東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」

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  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046009319

感想・レビュー・書評

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  • 読み途中ですが…

    (人工知能を備えた)ロボットが人間を超えるとしたら、映画『マトリックス』のように人間は栄養分としての価値になるかもしれないですねという話の流れで、

    栄養分は栄養分でも、別に人間じゃなくても、もっと最適な方法がありそうですけどね。

    とさらっと松尾先生がお話されていてツボってしまいました。
    まどマギのテーマに繋がりますね、これ。

  • 対談形式の本。人工知能がどのように未来を変えていくのかが書かれており、面白かった。投資に人工知能がどのように関わってくるのか?などは興味深く再読した。

  • 人工知能で何ができるか基本を振り返りたい人におすすめ。

    【概要】
    ●人工知能に対する疑問や不安をどう解消していくか
    ●人工知能と人間の本質的な違いは何か
    ●人工知能は何が人間を超えて、何が超えられないのか

    【感想】
    ●2014年の本であるため、技術的な内容は既知の点が多い。
    ●当時、どのような問題認識があったか、わかりやすく各CHAPTERに「ISSUE」としてまとめられている。
    ●今になっても問題認識の解決策は、それほど進んでいないことがよくわかった。

  • 人工知能の事を知りたい人は「人工知能は人間を超えるか」の方が圧倒的にオススメですが、読み物としてはまずまず面白かったです☆


  • 東大人工知能学者松尾と経営共創基盤ビジネス戦略家塩野の対談本。AIによってもたらされる社会・未来について。データが多いものの予測はAIだが、少ないデータから判断する力は現状、人。AIは人類最期の発明という人もいるらしくもっと理解する必要性を感じた。雑多な対談な感じでもっと体系的なのを読んだ方がよさげ。ビジネスの話。早期付加価値創出はアナロジーの発見。産業間の知識のトランスファー、場所の移動など。ビトウィンネス・中心性という概念。複数のコミュニティをつなげる人や地域は今後重要性を増す。シンガポールやドバイ等。

    ・松尾の研究内容。AIにはどんなデータが使えるのか、何が有用かを調べるデータ自身の研究。ウェブデータやビッグデータ。そのデータを使ってどんな方法でルールを作るべきか。機械学習やデータ分析の研究。ルールを作るシステムやアルゴリズムでどんな応用ができるか。データの入り口と処理、出口。
    ・AIには二つの流派がある。①人間と同等かそれ以上の知能の実現を目指す流れ。強いAI。②普通のコンピューターよりは少し知的で賢く見える仕込みを作る流れ。弱いAI。
    ・ジョンサールの「中国語の部屋」。あるAIのプログラムがあり、箱があってその中に小さな人間が入っていると考える。その人に中国語で話しかけると、中国で答えてくれる。部屋の中の人がやっていることは、中国語の文字が入ってきたら難しい漢字で意味が全く分からなくても、「この文字が出てきたらこう返せ」と書かれた分厚い辞書を捲りながら言葉を作り、できたら箱の外に投げ返すという作業。中国語で問いかけると中国語で返してくれるが、中の小さい人は中国語が分かっていると言えるかどうか。
     ⇒AIには人間と同じ思考があるかという問いはこれと同じで、ないと考えられる。
    ・AIがやっていることは基本同じで、ルールベースや事例ベースだったりするが、確率を出してそれっぽい答えを返すということ。
    ・データが多いものの予測はAIだが、少ないデータから判断する力は今のところ完全に人間が上をいっている。とくに、政治、経済、社会、文化、技術など種々の要因が組み合わさった経済予測などでは人間の方がいいらしい。
    ・ビジネスの世界で早く付加価値を出す方法。①産業間の知識のトランスファー(鉄鋼業界で当たり前のことを食品業界でやるとか)。②場所の移動(日本で当然のビジネスをインドネシアでやるとか)。アナロジー類推類比の思考はビジネスの基本。
    ・「ビトウィンネスが高い」中心性という概念の一部。ある人を介さないと情報が流れないとしたら、その人は中心性が高い人。これまではグループのリーダーが評価される傾向だったが、今後はこれが大事だろう。国家も同様。複数のコミュニティをつなげる国は強い。例えば、シンガポールは、中国・インド・南アジア・東アジアをつないでいる。ドバイは中東とアフリカ。こういった国や地域が重要性を増すだろう。
    ・AIによる人間社会の可能性。①人間には仕事をしている感程度の仕事で、大事のところはコンピューター。システム設計はごく一部の人間。②分担がうまく進むパターン。コンピューターは定型的で自動化された処理をやり、対人系の仕事やマクロの判断は人間。多くの人は後者の素養を伸ばしていく。②が理想なのだろうが、②にやって①になるのかもしれない。
    ・Angel Fireなど用いたリアルタイムで人工衛星により犯人を追跡するなど色々なことができてしまうようになる。
    ・AIは人類最期の発明という人もいるくらい。ソフトウェア、ゲノム解析、金融テクノロジーときて、人工知能まで持っていかれたくないという気持ちが日本のAI研究者にはあるよう。

  • 松尾先生との対談を書いた話
    松尾先生は大体同じことを言っているので、他の本を読んだことあれば新しい情報はないかも。

    人工知能にどんなデータが使えるか、どんな方法でルールを作るか、どんな応用ができるか
    人間は少ないデータからパターンを見つける、ある空間から近さを見出す
    人間に仕事そのものが必要なくなる、分担がうまく進む

  • いい本だった。頭のいい人が人工知能について語り尽くす。人工知能には関係がないが、思考を深めていく必要があると感じた。

  • 「人工知能ってよく聞くけど、実際何ができるの?」を知る最初の一歩に最適だと思います。

  • この分野を勉強する必要があり、感触として読んだのだけれど、知識に広がりは得られたが深みは得られず。インターネットとかで、AIとは大体こんな感じかな、という知識を持っている人なら、あまり新たな気付きはないかな。

    AIって何??の初体験は私にとっては、ドラクエ4。味方キャラが、作戦に合わせて自ら行動を考え出すと。画期的にも思えたが、じゃあ敵キャラは違うの??その時から、AIがよく分からないままだった。

    感覚的には、キャラクターのコマンドパターンを環境に合わせて最適に処理するだけのプログラムをAIと言っていて、そのパターン数と環境数が多ければ、より最適化されるという事。しかし、これは知能と呼ぶのだろうか。最近では、これを自己育成していく方向性やビッグデータとの連結が考えられている。ただ、どうしても、AIに心が備わっていない限り、ただのスーパーコンピュータの域を超えない。しかし、人間がコンピュータに求めるのが完璧性である限り、好き嫌いや得意不得意を生むような感情は植えつけられない。感情パターンを擬似的にインプットする事は出来るが、結局、パターン処理の凄いヤツだ。

    だからこそ、AIが人間に反逆を、なんて言うのは映画の中だけの世界だと思っている。それなのに、本著では、AIは怖くないのか?みたいなテーマが何ページ分か割かれる。うーむ、やっぱりAIがよく分からない。

  • 人口知能研究者の松尾豊氏、最近メディアや本などに多数出演執筆されている。AIvs人間を語っているが、とっても人間味よりのお考えの持ち主で面白い方。AIが進化する社会の中で、AI社会を批判するでもなく、より人間とは?人は何をすべきか?という点に注釈されてとても共感できます。今後のご活躍を期待します。

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著者プロフィール

1953 年、新潟県五泉市生まれ。1978 年東京教育大学教育学部芸術学科(彫塑専攻)卒。1989 年、毎日新聞社主催・毎日郷土提言賞富山県優秀賞受賞。
著書に『新潟街角の芸術̶̶野外彫刻の散歩道』(新潟日報事業社,1987)、『富山の野外彫刻』(桂書房,1991)

「2015年 『パブリックアートの展開と到達点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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