現代語訳 信長公記 (新人物文庫)

著者 :
制作 : 中川 太古 
  • 中経出版
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本棚登録 : 208
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046000019

作品紹介・あらすじ

『信長公記』は織田信長の旧臣・太田和泉守牛一が、慶長十五年(一六一〇)頃に完成させた、信長の一代記である。首巻一巻と本記十五巻の全十六巻からなり、信長の生誕から本能寺における謀殺までの生涯が、全編リアルな筆致で記述されている。信長の姿を真近で実見していた側近による記録なので、その信頼性は高く、歴史書としても一級史料と評価されている。本書では原文を時系列に並べ替え、主語を明確に補い、人名を通称から実名に改めるなど、現代語に直訳しただけではわかりにくい文章を、平易に読めるように工夫した。

感想・レビュー・書評

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  • 信長さんの旧臣、太田牛一が綴った信長の一代記
    全16巻を一つ集約し、それを現代文に訳してあるので理解し易い
    読書と言うよりは資料閲覧って感じです。困ったら再度開くでしょう(^^;

  • 信長の家臣、太田牛一の見た信長像が生き生きと描かれていて、血の通った信長の一側面を感じられた。
    感想をメモしたノートが消えてしまったので、思い出しつついつかまた読みたい

  • 信長の旧臣・太田牛一が執筆しています。織田信長を語るには外せない一級史料ですね。

    有名なエピソードや合戦は読んでいるだけでテンションが上がります。さらに細々としたエピソードが挟み込まれるのも魅力的で、作家・太田牛一の記録者としてのこだわりを感じます。教科書には載らない話。

    市井で起こったゴシップ事件や、信長の趣味である相撲、蹴鞠、能のシーンなどは、信長が活き活きと描かれています。現代語訳になっているので読みやすい!

  • 信長に興味を抱いていたところに現代語訳の本書を入手。戦国時代とはよく言ったものと痛感。その中で信長が生き抜いていく様子がよく判る。しかし攻め下した敵将やその一族に対する生殺与奪の仕方に統一性が見られず、特に成敗という名の殺戮を記したくだりは痛ましい。終盤に甲斐の国から帰陣する道中は東海道の宿場町として残っている地名が多く、そこだけ平和な道中記を読むようだった。本記は明智光秀謀反から安土城留守居衆の様子、家康が堺から退去していくところで終わっている。他の文献でその後の様子が知りたくなった。

  • 戦国

  • 信長公記の全現代語訳文。しかも時系列順に並び替えてくれてあって大変にわかりやすい。
    信長公記が書かれた当時の地理を理解できている(もしくは地図を脇に置いておく)必要はあるが、文章自体は簡潔で理解しやすい。当時実際に戦闘に出た、信長配下だった武士によって書かれていることもあり、この1冊を読み終わる頃には、当時の武士が何を価値の基準としていたかも自然にわかるようになる。

  • 織田信長が好きなら読むべきだし、知らないなら絶対読むべき。戦国を駆け抜けた強さも運の強さも、信長が信長である理由もわかる気がする。ひきこまれる面白さは小説とはまた違った楽しさ。人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり を体現した人間。

  • 2015/11/6

  • この本は、第一級の史料認定されているらしく、よく歴史物のテレビ番組などで引用される。再現Vなんかで、さらに脚色されているので、どれほどワクワクするのかと読んでみたが、それほどではないと最初思ったけれど、戦記の中でも時々出てくる信長の言動が魅力的だと読み進めるうちに思ってきた。休暇をもらった丹羽長秀らの武将が湯治に出かけたことなども載っていて、面白い。明智光秀が、本能寺の変の前に、「考えるところがあってか、二度も三度もおみくじを引いたそうである」などの記述も興味深い。

    信長は怖いと思っていたけど、この本を読むと、印象が変わる。そして、牛一は信長が大好きだったんだろうなと思う。正しいことをしているので、神の御加護があったなどと書いてあったりして、信長が慕われた上司であったんだなあと感じる。まあ、確かに「際限なく首を切らせ、目も当てられぬ有様だった」などの記載もあり、怖い部分は多いにある。徹底して間違ったことを許せない、圧倒的武力を持った三成というイメージかも。それにいつも足半を身につけているとか、すごく細かいところまで信長の言動がわかる。伊丹城の人質を殺すシーンで、信長も可哀そうだとは思ったが、悪人を懲らしめるために云々とあり、信長が何も感じない人であったわけでないこともわかる。

    本人が弓の腕前をほめられ、加増されるエピソードも載っていて武士なためか、戦いや業績の詳細が多い。。
    だけど、牛一が合間に述べる信長は、とても慎重で時の流れを読んで、意に染まない相手に対しても周囲の所感などを読み、ひとまず我慢したり、何年も掛けて一つの物事をなしたりと冷静で沈着な面も見られ、没落寸前の将軍家にも忠節を誓ったり、頭の良い人だ。戦乱に迷惑したであろう地域の町人たちの税金を免除したり、思いやりも十分推測できる。何より、いつも行動が本当に早い。

    それに、ちょっとみんなを驚かせてやろうと?、かわいい面もある。有名な斎藤道三との会見の様子を描いているが、「生まれて初めて髪を折り曲げに結い、いつ染めておいたか知る人もない褐色の長袴をはき、これも人に知らせず拵えておいた小刀を差した」なんか牛一達の驚きぶりや、それを無表情を装って喜んで見ていた信長が想像できて、かわいい。

    失態を犯した佐久間信盛が「そうはおっしゃいましても、我々ほどの家臣はお持ちにはなれますまい」と言うと、「おまえは、自分の能力を自慢しているのか。何を根拠に、そう言うのか、片腹痛い言い草だ」と言い、機嫌が悪かった」とある。確かに、とても厳しい上司だと思う。でも、激流渦巻く川を渡らねばならぬ時など危険な時は、自身が率先して行い、すごく信頼できるリーダーだ。

    虎山御前の城についてもしかり。大船についてもしかり。皆を驚かせる発想の持ち主。どちらかというと、とても現代人の発想に近い。船も櫓を取り付ける位置など設計も細かく指導したり、そもそもの建造理由も、将軍の反乱を予期し、そこに向かう最短経路の確保のためと理路整然としており、あまたの良さも感じる。それに意外?に、備えよ常にの人だと思った。

    農民が信長の女踊りの返礼に踊りをした時も、気さくにあいさつに応じて、衣装を褒めてやったり、団扇であおいでやったり、お茶を出させたりと気さくで魅力的。
    人に褒章を渡しては、「よくお似合いです」と言ったりもする気遣いもできる人だ。それに他の?時代が違う大名なんかと違い、農民にも会ってくれたりする。帰属してきた人に対する領地安堵もきっちり覚えていて実行し、新しい領主には、その安堵分の土地を補填する。年老いて遠方へ派遣する家来にも、その旨を気の毒に思う旨、そしてそれをねぎらい入場する際の見栄がいいように馬を与えたりと本当に気配りさん。訓令も農民から不必要に取り立ててはいけないなど理路整然。物にいい意味で執着がない。自分が秘蔵していた物を褒章として与えたり、贈り物が来ても、気に入らなければ返したり、大量の贈り物が来た際は、名簿を作って配り不公平がないようにしたりとすごく公平な上司でもあると思う。

    牛一は、先にも書いたとおり、結構な腕前の武士だが、風流を忘れない方だったみたい。信秀の死にあたっては、「生死無常は世の常とはいえ、悲しいことである。風がさっと吹いてきて草々の露を散らし、一団の雲が満月の光を陰らせるようであった。」と表現してあったり、処々に美しい表現がみられて、軍記物でも楽しめた。虎山御前の城からの眺めに関する表現も素晴らしく、源氏物語を引用しており、造詣の深い人物であったと思われる。

  • 引用数が第一位の第一級史料である、太田牛一の信長公記の口語訳です。大変読みやすく、語句の説明や巻末年表も参考になります。歴史好きな方は、一家に一冊常備されることをお勧めします。

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