シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と白の貴公子 (角川ビーンズ文庫 73-3)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044550233

作品紹介・あらすじ

幸福をもたらす砂糖菓子の作り手・銀砂糖師を目指して、美しすぎる妖精のシャルと旅をしている少女アン。銀砂糖師の称号をもらえるのは、年に一度の品評会だけ。今年こそは!と気合いを入れるアンだけど、材料の砂糖林檎は大凶作!!自分の分を確保するため、アンは砂糖菓子工房に下宿することに。大変な激務をこなしつつ、自分の作りたいモチーフを探すけど!?もう一度、夢が見たくなる物語と大評判!待望の第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 今年こそ銀砂糖師になるべく、修業しながら生活しているアン、しかし今年はリンゴが不作でラドクリフ工房派のどこかの銀砂糖精製作業に参加しないと銀砂糖が手に入らないこととなり、もちろん妬まれているアンはそんな情報貰えないし、なんとか参加しても嫌がらせのオンパレード。さらにジョナスと前銀砂糖子爵の息子のキース、腕はいいけど一匹狼でヒューの友人キャットらが入り混じりアンの二回目の挑戦が始まるのだが、最後まで妬み混じりの妨害が尽きず、妖精のシャルを巻き込んで…。
    この3巻までが、銀砂糖師編にあたるそうです。でも、続き、凄く気になるところで終わっちゃいますよ。1,2巻でうまくまとまっていて、どのように17巻も続けたのかなぁと思っていたのですが、砂糖菓子職人の中での女性蔑視や、今は人間に使役され、奴隷のように扱われている妖精との関係性など、上手く話に絡ませて、話に厚みを持たせているのが長く楽しめる理由なんだな、と感じます。

  • あーもー!!!
    卑しい人間てどこにでもいるのね!

    シュガーアップル三作目。
    (人間の)アンの周囲に登場人物が増えます。
    それはそのまま、母を喪った彼女の孤独を癒やすかのように。

    彼女の真っ直ぐさが引き寄せる人脈は
    そのままアンの財産だと思う。

    アンの望む、妖精と人間が手を携え、
    真の友人となれる日は来るのか。
    来てほしいなぁ。

  •  今回もアンは一生懸命頑張っています。(本人の与り知らないところで)砂糖菓子職人生命を賭けた2回目の品評会。ジョナスも頑張っていました。悪い子ではないんだよなぁと再確認して、今回も温かい気持ちを頂きました。前回も今回も、素晴らしい審美眼を発揮して下さった王妃様には大感謝です。少しずつ世界観も深くなって満足の1冊でしたが…ええぇっ!?なラストの展開で次回もとても楽しみです。

  • アンを守るために自由を手放すシャル、、、
    2人はどうなるの?

  • シリーズ3作品目。

    あとがきにもあったように、今回登場人物がぐっと増えた。面白い。

    ラドクリフ工房の人達ってなんでこんなに意地悪なんだろう。なんというか、長が長なら弟子は弟子というか。新しい事を始める時とかマイノリティに対する反応が厳しい事って多いけど、それをすごく思い出した。何が何でも排除したがる感じ。いやだな。

    キースはラドクリフ工房の職人だし、アンへの優しさも何か裏があるんじゃないかと疑ってたけど、本当にいい人。シャルとはまた違った優しさをもってる人だった。
    さすが白の貴公子。作中ではそういう表記はなかったけど、キースのことでいいんだと思う。

    そしてシャルは相変わらず素敵すぎでした。

    というか、そこで終わるの?!
    すごい気になる!

  • 思いっきり後を引く終わり方!
    一難去ってまた一難どころではありません。
    嫌な予感はしてました~!! と叫びたい。

    初っ端からの嫌がらせ。
    それに屈しないその根性も、努力も、全て彼女が選び取った道を
    突き進むためのもの。
    それを止められたからと言って、何もしなかった女に
    文句を言われる筋合いはないですね。

    道を進ませるために、己の『自由』を差し出す。
    相手を想う気持ちがあるからこその選択と行動。
    それ故に、女がものすごくいらつきます。
    騒いでるだけなら誰にだってできる、と怒鳴りつけたい気持ちです。

    やっと手に入れた称号。
    けれど失ったもの。
    …何となく、次の展開が読める気も、します。

  • シャル…何の躊躇もなく羽根差し出すなよシャル…ΩÅΩ;

    女人禁制だった世界の厳しさをひしひし感じつつ、やっぱり心が温かくなったり切なくなったりした。
    あの子…ブリジットは砂糖菓子職人になりたいんだろうな。今後シャルをめぐっても対立することになりそうだし色々楽しみではあるんだけども、卑怯でいただけないなぁと思ってしまう…。

  • アンはかわいくて、まっすぐだし、シャルはアンのためにかっこよすぎて…
    もっと若い頃に出会っていたかった本だなぁ
    きゃっきゃ悶絶しながら読みたいけど、隣に旦那やら子供がいたりするので心の中で騒いでいます
    次が気になる!

  • 3冊目
    聖なるものである砂糖菓子を作る職人に派閥があるのは長い歴史があるから仕方がないのかな。
    細々と生きている子供が有名になって妬みで嫌がらせとか中傷とか悲しいです。
    味方がいてくれてよかったです。
    続き気になります。

  • やっと仲間ができたと思っていたのに、なんでこんなことになるのか
    シャルも口先だけで何とかしてやれたのではないのか
    まっすぐすぎて抜け作な愛らしいかかしちゃんははたして強くなれるかしら

  •  派閥問題がついに出てきた。派閥問題に更に血筋問題?のようなものもあるらしく、前作までに比べ、何だか内容がハードになっている。
     アンとサミーとジョナスの問題にはヒエーッて感じ。そこまでするかサミー。
     ジョナスはやっぱりただの残念な奴というか、坊ちゃんしている奴だった。
     シャルはだいぶアンを思い始めているが、妖精だからなのか、結構一方的というか自己犠牲半端ないのが気になる。

  • もう…シャルはなんでこんなに格好良いんだ!?どうしようもないくらい彼の格好良さに目を引いてしまう。今巻に登場したブリジットはなんていうか…本当に好きになれないな。

  • 前回の銀砂糖師になるための品評会から1年。再度挑戦の季節になりましたけど、砂糖林檎が不作で、前巻嫌がらせをされたラドクリフ工房に行かなければならなくなったアン。

    がんばってるアンでしたが、ほんと才能のない男の嫉妬って怖いなぁって。手を焼かれそうになったアンのシーンでは、ほんとにシャルに間に合って欲しくて、やっと間に合ったのに、ラドクリフがアンの言い分を聞いてくれずに、最後には大事に作った銀砂糖もすり替えられるという状況。ほんとこの巻でラドクリフ工房が嫌いになっちゃいましたよ。

    ただ、ちょっとだけジョナスの株が上がったかなぁ。アンに対する態度は嫉妬の裏返しのようだけど、やっぱりおぼっちゃんは、最終的な悪役にはなれなかったってところ。でも、そんな彼でよかったって思う自分もいます。

    タイトルにある「白の貴公子」はキース。登場の仕方もその後の言動も何かあるんじゃないかと、うがった見方をしてしまったのに、彼は最後までホントに白でした。

    最後すり替えられた銀砂糖は、シャルの羽と引き替えにアンのものだと証明できたけど、ものすごく気になるところで終わっちゃった。

    続きがすぐ読みたいのに、緑はどこに置いたかなぁ?

  • 白の貴公子のキースがなんともうん臭いのに最後まで名前の通り白だった

    今年のアンの品評会の作品は、ガラスとかで再現したらさぞ綺麗なんだろうなぁ 砂糖菓子であれほどカラフルに出来るなら、もちろんそっちのを見てみたいけど
    あと、人と妖精の歴史の始まりにりんごが出てこなくてびっくりした シュガーアップルと銘打ってるからには、禁断のりんごに似たりんごが出てくるのかと思ったのに

    それにしても、アンのためとは言え、シャルってば・・・
    初めて次に話を持ち越しね こんな終わり方されたらすぐ読むしかないじゃん
    エリオットの立ち位置も気になるけど、ブリジットめ

  • 作品はあくまでも作品であることに気づけなかった今巻のキースと、前巻のアンがかぶりますね。作中で何度かキースの育ちのよさについて言及されていますが、二人の勝負の結果をわけたのは、経験の差なのでしょう。アンは前の仕事の失敗をきちんとふまえて、王家についてしっかり研究してきていましたし。

    手を焼かれそうになるところなんか、読んでいて、ヒロインのアンがかわいそうになってしまいましたが、やられた分、砂糖菓子職人としてきっちりお返しするところなどは、毎回気持ちいいです。今回ジョナスも、アンとの関わりのなかで少し変化をみせたような気がします。

  • 毎回アンへの仕打ちにイライラ。シャルがデレてきていい感じだなぁと思ったら…!ちょ…早く次の巻!

  • アンのがんばる姿がいい。

    シャルの分かりにくい愛情がいい。

    ミスリルのストレートな感情がいい。

    アンが銀砂糖師になれるかどうかの巻。

    この巻を読んだら、次を読まずにはいられません。

  • ジョナス。悪いやつだけど、心底まで腐っていないのに人間臭さを感じました。「怖かった」のではなくって、それはひとつの「勇気」だと思います。でもあの展開、次巻が楽しみです。

  • 再読中。
    銀砂糖師になれたものの、シャルが!?
    シャル、アンが好きなのに気付かないなんて可愛いなぁ(笑)

  • 読み直し計画3冊目。

    親とか兄弟とかがなにか結果を残すと大変だな、と。本人そっちのけで周りが勝手に期待したり失望したり。他人だからこその無責任さというか。
    自分には出来ない、たどり着けないから代わりに託したい気持ちもわからなくはないけれど押し付けられる身としてはたまったもんじゃないと思う。

    女の子が男社会で生きていくことの大変さもなにか胸に来るものがある。

  • 毎年一人ではなくて、人数を決めずに称号を与えていれば
    ラドクリフ工房の若者たちみたいな人は出なかったんじゃないかな。
    なんて思ってしまうくらい、若者たちがひどい。。。
    幸運のお菓子を作る事を目指す人々があんな人達ってどうなの?

    なんて思いつつも楽しんだ3巻。

    何よりシャルの心の動きが楽しくて仕方なかった。
    離れていたくなかったのは、俺の方か、、
    そんな台詞が浮かぶようになったなんて、成長したな(笑)と。

    そしてキャットさん☆ずっと出てほしいと思うくらい素敵なキャラ。

    人の妖精に対する態度と、ブリジットと去っていくシャルへの
    悲しさと、きれいな人(妖精)はきれいな人で大変だと思いつつ
    次巻がはずせないと思える巻でした。

  • 砂糖林檎3巻!
    みなさま言われてますが、わたしも今までの流れ的に彼が黒だと思ってました…すみません…。
    ジョナスはやっぱり、へたれですね!

    アンにとっては銀砂糖師になるという、ひとつのターニングポイントです。
    そしてラストォォォ!!!!!うわあああああああ!!!!!

  • 次へ続くんですね?そうなんですね!?みたいな感じです。次が楽しみです

  • 前巻までが前巻だったのでキースのことをすごい疑いの眼差しで見てしまいました。しかし悪役の描き方の容赦なさは相変わらずです。そしてすごい引きで終わってる……これは続きが気になります。

  • きっと普通の人間には、シャルの美しさは手が届かない高嶺の花のように思えるのでしょうが、自分に自信がある女性は何としても手に入れたいと思うのでしょう。
    でも、何故かブリジット嬢には同情出来ません。

    離れ離れになってしまったアンとシャルですが、次巻の展開が気になります!

  • キャットさん好きです(笑)
    ジョナスどんまい……

    金髪め、シャルを連れて行くなーーーー!!


    キースとジョナスの顔の見分けがつかないのは私だけか?

  • ここにきてジョナスの株が上がった!

  • 銀砂糖師シリーズ3巻め。
    妖精の美しさ、砂糖菓子の繊細さ、主人公・アンの真っ直ぐな気持ちがよく描かれている。
    シャルはもうアンにデレデレじゃないかってくらい優しくしていて、読んでいてにやにやした。途中、そっけなく「かかし」と呼んで拗ねている部分も微笑ましかった。
    離れ離れになってしまった2人がどうなるか、次巻に期待。

    ミスリルが良い仕事してる。

  • 今巻で急にキャラクターが増えて、読みながら誰が誰かと考えるのが大変でした。男社会の中でやっていくというのも大変で、それ以外にも性格の悪い人たちが多すぎて、だからこそアンがそれを乗り越えたときは読んでてうれしくなります。最後の最後までキースは裏切る、と思っていましたが、本当にいい人だったんですね(笑)安心しました。次巻がすごい気になります!

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著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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