サイバーナイト―漂流・銀河中心星域〈上〉 (角川文庫―スニーカー文庫)

制作 : 山本 弘  吉富 昭仁  藤田 一己 
  • 角川書店 (1991年7月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044601041

サイバーナイト―漂流・銀河中心星域〈上〉 (角川文庫―スニーカー文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  ゲームのノベライズという性格ではあるが、しっかりSF。

     戦闘宙域から離脱するために無理なジャンプ・ドライブ航法を行った宇宙船ソード・フィッシュは想定外の銀河中心部に飛ばされてしまう。未知の世界をさまようソード・フィッシュの前には、敵対的な生命体、バーサーカーがあらわれる…というどこかなつかしいタイプのストーリー。

     キャラクター描写はあまりよくない。それほど多くないメインキャラも、とくに見分けがつかないほど印象に残りづらい。もともと、ページ数に制約のある作品ではあるので、仕方ないかも。あるいは先行して刊行されていた『サイバーナイト ドキュメント戦士たちの肖像』でカバーされているということなのか。わたしはSFC版のグラフィックとか思い出しながら脳内補完。


     異星人とのファーストコンタクトにおけるコミュニケーションのズレは、一生懸命人間とは違う存在を考えて書いてる感じが透けて見えてしまってちょっとしんどかったかな。


     いくつもの小ネタを先行するSFから借りてきており、元ネタ探しも楽しみの一つ。それらをひとつの世界観の中にまとめる手際はなかなか。
     その上で、メインテーマはやはり山本弘の問題意識によって展開されており、スニーカー文庫という枠でこういう作品が出たとことの意味は、案外大きかったのかもしれない。これで本格SFデビューをしたという読者も結構多いようだ。


     それだけに知性のある海型惑星や、高重力惑星のサソリ型星人などのSFファンならニヤニヤ出来る(それ以上に、ビギナーを元ネタである古典に誘いうる)ゲーム版で登場したエピソードが、ノベライゼーションにあたって大幅にカットされてしまったのは残念。正直、本書に関しては三倍のボリュームはあってもよかったのではないか。

     無理だとは思うが、大幅な増ページとリライトをほどこした上での復刊を希望。

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