サクラダリセット5 ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫 こ 1-1-5)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.05
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本棚登録 : 399
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044743055

作品紹介・あらすじ

「私を普通の女の子にすることが、貴方にできる?」復活した相麻菫。ケイは彼女に、咲良田の外に-能力が存在しない世界に移住することを提案する。だがそれが上手くいくのか、彼にも分からなかった。確証を得るため、ケイは管理局の仕事を引き受け、春埼、野ノ尾とともに、九年間眠り続ける女性の「夢の世界」へと入る。そこでケイは、ミチルという少女と青い鳥に出会い-。"咲良田"とは?能力とは?物語の核心に迫る第5弾。

感想・レビュー・書評

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  • 今までケイがサラッと難題を解決する展開が多い中、今巻はケイが走りまくりで新鮮。菫の再乱入により、ケイの圧倒さが少しぶれてきたのも面白い。
    確実に成長していく美空が微笑ましいが、その裏で、少しずつケイも変わっていっている。「ケイのやる事には間違いがない」という黄金律を、読んでいるこっちも信じてしまう文章力はさすが。
    美空と菫の対峙は挿絵も含めて素晴らしい。さらに、なかなか次回が気になるシリアスな引なのに、あとがきが「どもっ」で始まるのも笑った。

  • なかなかおもしろい
    表現がいいね

  • 相変わらず文句つけようがなく高品質だが
    そろそろこのつくりに飽きてきた
    具体的に言うなら主人公キャラクタが強くなりすぎて緊張感がない
    そういういみでこの作品はミステリ風味SFバトルもの なのかもしれない
    あと2冊くらいできれいにまとめて次の作品を読みたい

  • それぞれが望むはずの「能力」を手に入れたはず。それなのに、みんな幸せには見えない、そんな咲良田市。二人でひとつの「リセット」という能力を持つ彼らの関係は変化しつつあった……。今回は、「夢の世界」へ二人+αが行きます。……にしても、登場人物女の子多すぎませんか(笑)。いや、この唯一な雰囲気はとても好きなんですけどね。にしても、浦地さんはイラストで悪者すぎます(笑)。他の作者にはない、透明感あるけれど「まったき善」だけではない、けれど全てあきらめてはいない世界が快感です。

  • 後半戦スタートということで、話の中心がケイ達からもう少し広いところに移ってきている気がする。展開だけ追っているとケイ達の話なんだけど、能力の是非に突っ込んでいくような部分も多くて、このシリーズの世界観を掘り下げていく段階に入ったのかな、と。とは言ってもやはり主人公はケイなわけで、菫や春埼との関係がどうなっていくのかも気になるところ。まだまだ菫の真意が見えない。今後の方向性は何となく掴めてきたけど、この巻だけではモヤモヤするな……

  • 片手で作れる楽園。好きなものを、好きな時に手に入れることが出来る世界。そんな世界で片桐穂乃果は、孤独から目を逸らし続ける。本物の幸せを手に入れる手段が存在せず、どうしよもない絶望に囚われている時、偽物の幸せに縋ることは正しくないことだと言えるのだろうか。浅井ケイも、宇川沙々音も思考する。正しさとはどうあるべきなのか、幸せとはどういった形をしているべきなのか。そして言う。正しいことではない。しかし、だからといって当人の邪魔をすることが正しいことにはならない。はてさて、片桐穂乃果は救えるのだろうか。それについて、浅井ケイをはじめ、チルチル、相麻が絡み合うように関わり、物語を紡いでいく。

  • 相変わらず綺麗な文章。
    とても読みやすい。

    本作はメーテルリンクの青い鳥がモチーフとなっており、鳥かごの中に閉じこもってしまった女の子の青い鳥を探す物語。
    その脇ではそれぞれがそれぞれの本当の幸せを探している。知っている、わかっている、近くにある、それを幸せと認識していないから幸せと感じないだけで、やはりそれは幸せである、ということが言いたいのかな。結局のところ、青い鳥である。
    「人が隣で笑うことを幸せという」いい言葉ですね。

    また、本巻はサクラダリセット全7巻の後編の始まり、と位置付けている作品らしい。たしかに、相馬菫の物語が始まった感じはする。
    文化祭がどうなるのかが気になる。

  • ひとりの女の子の夢の世界のお話でした。夢は彼女そのもの、というのは難しかったように思います。今回は夢と現実を行き来して、時間も前後してすこしややこしかったかな。
    相麻と浦地の思惑が垣間見えてどきどきしました。今後どうなるのか、こわいけど気になります。
    そして、リセットしたことによる代償を改めて思い知って悲しくなりました。春埼がもう一度あの感情を知ることができるのだろうか…ケイと春埼と相麻の三人の関係がうまくいくといいなと思うけど、難しそうだ。
    野々尾さんと老人の話は悲しいけれど、なんとかいい結末になったようでよかった。老いはどうにもならない問題だ。チルチルとミチルも、今後ちゃんと生きていくことができそうでよかった。

  • 評価:☆3.5

    サクラダリセット第5弾。
    今回はチルチルとミチルという夢の世界が主な舞台。

    ラスボスである浦地の目的が徐々に明らかになってきて面白くなってきた。

    野ノ尾と老人の再会の話が切ない・・・(;_;)

    そしてせっかく成長が見られた春埼も容赦なくリセットするケイさんマジぱないっす。
    そうした犠牲を厭わずに突き進む姿はカッコイイよね。

    「ねぇ、相麻。それだけの感情を、一人の女の子に対して抱けたなら。それはつまり、好きだということだよ」

  • ここで"サクラダリセット"のタイトルの本当の意味が判明。
    巻数から考えるともうすぐクライマックスなのかな。

    ミチルを救うためにリセットしたことで春埼の成長もリセットされてしまったわけだけど、今後どうなるのか…。

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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