サクラダリセット5 ONE HAND EDEN (角川スニーカー文庫 こ 1-1-5)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年4月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044743055
作品紹介・あらすじ
「私を普通の女の子にすることが、貴方にできる?」復活した相麻菫。ケイは彼女に、咲良田の外に-能力が存在しない世界に移住することを提案する。だがそれが上手くいくのか、彼にも分からなかった。確証を得るため、ケイは管理局の仕事を引き受け、春埼、野ノ尾とともに、九年間眠り続ける女性の「夢の世界」へと入る。そこでケイは、ミチルという少女と青い鳥に出会い-。"咲良田"とは?能力とは?物語の核心に迫る第5弾。
感想・レビュー・書評
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今までケイがサラッと難題を解決する展開が多い中、今巻はケイが走りまくりで新鮮。菫の再乱入により、ケイの圧倒さが少しぶれてきたのも面白い。
確実に成長していく美空が微笑ましいが、その裏で、少しずつケイも変わっていっている。「ケイのやる事には間違いがない」という黄金律を、読んでいるこっちも信じてしまう文章力はさすが。
美空と菫の対峙は挿絵も含めて素晴らしい。さらに、なかなか次回が気になるシリアスな引なのに、あとがきが「どもっ」で始まるのも笑った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なかなかおもしろい
表現がいいね -
相変わらず文句つけようがなく高品質だが
そろそろこのつくりに飽きてきた
具体的に言うなら主人公キャラクタが強くなりすぎて緊張感がない
そういういみでこの作品はミステリ風味SFバトルもの なのかもしれない
あと2冊くらいできれいにまとめて次の作品を読みたい -
後半戦スタートということで、話の中心がケイ達からもう少し広いところに移ってきている気がする。展開だけ追っているとケイ達の話なんだけど、能力の是非に突っ込んでいくような部分も多くて、このシリーズの世界観を掘り下げていく段階に入ったのかな、と。とは言ってもやはり主人公はケイなわけで、菫や春埼との関係がどうなっていくのかも気になるところ。まだまだ菫の真意が見えない。今後の方向性は何となく掴めてきたけど、この巻だけではモヤモヤするな……
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相変わらず綺麗な文章。
とても読みやすい。
本作はメーテルリンクの青い鳥がモチーフとなっており、鳥かごの中に閉じこもってしまった女の子の青い鳥を探す物語。
その脇ではそれぞれがそれぞれの本当の幸せを探している。知っている、わかっている、近くにある、それを幸せと認識していないから幸せと感じないだけで、やはりそれは幸せである、ということが言いたいのかな。結局のところ、青い鳥である。
「人が隣で笑うことを幸せという」いい言葉ですね。
また、本巻はサクラダリセット全7巻の後編の始まり、と位置付けている作品らしい。たしかに、相馬菫の物語が始まった感じはする。
文化祭がどうなるのかが気になる。 -
ひとりの女の子の夢の世界のお話でした。夢は彼女そのもの、というのは難しかったように思います。今回は夢と現実を行き来して、時間も前後してすこしややこしかったかな。
相麻と浦地の思惑が垣間見えてどきどきしました。今後どうなるのか、こわいけど気になります。
そして、リセットしたことによる代償を改めて思い知って悲しくなりました。春埼がもう一度あの感情を知ることができるのだろうか…ケイと春埼と相麻の三人の関係がうまくいくといいなと思うけど、難しそうだ。
野々尾さんと老人の話は悲しいけれど、なんとかいい結末になったようでよかった。老いはどうにもならない問題だ。チルチルとミチルも、今後ちゃんと生きていくことができそうでよかった。