機動戦士ガンダムUC(1) ユニコーンの日(上) (角川スニーカー文庫)
- 角川書店 (2010年1月30日発売)
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感想 : 29件
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Amazon.co.jp ・本 (242ページ) / ISBN・EAN: 9784044748050
作品紹介・あらすじ
宇宙世紀0096――伝説の神獣の名を冠したMS「ユニコーンガンダム」が宇宙世紀百年の闇を払う! 文壇の気鋭・福井晴敏が贈る、新たなガンダム神話の幕開け!
みんなの感想まとめ
物語は宇宙世紀0096を舞台に、伝説の神獣の名を持つユニコーンガンダムが新たな神話を紡ぎ出す様子を描いています。著者の福井晴敏が手掛けたこの作品は、アニメ版を視聴した読者にも新たな発見を提供し、特にサ...
感想・レビュー・書評
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『機動戦士ガンダムUC』の文庫本が2種類発売されています。
角川文庫版。
タイトルはサブタイトルだった『ユニコーンの日』が表題になっており、ガンダム色を抜いて福井晴敏作品としての顔が前面に出ております。
角川スニーカー文庫版。
スニーカー文庫のガンダムシリーズのフォーマットに則って美樹本晴彦が表紙イラストを担当。本文内容は角川文庫版と同じなので、どちらでそろえたいかは各人の好みですが、私はこちらをオススメ。なぜならMS解説とかキャラ紹介とかを私が書いてるから!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
祈りが可能性になるか呪いになるかは何によって決まるのだろうか。
絶望しそうな中でも希望を失わないことかもしれない。絶望が優勢になれば、祈りは呪いに変わるか。
しかし、不安への対処として起きる「〜ねばならない(呪い)」が生むのは分断と差別だ。それは争いの火種となる。シャアやジャトミフ、ハマーン、カガチは絶望した側であり、暴力による強制で人を無理やり淘汰、コントロールしようとした。ニュータイプを作ろうとしたのだ。だがそれはどこまでいっても強化人間だろう。故にそうされた側は精神の変調をきたす。
ではこの際いう希望とは何のことだろうか?
それは、ヒトは「善き人ホモ・サマリタント」にいつかはなれるという期待だろうか。それを未来に託せる思い、それが持てるかどうか…だろうか。たとえ自分たちの世代で到達できなかったとしても…君等に託す…と。
作中では若者(バナージとミネバ)は可能性を信じ老人(フル・フロンタル)はこれを信じられなかった(その結果が、地球排除のサイド共栄圏構想。排除と分断だ)。
ただ恐らくこの「善き人」とは、覚悟して「なる」と決めるものだろう。隣人には「なる」のだ。beではなく、become…「ある」のではなく「なる」だ。父と曽祖父がユニコーンとラプラスの箱を託せたのは、善き人にはなれなくても、その希望を繋ぐことを決めたからだ。善き人であろうと最後まで努めたのだ。未来へと託す想い、その中で自分の役割を理解し、何をすべきかを決めることこそが覚悟であり、「善き人ホモ・サマリタント」への道ではないか。
下の世代が決めたことであれば、それがどんなにおかしく見えても受け入れるしかないのかもしれない。それが大人としての役割、老人のできる種への貢献のように思う。
可能性を守る二匹の獣、ユニコーン希望の象徴とバンシィ嘆きの象徴。可能性は守り、受け継がねばならない。たとえ嘆こうとも、希望を捨てず。…この2つの感情は分け難くセットなのだ。だからなのか…「それでも!」が繰り返されるのは。嘆く、それでも!希望は捨てない!と「決めた」
「去ってしまった者たちから受け継いだものはさらに『先』に進めなくてはならない」これが人間讃歌…ここへ繋がるのか。
未来に希望をつなぐことだけが、今生きている=死にゆく人間にできる最大の種への貢献ではないだろうか。君等に託す…その思いとともに死ねること。
バナージの2つの台詞
「人の未来は人が作るものだ。人は弱くて、不完全で…だから託すんだ!託されて歩き続けるんだ!どんなに辛い道であっても!」
「ニュータイプが新たな人の形であるなら、それを見分ける力は、今の人間にはないと思います。だから、俺や彼女があなたが求める資質を持っているかどうかなんてわからないし、何が最善かもわかりません。でも…それでも、その先にあるもの、一人の人間として、人を、人の持つ可能性を俺は信じたい!」
未来を正しく予想した上で、我を捨て去るほどに合理性を持って対処できる、そんな洞察力をもった人間、それをニュータイプと言うのであれば、それはきっと「生まれてくる」ものだろう。意図して生む=作り出すものではない。そして自分はなれない…が、なろうと努めることはできるものだとは思う。この生み出せはしない、しかしなろうと努力はできるという、中動態であることを受け入れた先にある意志(覚悟)の中に「becoming ニュータイプ」の道がある。到達はできない、それでもその道の中に居続けようとすること、それこそが人間にとっての幸福、その寄り処になるような気がする。
ニュータイプ・ビギニングは、己の覚悟の中に常にある。問題は、その方向性だ。間違えないための対話、確認のための対話。故に対話の機会を捨ててはならない。言いっ放し、聞きっぱなしの精神性の中での対話が欠かせないのはこのためだろう。 -
小説はゆっくりと話を進められるから、ジックリと楽しめて良い。
この巻では主に『バナージ』と『バナージから見た世界』に加え、『バナージからは見えない世界』に少しだけ触れている。これから何か始まるのだと、年甲斐もなくドキドキしてしまう。
後、ガンダムが一巻で出てこないのも小説ならではだと思う。 -
流石は小説、アニメでは描ききれない部分が随所にあり、それだけで満足いく。
また各所で原作ならではのアニメとの違いがたまらない(笑)。 -
ユニコーンガンダム文庫版第一巻。
そもそもの始まりからバナージとオードリーの出会いが描かれている。アニメで観ているが、背景などは小説の方が良く解る。
単純に楽しむならアニメの方が向いてるけど、小説も絵では描けない部分も書けるという違う楽しみがある。 -
コロニーなど詳細に解説されている。
ガンダムの世界観が奥深い。 -
【2013/02/02】読了
今日に至るまで、映像のガンダム作品をいろいろと見てきました。
よくよく思えば、ガンダムという機体の格好良さや派手な戦いに目が行くばかりで「何故、戦争をしているのか?」というところに関心がありませんでした。
要するに、ゆとりです笑
冒頭の西暦から宇宙世紀へと移り変わる話が始まったとき「あ、そういう時代背景があったんだ」と思い知らされました。今まで上っ面しか見てこなかったのが非常にもったいなく、もっとガンダムの世界を知りたいなと思えるようになりました。 -
福井晴敏 著「機動戦士ガンダムUC(1)ユニコーンの日(上)」を読みました。
あのガンダムの世界をあの「亡国のイージス」の福井晴敏が小説化したとあって、楽しみにして読みました。
時は「シャアの反乱」から3年後、「ラプラスの箱」と呼ばれる謎の箱を巡って、連邦軍や巨大企業や反乱軍が入り乱れ、主人公の少年もその戦いに巻き込まれていく。
この第1巻では、物語の世界観や登場人物たちがどのように関わっていくのかが描かれ、肝心の「ガンダムユニコーン」は宇宙を飛んでいるシーンとして1箇所だけしか登場しませんでした。
それでもぐいぐい物語の世界に引き込まれてしまうのは、さすが福井晴敏。
次巻でどのように主人公がガンダムとめぐり合っていくのか、楽しみにしたいと思います。 -
どうやらこの福井晴敏という作家とはとても相性がいいらしい。「そうそう、この重厚感!」と手をたたきたくなる文章だった。セリフ回し中心でなく、しっかりと情景や心理を描写している書きっぷりは極上の香りと味わいを持つワインを飲んでいるような気分になる。
映像作品を先に観ているから文章が映像に変換されて頭の中で再生される。映像ではスピード感を出すために一瞬で終わってしまうところを、小説という形であればわずか1秒のことをあらゆる角度で描写することができる。ああ、あのビームサーベルの断面はこんな風に文章で描写されるのか、と思ったくらいだが、実際はこの描写を元に映像が作られているのだ。
内容は映像作品で書いたものと同様になってしまうが、ファーストガンダムファンをううんとうならせ、これだよ!と思えるものに仕上がっている。さらに宇宙世紀のミッシングリンクも埋まっていくので想像以上に正統派の物語だ。 -
5
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映像版1巻の前半部の内容にあたるが、文字の多いこと。これが原作にあたるのかな?こうして読んでみると映像版は駆け足だがよく限られた時間内にまとめられてると感じる。読んだ上で映像版を見返してみたい。順番が逆だったと思った。
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こちらも気になっていたガンダムでありました。
独自の路線に進んでいった00などと違い、こちらは
宇宙世紀から繋がる話。
のっけから宇宙世紀元年でビックリしました。
ヒロイン・オードリーの出自は、いわゆるお約束ですが、
主人公・バナージ君は最初普通の男の子と思っていたので
ビックリ!
いわゆるいわくつきのヒロインを護る普通の男の子という
お約束かと思っていたので(すみません)
出会うべくして出逢った2人だったのね。
が、今回はまだバナージ君は「普通の男の子」。
彼に出会った人の一部は彼が何者かを知ってそうですが、
それ故に普通の男の子として追い払ったんですね。
下巻は未所持なのでいつ読めるか、ですが
彼が本格的に関わっていくきっかけになるであろう
下巻も気になります。 -
※「ユニコーンの日」上下巻通してのレビューです。
久方ぶりの完全新作な正統派「宇宙世紀」ガンダム。過去の作品やその世界観とも大きく関わっているため、ファンにとっては垂涎モノのストーリーなわけです。うまいこと、今まで語られてこなかった部分を補完するストーリーとなっているわけですね。
とはいえ、「ユニコーンの日」はまだまだ最初の最初。なんにもストーリーが展開していないので、この次の巻以降を楽しみにしたいと思います☆
ところで、なにやら制作側が嬉々として作っていそうな雰囲気が文章中から伝わってきます。「俺達がガンダム世界のミッシングリンクを埋めちゃうぞ☆」とか「ここでスタークジェガンが動かしちゃうぞ☆」みたいな。そんなこんなで、まるで公式の同人誌みたいな感じを受けてしまったのは内緒だ!
あ、そういえば作者である福井さんは、ご存知『亡国のイージス』や『終戦のローレライ』の作者でもあります。「ガンダム」に興味ないけど、福井さんは好き!っていう人のためにか、同じ作品が角川文庫からも出ています。そっちは内容は同じようだけれど、タイトルには「ガンダム」が冠されていない! ・・・だいぶ前の作品でもおんなじことをしていたんですけど、やっぱり売れないだろうなあ。
【目次】
『機動戦士ガンダムUC① ユニコーンの日(上)』
カラーイラスト
プロローグ
0096/Sect.1 ユニコーンの日
1
2
(本文イラスト/大森倖三)
『機動戦士ガンダムUC② ユニコーンの日(下)』
カラーイラスト
0096/Sect.1 ユニコーンの日
2(承前)
3
(本文イラスト/大森倖三) -
宇宙世紀の系譜を受け継いだ作品ということで期待が膨らみまくりな今作。
物語の始まりは宇宙世紀の幕開けから。伏線も何もまだ明かされずに後半へ続くと言うところで終わり。コロニーでの生活が詳細に描かれていて面白いと思う反面退屈とも思った。
肝心のユニコーンはまだ見せ場はなし。クシャトリアの戦闘のみ。 -
まだまだプロローグって感じ。
その割にちょっと情報量が多くて読むの大変かも。
MS戦もクシャトリヤVSジェガン隊のみ。
アニメとはユニコーンを見かけるシーンが違っていたかな。
次回以降に期待。 -
先にアニメを見て、その世界に魅了されて小説を購入。
アニメでは描き切れなかったエピソードが丁寧に描かれていて、分かりにくかった状況がよくわかるようになる。
最初はアニメの原作なんてとバカにしていたが、食わず嫌いを深く反省させられた一冊。 -
2巻とともに買ったのですが、2巻を「スニーカー文庫」ではなく文庫で購入。
・・・やっちまった。
まぁそれはさておき、新作です。アニメ化もしてるようですが、まず、小説。
いいです。続き読みたくなるなぁ。最初は「角?」って思ったものです。 -
序盤から中盤、(下手したら終盤まで)の展開の重さ、遅さは半端ない。
しかしそれを耐えきったとき、超スピードかつ大胆な展開が起きる。これが福井晴敏のスタイルだと私は思っている。
ひたすら前置きの文章を耐え、心が折れそうになった時にやってくる戦闘描写。熱い。戦闘時の重量感やリアルさ、戦いとは人と人との命の奪い合いなんだと思い出させてくれる宇宙世紀もの独特の空気感をしっかりと表現できていたと思う。
∀原作が好きな私としては、「これはいい作品になるぞ」という期待を強く抱かせる出来であった。(7巻の「ユニコーンガンダムは伊達じゃない(笑)」を除けば私はこのガンダムUCという作品が好きだ)
著者プロフィール
福井晴敏の作品
