闇が落ちる前に、もう一度 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 190
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044601157

感想・レビュー・書評

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  • 良い短編集だ!
    とまでは言えないが、それなりに人に勧められる本だと思う。

    表題にもなってる『闇が落ちる前に、もう一度』と、『審判の日』が好き。

    闇が~は、五秒前世界創造説に少し捻りを加えたもので、審判~は、人類がほとんど一瞬のうちに消えてしまった世界の話し。

  • 表紙を見て、「あれ? 『アイの物語』が文庫になったの?」と思った。
    しかし、よく見るとタイトルが違う。
    内容は、『アイの物語』につながるし、『神は沈黙せず』にもつながる短編集である。

    今の自分は、本当にいるのだろうか。この世界は誰かに作られたものなのではないのか。そんな考えを持つとき、創造神を信仰に持たない自分にとって、「創造主」は、ひどく不気味だ。
    小説を読むのは良い。
    しかし、自分が登場人物で、楽しみも、痛みも、喜びも、悲しみも、愛しさも、切なさも、怖さも、怒りも、何もかもが作られたものだとしたら、それは、恐怖だ。
    はじめから決まっている、アカシックレコードの上にいるのも許せるものではない。
    しかし、そうした怖さを、小説の中に入れ込んで、それを覗き見る、ということが、わたしたちにはできる。
    作った箱庭に人を住まわせ、上から見下ろす、悪趣味な観察。

    自分は、その、覗かれている人なのではないか、という、ホラーよりもホラーな恐怖がテーマになった(と勝手に思っている)物語の集まりになっている。

    『闇が落ちる前に、もう一度』宇宙が終わるまでに、したいことは何?
    『屋上にいるもの』意思は、誰のもの?
    『時分割の地獄』わたしは、生きているの?
    『夜の顔』在るべきもの、あるはずのないもの、その差は
    『審判の日』審判は、誰?

    これを読んでみて、気に入ったら、ぜひ、『神は沈黙せず』を。

    • カンキンさん
      過去は変えられませんが、記憶は変えられるんですよ。
      特に、記憶の価値は。

      なので、今まで、マイナスの側面しか見えなかったものに、別の...
      過去は変えられませんが、記憶は変えられるんですよ。
      特に、記憶の価値は。

      なので、今まで、マイナスの側面しか見えなかったものに、別の角度から光を当てればいい、そう思います。

      わたしなんて、ただのわがまま娘でしたから。叱られてばっかりだったように思いますが、性格上、気にしないタイプだったことが、ポジティブな評価ばかりを印象に残しています。

      つまり、本当に評価が高かったかというより、いいとこどりする、単純な子供的感性をもって育ったんですよ。「お前は、家出願望がある」と、親によく言われましたし。一方、今の方がずっとネガティブですし、冒険しない。

      シャーンドルさんは、早くに大人にならざるを得なかった部分があるのでしょうが、その分、等身大を過小評価しているともいえます。子ども時代の万能感って言ったら、無敵ですからねえ。それを早くに卒業してしまった。そして、大人のたしなみを持ち過ぎた。

      そのうち、何かしら、いっぱい自慢話を聞かせてください。無理にでも!(笑)
      2018/02/05
    • シャーンドルさん
      そうですね。自慢する部分はほとんどないですが、いっそ捏造でもしますかね(笑)。

      ありがとうございます。
      そうですね。自慢する部分はほとんどないですが、いっそ捏造でもしますかね(笑)。

      ありがとうございます。
      2018/02/06
    • カンキンさん
      ぜひ。

      こちらこそ。
      ぜひ。

      こちらこそ。
      2018/02/06
  • 短編集ですが、読みごたえあります。
    特に『審判の日』は著者ならではの作品だと思います。

  • ホラーがかったSFの思考実験が中心の話5つ。もしも世界が8日前に始まったものだったら、AIが殺人のために、別の人格を持った人物を想像したとしたら…等。

    思考実験的なAIの話は、わかるんだけど他の作品よりも怖くもないし意外性も少なく、何でこれだけSFマガジンに収録で、あとのは単行本のための書き下ろしなのかなあ?という印象。

    小松左京「こちらニッポン」みたいな「審判の日」と「屋上にいるもの」は非常にシンプルなホラーでありSFなので、万人向けに読みやすいのだが、他の作品はちょっとメタな世界観を理解できない人には辛いかもしれない。

    買う場合は、電子書籍もおすすめします。ちょうどいいボリュームなので。

  • SF短編集。しかしもともとホラー文庫で出すために書かれたそうで、そういう風味で読みやすい。しかし科学で原理や未来について考える必要がある問題は、哲学に近くなるね。高度な人工知能は心を持つと言えるのか、とか。

  • 「神は沈黙せず」と同じように「アイの物語」の為に読んだ本。短編集です。
    やっぱり山本氏好きだ!
    これでやっと「アイの物語」を読む準備ができた。

  • 短編集。多少想像し過ぎて混乱するのも有りましたが全体的に好きです。 多分1番ベタで途中でオチも分かるけど『屋上にいるもの』が1番好き。『審判の日』は大阪に住む自分でも少し東日本大震災を思い出してしまったので被災地の人が読むと辛いかも知れません。 『世にも奇妙な物語』が好きな人にオススメかも。

  • 短篇集。

  • 表題作「闇が落ちる前に、もう一度」を含めた5編で構成された短編集。
    ジャンルはSF・ホラー。
    擬似的な体を与えられたことで心・意識を獲得し、アイドルとして活動しているAIの少女と、AIには心などないと考えるタレントの男性、二人の問答で展開される1編「時分割の地獄」が特にお気に入り。
    自分の認識している世界の姿は本当に正しいのかを考えさせられる異質な世界のあり方を描いた表題作や、誰もが一度は妄想するような世界の終わりに翻弄される少年少女を描いた「審判の日」など粒ぞろいで楽しめた。
    ホラー色の強い残り2編も独特の雰囲気のある話だった。

  • 山本弘って読んでないなー。と学会に敬意を表して読んでみよっかなあ、と思って買ったけど、何か読んだことあるような気がする。

    最後まで読んでも結局読んだことあるのかないのか思い出せなかった。

    センス・オブ・ワンダーを追求している作品群なのにワンダーが足りん。

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プロフィール

作家。2003年に本格SFにして著者初の四六判ハードカバー『神は沈黙せず』(角川書店)を刊行。同作は読者の話題をさらい、日本SF大賞の候補となった。また2006年5月に刊行された単行本『アイの物語』(角川書店)も各書評家に絶賛されている。

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