持たない暮らし

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
2.64
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本棚登録 : 292
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046002082

作品紹介・あらすじ

「ちょっといいもの」は買わない、高価なものも日常で使い、生かす、「そろえる」という考え方をやめてみる。シンプルに生きる喜び、本当の贅沢のすすめ。

感想・レビュー・書評

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  • 自分自身そのものを しっかりと持たないと

    先日読んだ「女30代 決断のとき」が心地よく
    余韻が残り、早速他の本も読みたくなりました。

    物質的、精神的にに持たずに暮らすには、
    持たなくても良い、自分自身そのものを
    しっかりと持たないといけません。

    そのための道しるべとなる本と言えばよいでしょうか。

    物がありすぎると、知恵が減退する。

    生み出した時間をわたしたちは何に使っただろう。

    こういった問いかけを、自分でも考えていることが多いので、
    改めて、同じことをおっしゃっていただくと、嬉しくなります。

    私がスマートフォンを持たず、インターネットには、
    モバイルルーターの電源をつけて、つながるまで待つという
    タイムラグを置いているのは
    あまりにもインターネットに接続しやすい環境にいると、
    簡単な、顎が柔らかくなりそうな情報ばかりを
    受動的にただただ受け取ってしまうから。

    あえて不便な環境を作ることで、するめのような硬い、
    歯ごたえのある情報を能動的、積極的に探して
    取りにいきたいと、思っています。

    自分が誘惑に弱い人間だと認識しているからこそ、
    どうやったら有益に過ごさざるを得ない環境になるのか。
    そういった考え方、方法に関しては引き続き
    チェックしていきたいと思います。

  • 持たない暮らしは持っているものを捨てることではない。
    持っている物の命を最後まで使い切るということ。
    というフレーズが印象に残りました。

  • 当時77歳の著者と今22歳の私ではものの感じ方が違うと思う。著者は若い頃にさまざまな経験をしてきたからこそ持たない暮らしを実現できているのだと思うし、今私が持たない暮らしを求めても何とも味のないものになってしまうのではないかと感じた。しかし、本書における著者の暮らしにおける考え方は都会暮らしの私が感じているストレスや日々どんなものに埋もれているのか気づかせてくれた。
    読み終えた今、読む前とは違うものの考え方が身についた気がする。
    なんでもみんなと一緒であることの安心感から自分を解放して自分にとって良いものを選択できるよう心がけたい。

  • シンプルに暮らすということは物を捨てることではなく、物の命を最後まで使うことという本当に基本的なことを改めて教えてくれる一冊

  • 持たない暮らしに憧れているので、参考になった。

  • 死に方を考えることは生き方を考えること。

  • 「自分」をもてば迷わない
    自分で考え、自分で決断する

    一つの方法として、人と同じことはしない。
    必ず違うことをすると考えておく。

    自分で決めればその結果がどうなろうと納得がいく。
    自分で責任をとらざるを得ない。
    人のせいにして生きないために

  • 物がなかなか入ってこなくなりそうな、
    これからの時代に必要な考え方かもしれません。

    少しずつでも、さらにすっきりとした、自分らしい、
    生活にしていきたくなりました。

  • 年齢を取るほど待たない生活を心がける。人間関係もだ。去る者は追わず来るものは拒まずの気持ちが大切。このような教訓がたくさん書かれている。シニアにはためになる本だ。

  • 少し毒舌加減が気になった。
    序章で、炊飯器のなる音なんてそこまで気にならないと思うのだが、著者はうるさいと怒鳴っているらしい。あと、友人はひとりでいい。といってるが後半につれて結構人物が出てくる気がしたので、少し疑問に思った。
    余生を楽しむ歳になったら、物を持たない暮らしを実践したいと思った。

    本について
    最近は見なくなってきたけど、カラーページが途中に入る感じがちょっと違和感でした。

    序章:3.11に思いをはせて
    何年経っても忘れてはならないこと
    大災害があって初めてわかる価値観
    「方丈記」に記された「持たない暮らし」の真髄
    物や人から自由になる生き方
    執着を断ち切るむずかしさ
    「個」を確立させれば決断できる
    古きよきものにいまこそ目を向ける
    「消費の渦」から自分を守る

    第1章:生活の贅肉を落とす
    1枚の絵さえあればいい
    軽井沢の山荘で見つけたもの
    何もないという自由
    イスラムの知恵
    物に操られ暮らしを生んだ戦争
    シンプルライフの本質
    使いこめば愛着が生まれる
    物の命をまっとうする時代
    使い捨ての輪を断ち切る
    「買う」「捨てる」を吟味する
    どうしても捨てられないもの
    一番大切なものを残す

    第2章:流儀をもって生きる
    欲望とのつきあい方
    自分のスタイルをもとう
    「シンプル」と「節約」は違う
    大阪人に学ぶ「ドケチ道」
    ケチを楽しむことはできるのか
    ほんとうの贅沢とは
    時の流れに逆らわず生きる
    「ちょっといいもの」「ほんとうにいいもの」
    ほんとうにいいものとは
    何を大切にするかで価値観がわかる
    必要最小限の物だけで生きる
    ほんとうに大切なものは忘れない
    物は使うほどに輝く

    第3章:豊かな生活を手に入れるためのいくつかの知恵
    つくり手の顔の見える食品を選ぶ
    自然なものをシンプルに調理する
    結局、着るものは決まっている
    自分に似合うものを知る
    時代に左右されない定番が欲しい
    お手本はオードリーヘップバーン
    用と美を兼ね備えたシンプルな住まい
    体が不自由になった時のことも考えて
    「そろえる」という考え方をやめてみる
    お手本にしたい「すっきり住まい術」
    他人の目を利用して、わが暮らしをチェック
    砂漠の中の豊かなお茶会
    好意の押し売りはいけない
    1枚の手紙が最高の贈り物になることもある
    スーツケース1つのシンプルな旅
    旅の極意は「郷に入っては郷に従え」
    旅に出て無駄のない暮らしを訓練する

    第4章:日本人の美意識を取り戻す
    幕の内弁当の美学
    シンプルな美を知り尽くした利休
    茶室という宇宙に遊ぶ
    スローフードは日本の文化
    効率化が生んだ時間の無駄づかい
    刺子に見る「用の美」
    歴史だからシンプルの意味を知る
    伝統を大切にするイギリスの暮らし
    暮らしに「芯」を持つ

    第5章:なぜシンプルに生きられないのか
    ブランド好きは個性のない証拠
    バレンタインチョコの無駄
    バックがわりの紙袋はみっともない
    自分に緊張感をもて
    自分の心を映す鏡をもつ
    情報に惑わされない「個」をもつ
    「自分」をもてば迷わない
    自分で考え、自分で決断する
    すべてをシンプルに転換するときがやってきた

    第6章:シンプルを貫き、すっきり死にたい
    「不良老年」になろう
    「私」で勝負する
    大切な人とのつきあい方
    よき友人をつくるための楽しい努力
    率直な言葉は人を信頼させる
    「林住期」がはじまろうとしている
    大切なものだけ残してすっきり死にたい
    死に方は生き方
    一切の執着を断って旅立つ
    一鉢一衣を貫いた人生
    心を自由に遊ばせる
    自在な心で死にたい

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著者プロフィール

1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入る。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。日本旅行作家協会会長。
主な著書にベストセラー『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』『明日死んでもいいための44のレッスン』(以上、幻冬舎新書)、『鋼の女――最後のご女・小林ハル』(集英社文庫)、『持たない暮らし』(KADOKAWA)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『老いも死も、初めてだから面白い』(祥伝社新書)、『自分に正直に生きる』『この一句 108人の俳人たち』(以上、だいわ文庫)他多数。


「2023年 『年をかさねるほど自由に楽しくなった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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