カレイドメイズ3 魔法じかけの純情な感情 (角川スニーカー文庫 213-6)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年9月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044744069
作品紹介・あらすじ
学院の講師となったミオは、ことあるごとにカイルにちょっかいを出してネーフェを挑発、怒り心頭のネーフェは、不利を承知で魔導万華鏡での決闘(景品:カイル)を挑むのだった。そんな彼女の姿に、カイルはある決意を胸に秘めるのだが-。その頃、街には闇の隊商が訪れていた。そこでは超越遺物や結晶獣などの危険な商品も取引されており、さらにあの眼帯男の姿があった!半熟王女の恋と王国復興の野望に、新たな局面が訪れる。
感想・レビュー・書評
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早くも展開がマンネリ化しつつある気がする。
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“「いますぐ《傾国の奏花》を停止させなさい!でないと......」
慣れない脅迫の言葉の途中で、ヴェンヘルがつまらなさそうに眉をひそめた。
「ああ、別に構いませんよ。もっとも、私の出した条件とは一致しなくなりますが」
「一致しなく.....え?」
「私はエルヌーク人ですから。もっとも、わけあって魔力制御は使えませんが」
思考が止まった。
何を言われたのか理解できなかった。ヴェンヘルが、エルヌーク人。
「まさか、二千年前の生き残りが本当に自分一人だけだと思っていたのですか?未熟な姫独りにエルヌークの運命が託されたと?気楽な姫君ですね。見届ける者がいるに決まっているでしょう。記憶も失わず、眠りにもつかない者が」
ヴェンヘルはそう言い残して、身を翻した。階段の下から脇の通路へと消えていく。
「待ちなさい!」”
今回も面白かったー。
そして絵が素敵。
ヴェンヘルが辛い。
最期のレナートスが格好良かったぞどうしよう。
そしてビアンカの行動が意外でちょっと戸惑う。
“「話が長いうえに要領を得ないな。だからどういう副作用のある魔法剣なわけ?」
「一言で言えば、毛根寿命と引き替えに使用者に絶大な力を与える魔法剣だ」
「......毛根にそんな力が秘められてるとはどうしても思えないんだけど」
「私はこの恐ろしい剣を、畏怖を込めて『ヘア・ソウルイーター』と名付けた」
「ほどほどにくだらないネーミングがある意味合ってるな」
「くだらないだとっ!?ああ、君はアークス教授がふさふさだからそんな悠長なことを言ってられるのだろうな!だが私は違う!私の祖父はつるつる、父はうっすらなんだぞ!」
「知らないよそんなこと。あ、もしかしておまえがいつも帽子を被ってるのって、太陽から頭皮を守るためだったとか?」
「そそそそそんなことはないぞ!」
「うわー、わかりやすー」
「あのっ!」
ネーフェが間にずいと顔を挟んできた。
「抜け毛の話はどうでもいいですから、そろそろ本題に戻してください。レナートスさんにもいろいろ確認したいことがあるのです。くだらない話をしている暇はないはずです」”