叱るより聞くでうまくいく 子どもの心のコーチング

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046001894

作品紹介・あらすじ

子育ては『聞く』が9割でうまくいきます。子どもの話をていねいに聞くことは、子どもをまるごと受け入れることです。親子の信頼関係や、子どもの心の土台を作ります。

感想・レビュー・書評

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  • 2y10mより

  • とても参考になった

  • スーッと入ってきた。
    読みやすくて、数時間で読めた。
    今、私が悩んでいることの解決策?とまではいかないが、手がかりにはなった気がする。

    タイトルの通り「0歳から6歳までの」本。

  • 子育ては「聞く」が9割でうまくいく
    子どもの話をていねいに聞くことは、子どもをまるごと受け入れること
    親子の信頼関係や子どもの心の土台を作る

    子どもは、もともと自分で問題を解決する能力を持っている
    それを引き出すのも「聞く」こと

    ほめたり、叱ったりする目的は、子どもが自分らしく生きていくためのサポート

    土づくり 聞く
    聞くことの一番の目的は、「子どものありのままを受け止めること(存在承認)」
    相手を受け入れ、尊重するスタンス

    芽をはぐくむ ほめる、認める、叱る
    教える 伝える 考えさせる

    自分らしい花を咲かせる 質問する、話し合う
    子どもに「あなたはどうしたいの?」「どう思うの?」と聞いていくこと
    「自分で考えて行動した」という経験は、子どもの大きな力になります

    第1章
    「怒る」のは自分のため。「叱る」のは、子どものため
    毅然とした態度で「叱る」
    わが子を怒ってしまうのは、じつは子どもの懐の深さに甘えている
    たくさん怒ってしまった日は、子どもに感謝する日、「ごめんね、ありがとう」抱きしめる

    子どもの「思い」を聞いてあげる。すると親の「思い」も伝わる
    大人の親から見ると問題行動であっても、子どもにはこともの「思い」がある
    悪いことだと決めつけず、行動の裏にある「思い」を言葉にしてあげる

    本当に伝えたいことは、おだやかに何度でも伝える
    聞いてほしいことがあったら、子どもがこちらを向くまで待ち、耳が開いてから話す
    ・ちょっとしたことで怒鳴る
    ・責めるような口調で言う
    ・早口でまくしたてる
    これらが続いたら要注意
    子どもの目を見て、ゆっくり伝える
    どうしても、不機嫌な声になってしまう時は、自分の心がsosを発しているので、誰かにサポートをお願いする

    子ども「だって」につづく言葉にじっと耳を傾ける
    「だって」のあとには、たくさんの子どもたちの「思い」が隠されている
    言い訳でも屁理屈でも良い聞いてあげる(共感のスタンス)

    気持ちには「YES」、行動には「NO」
    子どもの中にある「思い」には寄り添うが、行動に関してはきちんと叱っていくことは必要
    子どもを一瞬で黙らせる魔法はない、時間をかけて伝える

    叱るときは、7秒以内でビシッと
    具体的に、短い言葉で真剣に
    コツ1 お願いしてみる
    「●●してくれると、うれしいなぁ。助かるなぁ」という具合に、「お願いする」
    コツ2 「●●しようね」と、方法を教えてあげる
    「●●しちゃダメ」よりは、「●●しようね」が効果的
    コツ3 子どもにわかる言葉で伝える
    子どもにしっかり伝えようと思ったら「具体的に」

    「甘やかす」のは、親の都合。「甘えさせる」のは、子どもの自立のため
    「甘えさせる」とは、なんでも子どもの希望をかなえることではない。子どもの心を満たすこと、それが「甘えさせる」
    自立とは、誰にも頼らずに生きていけることではない。自分の力ではどうにもならないときには、ほかの人に頼ることができるのが本当の自立

    「今すぐ」「早く!」と、子どもにではなく自分に言ってないか?
    子どもが大人の求める水準になるのは、9歳ぐらいから
    「今すぐ」「早く」言いたくなったら深呼吸。矢継ぎ早に言葉を重ねても、子どもはすぐには動けない
    今すぐにやめてほしい危険なことがあったら、やんわり子どもの体を押さえて、抱っこし、ちがう場所へ移動させる
    緊急事態でなければ、子どもの話を聞く

    子どもが心の準備をできるような言葉をかける
    「●●の歌がはじまったら、おうちを出るよ」「時計の針が6に来るまでに、支度を終わらそうね」
    朝することを絵に描いてカードにするのも良い。耳からより目からの情報が入りやすい

    ほかの子と比べるのではなく、「ちがい」として見る
    「比較三原則」
    ・ほかの子と比べない
    ・ママやパパの小さい頃と比べない
    ・正しさや常識と比べない
    理想通りに育つ子はまれ
    自分を成長させてくれるような子が産まれることが多い
    ・自分のイヤなところがそっくりな子
    ・自分がやってほしくないことをやりたがる子
    ・自分の期待と真逆の素質を持った子
    子どもに対して「あなたはあなたでいい」と受け入れ、生かしていくことが、才能を伸ばすことにつながる

    「してくれないこと」を責めるのではなく、「してほしいこと」をお願いする
    本当に伝えたいことは、「自分の本音」のはず

    反発されても、大切な「種まき」はつづけていこう
    やっぱり大事なことは何度も何度も伝えることが大事

    第2章
    「聞きながらほめる」で子どもは伸びる
    「ママ、見てて!」には、「よ〜く見ているよ」で受けとめて
    こんな思いも含まれている
    ・いつも気にかけてほしいな
    ・気持ちをわかってほしいな
    ・どんな自分も、大好きでいてほしいな
    子どもの「見てて!」に親は、「あなたのことを、気にかけているよ」「わかってるよ」「大好きだよ」と伝えていくことが大事

    抱っこしながら、たくさんの話を聞いてあげて
    スキンシップで抱っこは良い
    子どもが育つ過程では「まるごと受け入れてもらう」という機会がとても大事
    抱っこはまさにその「無条件の愛情」を、体いっぱいに感じられる機会

    「できて当たり前」ではなく、じつは「大したもんだ!」
    こう思うと子どもに対する見方がずいぶん変わる

    なんでもかんでもほめては、子どもの心には響かない
    ほめるのにはコツがある。それは、子どもが「ここを認めてほしい」というところをほめること
    「見て見て光線」をキャッチすること
    大げさにほめる必要はない。おだやかな声で、「ママは、気づいているよ」と言葉で伝える。コーチングでは「承認」という方法
    「一番上に、三角の積み木を乗せたのね」「重いのに、ひとりで片付けてくれたのね。ありがとう」「この石が、お気に入りなのね。どんなこところが気に入っているの?」という具合に思いを伝えると良い
    「ほめる」ってじつは、簡単で雑なコミュニケーション
    「すごい」「えらい」「いい子」「天才」「上手」などは少なめに。なぜなら、これらは「評価」を表す言葉。子どもにとっては、薬にもなるけど、毒にもなる
    「見て見て光線」をキャッチするコツは、よく子どもを観察すること
    何かに夢中になり、そこで感情が動いたとき、「見て見て光線」を出しながらうしろを向くとママがいて、「何?どうしたの?」とニッコリ見ていてくれている、こういうまなざしが大げさに褒めるよりかずっと大事

    行動の実況中継が、子どもの「言葉力」を育む
    「ほめること」よりもオススメなのが、子どもの行動を「実況中継」
    たとえば、疲れているように見えたら「お疲れ様。疲れているように見えるけど、大丈夫?」ミニカーを走らせ遊んでいたら「車を走らせているのね。楽しそうねえ」「きょうだいで遊んでいたら「仲良く遊んでいるのね。、ママ、うれしいなぁ」トイレに行ったら「スッキリしたね」
    実況中継は、「あなたのことをよ〜く見ていますよ」というサインになる
    ただし、子どもの「できていないところ」に注目した実況中継はしないこと
    親が子どもに話しかける回数が多いほど、幼児の言語能力が発達する


    「魔法の相づち」で子どもの話を受けとめる
    「たくさん聞いてあげること」はよく見ているよを満たす一番の方法
    ただし「聞く」にはコツがあって、言葉のキャッチボールをしっかり行う
    同じ言葉を「おうむ返し」する。これが言葉のキャッチボール
    おうむ返しは「魔法の相づち」他には「へー、そうなんだ」「なるほど」「そうなんだね」「それで?」
    もうひとつの「聞き方」のコツは、話を最後まで聞くこと。子どもの話したいことが空っぽになるまで聞き続ける


    ネガティブな感情を、吐き出せるよう、サポートしてあげる
    悲しかったり、くやしかったり、つらかったりといった、子どものネガティブな気持ちにフタをしようとすると、かえってその気持ちは、心の中で大きくなってしまう
    失敗したことを励ますためにほめることは効果的ではない
    子どもの気持ちを代弁してあげる
    「うまく弾けなくて、くやしかったんだね」など


    欠点もその子の一部。「そのままでいい」と受け入れてあげて
    子どもと自分との間に「境界線」を引く
    「あなたはあなたでいい。私は私でいい」と思えること
    行動は少しずつ改善していけるが、性格は直そうと思って直せるものではない。親自身が受け入れていく

    子どもにとって親とは、ありのままを見せられる存在。子どもたちには、「泣いてても、笑ってても、怒ってても、あなたのことがまるごと大好き」と伝えてあげる
    子育てとは、「自分」と仲良くすることの方が先。


    第3章
    ママたちの「聞く」の疑問に答えます
    Q1 何度叱っても、また同じことをします、どうしたらわかってくれますか?
    A 100回ぐらい叱った頃にみにつくのが、子どものペース。叱らなくてすむよう、環境を整える
    善悪の区別がつくのは、3歳の終わりくらいから
    しつけの完成は急がずゆっくり、です。大人になるまでに、身につけばいい

    Q2 叱ると、子どもがヘラヘラ笑います。もっと厳しくしたほうがいいのでしょうか?
    A 子どもがヘラヘラ笑うのは、3歳くらいまでは、ママの反応が面白いから。4〜5歳くらいまでは、「こわい」気持ちから自分を守るため。
    3歳くらいまでは、たとえばお茶をこぼすとかの場合「お茶がこぼれると困るなぁ」とおだやかに伝える
    4〜5歳になってからのヘラヘラ笑いは、こわいから。
    この場合は、いったん引き上げるのがおすすめ

    Q3 子どもがわざわざ嫌がることをします。私のことが嫌いなのでしょうか?
    A 嫌がることをする根っこは「見て見て光線」です。ママが嫌がることをして、子どもは気を引こうとしているのです。
    人はかまってもらうために、無意識にいろいろな行動をとる
    シンプルに「お母さん大好き」と言えたら、どんなにか楽でしょう。でも、それができない。
    そんなときは、いっぱい抱きしめて、「大好き」「かわいい」と伝えて、心を充電してあげて
    「かわいくない子」ほど手をかけてあげて。
    根比べになることも。

    Q4 子どもが反抗的で、叱ると「バカ!」とか「死ね!」など、乱暴な言葉を返してきます。
    A 乱暴な言葉の裏には、傷ついた心があるかもしれません。その言葉をそのまま受け止め、子どもの話に耳を傾けてあげましょう。
    親を困らせる子は、自分が困っている子
    子どもが反抗したら、いったんその言葉をそのまま受け止めて聞いてみましょう。たとえば、「『イヤだ』って思うのね。●●君はどうしたいのかな?」という具合です
    言い訳やヘリクツが返ってきたとしても、まずは耳を傾けてみてあげる
    あまり好ましくない言葉を使ったら、正直な気持ちを伝える
    一朝一夕で子どもの態度は変わらないかもしれないが、少しずつ変化していくの見守る

    Q5 子どもがすぐに泣くのでイライラします。どうしたら泣かなくなりますか?
    A 泣いてしまうのは、自分の「思い」をまだうまく表現できないから。言葉が話せるようになると、だんだん泣かなくなります。
    そのためには、普段からたくさん話を聞いてあげましょう。
    そして、ママが代弁して言葉にしてあげる
    暴れたときはいったん距離を置き、落ち着いたら抱っこして話を聞く、子どもの気持ちを言葉にしてあげる

    Q6 子どもが「イヤ!」ばかり言います。育て方が甘いのでしょうか?
    A 「イヤ!」が言えるのは、家庭が安心できる場所だから。子どもがたくさん「イヤ!」を言えたら、子育ては成功している証拠です。
    「イヤ!」が多いのは2歳児、第一次反抗期
    成長している証拠
    子どもは何歳になっても、親の言うことを、全部聞いてくれるわけではない
    だだこねがはじまったら、まずは落ち着くまで「イヤなんだね〜」「●●がしたいんだね」と受け止めてあげる

    Q7 幼稚園で子どもが、ひとり遊びをしてばかりでさびしそうです。
    A さびしいかどうかは、子ども本人に聞かないとわかりません。まずは、どう感じているのかを、聞いてみましょう。
    ひとり遊びの時間は、友達と遊べるようになるステップのひとつ。大切な時間。
    「共感」が芽生えるのが4〜5歳

    Q8 子どもが人見知りで私から離れません。社交性を身につけさせるにはどうしたらいいですか?
    A 人生最大の「モテ期」ですね。思い切り甘えさせてあげてください。いずれイヤでも離れていく時期がきます。
    人見知りする子は、慎重な子が多い
    子どもが小さいうちは、「世界」=「家族」
    社交性を身につけてほしいなとか思ったら、まずママが『安心できるよりどころ」になること

    Q9 うちの子は自信がなくて、いつもおどおどしています。「強くなりなさい」と言ってもなかなか変わりません。
    A 「強くなれ!」とハッパをかけるより、弱さを受け止めてあげて下さい。そのほうが、はるかにたくましく育ちますよ。
    子どもは叱咤するよりも、思いを受け止めてあげたほうが勇気づけられるもの。
    北風よりも太陽、ただし「やさしくしたのだから、強くなるよね」という期待はしないこと
    子どもを強く育てたいときに、避けたい言葉や行動があります。それは、次の四つ
    ・「泣いてはいけない」「グチを言ってはいけない」「強くなりなさい」と叱る
    ・努力してもできないことを「がんばりが足りないからだ」と決めつける
    ・いじめられたとき「あなたが弱いから、やられるのよ」とたしなめる
    ・子どもが助けを求めたとき「自分でなんとかしなさい」と突き放す

    子どもを勇気づけるなら、次のような言葉かけ
    ・「不安なんだね」
    ・「(●●ちゃんなりに)がんばってるね」
    ・「ママが力になれることはあるかな?」
    ・「きっとできるよ!一緒にやってみようか!」

    Q10 家では明るく元気ですが、幼稚園に行くと緊張してしまいます。自分を出せない様子を見ると、もどかしくなります。
    A さまざまな体験をさせて、「できた!」という思いを増やしていきましょう。また、絵を自由に描かせるなどして、マイナスの気持ちを吐き出す時間をつくってあげましょう。

    生まれつき緊張が強いタイプの子はいる
    タイプ1 固まってしまう子
    タイプ2 かんしゃくを起こす子
    タイプ3 緊張を紛らわすために、やたら動き回る子
    アドバイスとしては、ひとつは、いろいろな体験をさせること。「大丈夫だよ。やってみてごらん」という機会を増やすのが目的
    もうひとつが、マイナスの感情を吐き出させること。泣く時間も大切にし、共感する。絵を描かせる。今の気持ちを描かせる

    Q11 あいさつができません。どうしたらできるようになるでしょう?
    A できていないところではなく、できているところを認めていきましょう。まずは、できないことを叱らないで。

    あいさつが苦手な子には、3段階で対応。
    コツを一言で言うなら、できていてもできていなくても、「あいさつができないダメな子」として接しないこと。
    まず、ぜんぜんあいさつをしない場合は、気持ちに共感する。
    「はずかしいんだね」「こわいんだね」「大丈夫。だんだんとできるようになるから」
    次に、少しでもできるようになったら、「できるようになったこと」をほめる。
    「にっこりしながらお顔を見られたね」「お辞儀ができたね」「小さい声だったけど、あいさつできたね」
    自分からできるようになってきたら、「あいさつを通して社会に貢献している」という視点を育てていく。
    「元気にあいさつをすると、気持ちがいいね」「あのおじいさん、あいさつをしてもらってうれしそうね」
    「評価されたい」という思いが出てきたら、否定せずに自分の中で受け止める、そして、何ができるかと視点を変える

    Q12 子どもが友達の悪口を言います。どう対応したらいいでしょうか?
    A まずは「聞く」姿勢、子どもが感じたことを否定せずに受け止めて。親の意見は、話を聞き終えたあとに、「私」を主語にして伝えましょう。

    まずは、聞く。いろいろ言いたいことはあると思うが、ここであれやこれやと口をはさむと、子どもは「自分が何を感じているのか」がわからなくなってしまう
    親としての意見は、子どもが話し終えたあとに伝える
    親子の考えは違っていて当然
    本音を話し合える会話を積み重ねると、信頼関係がうまれ、成長してからも話がスムーズになる

    Q13 子どもがウソをつきます。
    A 4歳くらいまでは、それほど気にしなくても大丈夫。5歳くらいからは、賢くなってきた証拠。善悪を教える機会にしましょう。

    お友達の物を持ってきてしまった場合には、先方の家に確認し、子どもと一緒に謝りに行き、ママが頭を下げる姿を見せましょう。その上で、「お友達の物を持ってきてはいけないよ」と真剣に話す
    大声を出さなくても、叩かなくても、ママの真剣さで、大事なことを子どもに伝えることはできる

    Q14 きょうだいゲンカをどう仲裁したらいいですか?
    A 基本的には放っておきましょう。子どもたちは、意外と自分たちで解決します。ただし、ケンカの「ルール」は決めておくこと。

    きょうだいゲンカは、基本的に子ども同士で解決させましょう。親はルールを決めて、遠くから見守ります。
    「ケンカをしたときは、なるべく自分たちでで解決してね。ただし、物を投げるのはルール違反よ。困ったときはひとりひとり話を聞くから、ママのところに来てね」
    ふだん、仲良く遊んでいるときこそ、たくさん声をかける
    自分で考えさせることも「叱る」ということです

    Q15 下の子が生まれてから、上の子の様子がおかしくなりました。どうしたらよいでしょう?
    A 上のお子さんと過ごす「秘密の時間」をつくってみましょう。

    秘密の時間は数時間でOK
    秘密の時間のスタートは突然にする
    どんなわがままも聞いてあげる
    秘密の時間の醍醐味は、上の子に「突然でびっくり!でも、うれしい!」と感じてもらうこと
    終わりの時は、秘密にしてくれる?と伝える
    子どもの心の充電をすると下の子にもやさしくなります

    Q16 ついつい怒ってしまいます。
    A それは、お子さんに「嫌われない自信」があるからです。怒りは「安心できる場」で出てきます。家族の絆ができていれば、修復可能です。「怒りすぎかな」と思ったら、心をこめて謝ればいいのですよ。

    まったく怒らないというのはムリ
    怒らないことに労力を割くよりも、信頼関係をつくるほうにエネルギーを注いでいこう

    怒りがわいてくるときは、その奥に、「深い悲しみ」や「大きなこわさ」がかくれていたりする。たとえば、「自分の意見を否定されたようで悲しかったんだな」とか、「『人に迷惑をかけるのでは…』と思うと、こわかったんだよな」など。
    イライラしたら、あとで振り返ってみましょう。そして、自分と対話して、自分の気持ちを理解してあげましょう

    Q17 子どもであっても「ひとりの人間」として扱いたいので、甘えさせることに抵抗があります。
    A 子ども時代は、たくさん甘えさせてください。それが、「ひとりの人間」として自立する土台となるのですから。

    真に自立した人というのは、困ったときに「助けて」と言える人
    子どもは大人とちがって「できないことを」がたくさんあります。だから、必要に応じてサポートをしてもらい、甘えたい気持ちを受け止めてもらえることで、「自己肯定感」を育んでいきます。

    子どもが集中できるのは5〜10分ぐらい

    Q18 子どもを認めよう、褒めようとすると、モヤモヤした気持ちになり、結局できません。
    A まずは、自分のがんばりを認めてあげましょう。ほめてあげましょう。それが、子どもを認めたり、ほめたりできるようになる「土台づくり」になります。

    「がんはっているね、私」とときどき認めてあげる
    自分を認めることができると、少しずつお子さんのことも認められるようになります。

    Q19 私の子育てはまちがっているのではないかと、不安になります。
    A 「正しい子育て」はありません。失敗してもいいのです。いろいろ試してみましょう。

    子育てに「正解」も「まちがい」もない
    大人になって不平不満を言われたら、そのときは一言、「ごめんね」と言えばいい。「でも、あなたを大事に思って育ててきたのよ」と伝えましょう

    Q20 パパと子育て観がちがいます。
    A パパとママは別の人間ですから、ちかっていて当然です。でも、「子どもをよくしたい」という気持ちは同じ。それぞれのやり方で子どもに接していけばいいのでは?

    パパとママでしつけの仕方を統一するのはムリ
    「ママは、こう思うよ」「パパはこう思うな」と、お互いの価値観を正直に子どもに話していけばいいのではないでしょうか?

    Q21 子育ての本を読むたびに、責められている気持ちになります。うまくできない自分にガッカリします。
    A 自分を責めても何もいいことはありません。それに、子育てにたったひとつの正解はありません。今の自分ができることを、できる範囲でやっていけばいいのです。

    叱っても、すぐに改善されないのが幼児期です。もどかしく思うことも多々ありますが、ここはふんばっていきましょう。
    子育てには、ふんばるしかない時期があります。そんな時期は、ムリに楽しもうとせず、今できることを、できる範囲でやっていきましょう。トンネルと同じで、いずれ必ず光が見えてきます。

    Q22 子育てについて、まわりが口を出してきます。そのアドバイスに振り回されてしまい、どうしたらよいのかがわからなくなります。
    A まわりの意見は参考程度にしましょう。どういう子育てをしたいのかは、自分が決めればいいのです。

    自分がどう思っているか軸を決める
    どんな子に育ってほしいか、何をしてあげたいか
    まわりの人からアドバイスをいただいたら、まず、「ありがとうございます」と、にっこり受け止めましょう。ても、相手の期待に応えようとムリに頑張らなくてよい

    Q23 母から「抱きグセがつくから、あまり抱っこしないように」と言われます。抱きグセは本当につくのでしょうか?
    A 抱っこは、子どもにとって安心感の源です。「抱きグセ」という言葉に惑わされずに、たくさん抱っこしてあげて。

    「抱っこはよくない」と助言されたら、ヘネシー・澄子さんの「子を愛せない母 母を拒否する子」を読んでもらうとよいかも

    おわりに
    子育て四訓
    乳児はしっかり 肌を離すな
    幼児は肌を離せ 手を離すな
    少年は手を離せ 目を離すな
    青年は目を離せ 心を離すな

    子育ては、時期によって、子どもとの距離の取り方を変えていきます。
    子どもに向き合うことは、自分に向き合うこと。まさに子育ては自分育て

  • 2歳児と日々一緒に過ごしていて、イライラして怒ってしまうことが増えてきた今日この頃。
    読んでいて、自分はできていると思える部分が結構あったのが救いだけど、叱る時は7秒以内で、ってのは全く持ってできていないなぁ(--;
    ついつい、グチグチねちねちとお説教しちゃうので・・・。
    コーチングセミナーを受講していた時もそうだったけど、この本を読んでいる間や読み終った後は、子どもに対しても穏やかな気持ちで接することができる気がします。
    そのまま時間が経つと、どんどん内容を忘れていっちゃう気がしますがf^^;
    コーチングってただ1度知識を入れて終わりじゃなくて、継続的に本を読んだり話を聞いたりして、常に気持ちを鈍らせないようにしていかなきゃいけないんだなぁと実感。

  • とにかくわかりやすいです。
    やさしいことば、万人に届くことばが選ばれています。
    こまった!
    と感じているときに手に取るに最適で、読みやすく、オススメの本だとは思います。

  • 乳児・幼児の子育てをしている方に読んでいただきたい本ですね。
    とくに、初めてのお子さんを育てられている方が読むと参考になるかもしれません。
    ただ、受け取り方によっては、現在の子育ての全否定にもなりそうなので、子育て経験者が上手くフォローできればいいですね。

  • 本当に伝えたいことは、おだやかに何度もつたえて。
    子どものだって、につづく言葉にじっと耳を傾けよう。
    叱るときは、7秒以内でビシッと。
    他の子と比べない。
    両親の小さい頃と比べない。
    正しさや常識と比べない。
    してほしいことをお願いする。
    反発されても大切な種まきは続けていこう。
    たくさん聞く。
    おうむ返しする。話を最後まで聞く。
    悲しい気持ちを代弁してあげる。
    欠点もその子の一部。受け入れてあげて。

  • 2014.3月末

    本になると、ブログやメルマガ等で読むのとは、少し違った感じになっていて新鮮でした。
    ミカさんのエッセンスはたっぷりつまって凝縮されているんだけど、ブログやメルマガの焼き直しという感じはなく、まっさらな気持ちで読めました。
    四コマ漫画もたくさんあって、本当に読みやすいです。

    読んでいて一番響いたのは、「ネガティブな感情も吐き出していい。」というところ。
    そこの四コマ読んでいて涙が出ました。
    悲しい気持ちを出せなかった、昔の自分を思い出して。

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著者プロフィール

一般社団法人 子どものこころのコーチング協会代表理事。9年間の小学校教師時代を経たのち、コーチングのスクール「コーチ21(現コーチ・エィ)」を開催する一般社団法人 子どものこころのコーチング協会を設立。インストラクターの育成のかたわら「ママの心を楽にする子育てアドバイザー」として多数の講座・講演を持つ。これまでにアドバイスしてきたママののべ人数は約7000人にのぼる。ブログ『子育ては“聞く”が9割でうまくいく』は、完璧なママよりも、ママになるためのヒントが人気を呼び、1日10000アクセスを超える。

「2016年 『叱るより聞くでうまくいく 子どもの心のコーチング 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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