ロードス島戦記―灰色の魔女 (角川文庫―スニーカー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 787
感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044604011

作品紹介・あらすじ

30年前の魔神との戦いの傷も癒え、平和の続くロードス島に、新たなる戦乱の兆しが現れ始めていた。暗黒の島マーモの皇帝ベルドが、カノン王国を攻め滅ぼしたのだ。しかも、彼の背後には強大な力を秘めた謎の魔女、カーラの姿があった!その頃、辺境の村ザクソンの青年パーンは、己の正義感の赴くまま、神官のエト、ドワーフの戦士ギム、魔術師スレインらとともに、故郷の村を旅立とうとしていた。自分の前に立ちはだかる、大いなる運命も知らずに…。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の時に、コンプティーク連載が終わって小説が出ました。世界観がシンプルで、読みやすい。自習時間によく読んでました。漫画禁止の寮生活の楽しみのひとつでした。教えてくれたE先輩に感謝します。

  • 『指輪物語』よりもオイラにとっての剣と魔法とエルフの出てくるファンタジーはこれをおいて他になし。何度読んだことか。そして現在までシリーズは続いており、今も読んでいる。

  • 冒険者…といえば聞こえはいいけれど
    要するに、その日ぐらしの若い男が2人組である
    しかし「正義」を愛しており
    事なかれ主義で揉め事を先延ばしする大人たちのことは嫌っていた
    そんな彼らが、村人を脅かすゴブリンの群れを退治するため
    これに先制攻撃を仕掛けるところから話は始まる
    …ゴブリンとの戦いには勝利するものの
    それを成し遂げられたのは、お節介な大人たちの依頼を受けて
    救援に来てくれた魔術師とドワーフのおかげで
    若者たちは、己の無力を痛感する
    しかしそこから始まる縁で、武者修行のパーティーを組んだ彼らは
    さらにエルフの女と、盗賊の中年男をメンバーに加え
    さまざまな揉め事に首を突っ込んでいく

    もとは80年代の半ば
    ゲーム雑誌上で展開されたD&Dのリプレイ企画だった
    それが人気を集め
    小説・アニメ等にメディアミックスされていったものである
    「六英雄」なる伝説の実態を目の当たりにした冒険者たちは
    仲間のひとりを失いつつも
    島に戦乱をもたらした悪の大魔術師を倒すことに成功し
    物語は大団円を迎えるかのように思われた
    しかしその時
    監獄の中で青春を潰された恨みを抱え
    仲間内でもどこか浮いてた盗賊が
    ある突発的な、裏切り行為に走ったことで
    謎と混乱を残しつつ、パーティーは解散することになるのだった
    それは、一本気で向こう見ずな若者たちに影響された
    遅咲き中年の悪乗りだったかもしれないが
    しかしなんというか
    80年代日本における、まじめな若者たちの
    切実さを含んだ結末でもあった

    ただし、ゲームシナリオがベースというだけあって
    小説としてはかなりご都合主義的な展開が目立っている

  • ファンタジー小説の名作。ライトノベルの先駆けとなった作品と言えるけれども、メディアミックスされた展開や、そもそもが『ソードワールド』というTRPGの世界観を踏襲した小説として、この作品が切り開いた地平はかなり大きいと思う。

    私が注目したいのは、巻頭の登場人物の紹介がイラスト付きで書かれているということ。この工夫によって、「ファンタジー」という当時は一般的ではなかったジャンルについて、ある程度のイメージが描ける作りになっている。たぶん、これはTRPGの方法論から導入されて、そこから一般化した方法だと思う。今はそこからもう一歩進んで、象徴的なシーンを描くという方法に変わっているけれど。

    物語的には「(パーンが)行って行ったままの物語」になっているのは、最初から何巻も刊行することが前提だったからだと思う。田舎の若者が仲間や英雄と触れ合うことで成長する物語だけれど、単体として読めば、あまり上手い構造になっているとは思えなかった。やはり登場人物が多すぎるし、ロードス島を右上から左下まで移動するにしても展開がアッサリしすぎな気がする。

    でも、作者の文章力で救われている。見せ場を見せ場として書く能力は突出していると思う。特に、冒頭のゴブリン退治は、これ以上のゴブリン退治は読んだことがないなぁと思うくらい、物語に入り込む入り口として申し分なかった。

  • 中学生の時に読んでいたシリーズを再読。今読むとなんの捻りもない冒険ファンタジーなのだけど、いまだにこういうの好きだなと思った。

  • (学生の頃友達に借りて読んだ。ファンタジー小説の作家になれぬものかと考えたものさね)

  • 中学生の頃、友達に借りて読んだ。当時、とても面白く、すぐに読み終わった。続きが読みたくて仕方なかった。

  • 何度目かの再読。

    全体的にあっさりすんなり物語は進む。
    完全版として指輪物語、十二国記のようなボリュームで細部もきっちり描かれたものを読んでみたい。

  • 中学高校時代夢中にさせてくれたロードス島戦記。
    パーンとディードリットの相思相愛イチャイチャっぷりを楽しむシリーズでもある。その第一弾。

  • 初めて読んだのは中学生のとき。
    武者修行に出た青年戦士が大きな事件、戦争にに関わっていくRPG定番の物語。ゲーム小説の古典なので今読んでも面白かった。
    ただ2014年現在、この世界関連のゲームは軒並み入手困難なのが残念。

    新装版は追加されたカシュー王関連の所が、これまた絶版の本のネタ知ってないと理解できないのが何とも。2巻以降は改定されてないそうなので、無理に新装版買う必要はないと思われる。

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著者プロフィール

1988年刊行の「ロードス島戦記」(スニーカー文庫)でデビュー。以降、「魔法剣士リウイ」シリーズ(ファンタジア文庫)、「クリスタニア」シリーズ(電撃文庫)などで、ファンタジー小説の旗手として活躍する。

「2018年 『グランクレスト戦記DO 英雄の系譜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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