大人のための読書の全技術

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046004796

作品紹介・あらすじ

他人の10倍速く読み、100倍深く理解するために。齋藤メソッドのすべてをこの一冊に詰め込みました。社会人が読んでおくべき50冊の必読リスト付き。

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭にて、齋藤氏は、本書は、「誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる方法」のすべてを書いた本であると述べています。

    気になった言葉は以下です。

    ・まずは楽しむだけでいい。読書は修行ではない。
    ・急激に変化していく現代社会では、もはや学生時代に身につけた知識は情報だけでは対処しきれなくなってきている。激しい競争にさらされる社会人のほうが、学生時代よりも高い水準の教養が求められている。
    ・読書は自分を磨き、豊かに生きて行く力を与えてくれる。
    ・読書とは、自分の頭ではなく、他人の頭で考えるということである。
    ・読書によって得た情報や思考を、咀嚼し、自分の中で再構築していく。
    ・いろいろな本に触れることで、身につけた知識、知性、教養がネットワークとなり、私たちの心を森のように豊かなものにしてくれる。
    ・私淑する人物の本を揃えておくことは、敬愛する師匠ともに生活しているようなものです。
    ・偶然手にした一冊だけの情報を鵜呑みにすることは非常に危険なこと、できるだけ多くの本を読み、様々な情報の中から、本当に正しいものを選び取る力身につけること
    ・古典には、時代を超えた真理、全世界に適用できる、身につける基礎教養がたくさん含まれている。
    ・役に立つ読書とは、そこから得た情報や知識を実際に活用するための読書です。
    ・より多くの本を読むためには、速読する本と、精読する本をきちんと選別して、効果化を図る

     <速読> ①目を早く動かして読む ②必要な部分だけをピックアップして精読する
       ・目次を読む
       ・タイトルを確認し、帯、カバーに目を通す。目次、小見出しを目を通すことで、本全体の趣旨をつかむ
       ・結論から読む
       ・重要な部分から読む
       ・キーワードを拾いながら、印をつけながら、読む

     <精読> 内容を細かく吟味しつつ、丁寧に読むこと
       ・音読をする
       ・心の中で、声をだしながら読む
       ・訳文をまずよみ、それから原文を音読する
       ・暗唱したい部分をコピーして持ち歩く
       ・一通り読んだら、速音読すを繰り返す
       ・引用文を書き出して配列する、およその意味を併記する
       ・筆写する

    ・論語曰く、「知るは好むにしかず、好むは、楽しむにしかず」
    ・ブックリストを作る
    ・読書は一見何の役に立たないとおもっていも極めて役に立つことがある。役にたつ、立たないなんで当人にもわからないところが読書のおもしろさ。
    ・あまりに難解な書については、読解書、解説書を読む。マンガ本もよい。

    ・読書は、2通り。①自分が楽しむための読書 ②アウトプットを意識した読書
    ・新しい情報を自分のものにするためにも、常に読書をして、自分のいる世界を広げていく
    ・新しい言葉をきちんと概念として捉えて、自分の言葉として使いこなせるようにする
    ・本を読んだら要約し、メモを書くこと繰り返す。

    目次は、以下の通りです。

    はじめに

    序章 社会人にこそ、読書術が必要な理由
    第1章 読書のライフスタイルを確立する
    第2章 読書の量を増やす
    第3章 読書の質を上げる
    第4章 読書の幅を広げる
    第5章 読書を武器にする
    終章 社会人が詠んでおくべき50冊リスト

    おわりに

  • 【本の内容を一言で】
    誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる方法の全てを書いた本。


    【内容まとめ】
    1.世の中の情報はネットやTVではなく読書で培う
    2.たくさんの書籍による情報収集を、「20分の速読」と「30冊の並読」で行なう
    3.読書によって人生のデザインを先人から学ぶ、またモチベーションの維持やメンタル強化を行なうこと。


    【感想】
    斉藤孝の本は非常に参考になり、とても分かり易い。「さぁ試してみよう」とアクションも起こしやすい。
    自分自身読書量が最近それほど少ないわけではないが、「速読」と「並読」はあまり行なっていなかったので、これはやってみようと思う。
    並読に関してはまずは10冊以上を読み、速読に関しては全文をしっかりと理解するまで読まずに飛ばし読みをしようと思う。
    (この感想文を書く為にはメモが必要なので、「20分間で1冊をさばく」っていうのは不可能だが・・・)

    あと、読書によるモチベーションUPやメンタル強化はとても頷けるなぁ。
    仕事が忙しくなっても、読書の習慣はなくならないようにしよう。成長がSTOPしてしまう。
    とても参考になりました!


    【引用】
    誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる方法の全てを書いた本。
    →ただ、、皆忙しくて読書する時間なんて取れない・・・

    まずは読書自体を楽しむ!
    読書は修行ではない!
    楽しむだけで、いつの間にか大量の本を正確に読み込める!
    そんな「最強の読書術」!


    p4
    今、私たちの周りには、新聞・TV・インターネットなど様々な媒介を介して、様々な情報が駆け巡っています。
    高度に情報化された現代化社会では、人類史上かつてなかったほど様々な知識と教養が求められるようになっています。
    しかもそれらは、あらゆる分野で常に新しいものに更新されており、私たちは日々最新のものを吸収し続ける必要に迫られています。
    膨大な情報の中から、本当に必要とする情報をセレクトし、体系立てて自分のものにしていくのはとても大変です。

    →そのために、「誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる」こと。


    p24
    ・「意識的に自分自身をデザインし、ブランド化していく時代だ」
    自分はどんな人間になりたいのか、どんな人生を送りたいのか。
    明確に目標を定め、それに向かって努力することによって自分をデザインすることが可能になる。

    ①自分をデザインするやり方を先人に学ぶこと
    ②強烈なモチベーションを持つこと


    p30
    ・「何事にも屈しない鋼の精神力」より、むしろ「どんな変化にも対応できる精神力」が必要!
    読書を続けることによって、ストレスに負けない精神力を身につける。


    p40
    読書について:ドイツ哲学者 ショウペン・ハウエル
    「読書は言ってみれば自分の頭ではなく他人の頭で考えることである。
    絶えず読書を続けていれば、仮借することなく他人の思想が我々の頭脳に流れ込んでくる」


    p44
    ・電車に乗ったら携帯をやめて本を読む
    続けているうちに、自分がルールを守っているということが面白く感じられる。
    他の人はずっと携帯をイジっているけれど、自分は高尚な世界に雄飛しているような気持ちになれる。


    p86
    ・速読技術は現代人に不可欠である(もちろん速読同様、精読の重要性も増している)
    ①本を読む目的を設定する
    「今読んでいる本の内容を誰かに説明するのだ!」という負荷をかける。
    読むだけでは足りない。「要約」が必要!

    ②締切を設定し、強制的に読書スピードを速くする

    ③最初に目次を読んで、どこをしっかり読めば良いかを予め把握する


    p109
    ・2割読書法
    全体の2割を読んで概要を掴む!
    「全部読まなきゃ勿体無い、分からない」
    →人間の記憶は曖昧。数年前に読んだ本の内容について、全部覚えているわけがない。
     大事な2割部分だけの概要を覚えていれば充分役に立つ。

    店頭の立ち読みで数冊の内容を凡そ把握できるのが目的。


    p117
    ・同時並行読書術
    10~30冊を同時に読む。
    読むスピードはバラバラでOK!
    蔵書のすべてを前ページ読破しない!

    「最初から最後までちゃんと読んだ本は今まで手にした5%くらいです」
    →この方が知識人。1冊1冊を読破することに重きをあまり置かない。


    p126
    ・精読の基本は「音読」
    音読で身につけた知識や知恵が一生モノになる!
    3色ボールペンで線引きをする


    p172
    「読書は、人生という果てしない大海原を進む為の羅針盤を手に入れるための作業」


    p236
    ・「1を聞いて10を知る」
    理解力を発揮するには想像力や推測力が求められます。
    あることを聞いた時、想像力を働かせなければ本当に理解することは出来ないからです。


    p350
    ・スティーブ・ジョブス名言「ハングリーであれ、愚かであれ」
    ハングリーであれ
    →満足する事無く、自分には色々な事がもっと足りないと自覚して、それを獲得するような意欲を持て

    愚かであれ
    →気にしすぎず、無頓着であり、色々な事を恐れるな!

  • ●読書は修行ではありません。
    ●ネット上にはたくさんの情報がありますが、それらに身を委ねるだけでは、自分のものにすることは出来ません。
    ●話し方を聞くと、その人のボキャブラリーの多寡がわかる。この活字量は、基本的にその人の思考速度に比例します。
    ●SNSのコミュニケーション過多。自分自身に向き合ったり、自分自身を掘り下げたりする作業が疎かになっている。
    ●いずれハウツー本はインターネットに代替される。ハウツー本では思考力は鍛えられない。
    ●速読する本と精読する本に分ける。
    ●速読術 誰かに内容を説明しなければならないと仮定して読む。
    ●買ったその日に軽く捌く。10〜20分読んで内容を理解しておく。
    ●反対から読む。最後に要約があったりする。
    ●精読の基本は素読、音読が大事。
    ●引用したい文章を3つ挙げる。引用力は教養力と同じ。

  • 著者の本を読む事の愛着と実際に教授として、学生と触れている肌感から、読書離れを危惧されている事が伝わる。本の内容を理解して行動に移すことの自らの体験談は為になった。
    お勧めの本50冊から、普段触れない16冊を購入した。

  • 人に本の内容を伝える、という仮目標を持って本を読むとのことなので。

    前半に読書の意義や時間の作り方
    後半に読書のやりかた(精読、速読の二種類)
    と三色ボールペンなど、補助の方法

    があったように思う。読書しようと思った。

  • 読書がいかに大切かを説いている一冊。
    「こんな良いことがある、だから読まないといけない」、と言った流れで説いてくる。
    私自身本著を読んで思ったのは、本の知識をインプットする為に本の読み方っていうのは意識するのは大事。でも何より本を読むという行為を楽しむことが1番大事ということ。
    読みやすいし本を読むモチベーションを上げるにはちょうど良い一冊。

  • 20180101
    齋藤孝の本読みの極意。
    先ずベースとしては、本を楽しみながら読むことであろう。
    先人を私淑として学び、自分を刷新し続ける姿勢を鍛えたい。

    ブックレファレンスの更新
    仮説検証型の読み方が、自分の意見を深める技術であることを再認識。それ以外に技術があれば吸収。

    アウトプットベース
    教養→競争を勝ち抜くツール

    読者の自分ルール
    ・電車では本を読む
    ・ご飯を食べながら本を読む
    ・読書友達を持つ
    ・精読と速読の本を読み分ける

    速読のコツ
    ・目的と制限時間を設定
    →目的は要約して他人に短時間で説明できること
    →制限時間はカフェ等、1時間で1冊読み終わる

    精読のコツ
    ・音読
    ・書き写す
    →音読も書き写しも、そのモチベーションとなるキーフレーズを見つける
    ・要約する際も引用する

    アウトプットのコツ
    ・コメント
    ・質問
    ・自分の考え、仕事と結びつけて考える
    ・雑談のネタ
    ・概念を自分の言葉で捉える

  • 図書館で借りた。読書について、更に知識が深まった。速読は冊数をこなし力をつけていく。内容を人に説明できるように中身を咀嚼して読む。偉大なる著者の言葉に触れることで、自分の思考力が高まり、強靭な精神力が鍛えられる。一冊の本を読めば確実に自分の中にひとつの点ができ、それを続けていれば、必ずやいつの日か点と点を結ぶことができる。
    読書欲が高まった一冊だった。

  • 沢山早く読む方法をまとめた本で1番参考になった

    ・目的と締め切り
    →週1冊、4万円ラインに投稿
    ・ピックアップ法
    →快楽のための読書以外は読破しない
    →自分が必要としてる内容のみ
    →本を買ってすぐ20分間捌く時間を確保
    →①目次②初めに終わりに③目次④重要な章
    →肝は3、4章
     -キーワード
     -重要な章
    理解を深める
    ・3色ボールペン
    ・解説本
    ・アウトプット
    苦手意識をなくす
    ・偉人に数千円で話を聞ける
    ・習慣にする
    ・電子をうまく使う

  • 何年か前に読んだことがあるが、再読した。

    本書で紹介されている「読書メモ」は、ブクログを活用すれば実践できるな、と思った。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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