執事は、ピンチを救ってくれた青年だった。
庶民派お嬢様のマイフェアレディ物語です。
アネットはじゃじゃ馬お嬢様の方がしっくりくるけど。
言葉使いは雑だし、アルファベットの読み書きはできないし、マナーはなってないし、ビールは一気飲みするし。
お嬢さまとは、程遠い女の子です。
執事のリチャードは、クールでポーカーフェイスだけど、実は天然入ってると踏んだり…。
何考えてるのかよくわからないキャラですけど、完璧主義者で仕事熱心です。
お嬢さまのしつけ係?面倒見る係?となって、立派な淑女となるべく教育することになります。
弁護士のユージンは、アネットに「匂いがヒドイ」とか失礼なことをバンバン発言する人ですが、基本は良い奴です。
でも、仲間はずれにされるとすねます。
好奇心旺盛で、気になることには首つっこみまくる癖があります。
でも、まぁ良い奴です。
下町で生まれ育ったアネットに、お貴族社会に馴染める訳もなく、伯母の心無い言葉にブチ切れてしまいます。
どうしようもない感情を発散させる術もなく鬱々とするアネット。
執事のリチャードが、母親…母猫?のようにかいがいしく世話を焼いてあげるシーンは、ちょっとジーンときたり…。
この一悶着で二人の仲が急激に深まる・・・・・・・訳もなく、翌日にはいつも通りなリチャード。
仕事を遂行しただけかい!とツッコミたくなります。
その後、一騒動があり、リチャードの秘密が明らかになります。
灯台下暗しだね、執事さん。
上手く隠れたものです。 -
読了
-
2009年2月6日
-
1月31日