挿絵画家 エドマンド・デュラックの世界 (ビジュアル選書)

制作 : 平松洋 
  • KADOKAWA/中経出版 (2014年9月25日発売)
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  • レビュー :3
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046009821

挿絵画家 エドマンド・デュラックの世界 (ビジュアル選書)の感想・レビュー・書評

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  • 二十世紀初頭、挿絵の黄金時代に活躍した挿絵画家エドマンド・デュラック(1882〜1953)の作品を、抄訳ではあっても、起承転結がきっちり描かれた物語に添えられた、まさに「挿絵」そのものとして楽しめる優れた作品集。

    デュラックの人生や、同時代に肩を並べたアーサー・ラッカムとの作風の違い、時代背景を、巻頭で10ページにも満たない短さで簡潔かつ明瞭に説明した後、いよいよリライトされた童話類と、その各場面に差し込まれるデュラック作品が楽しめます。

    掲載された物語(そして挿絵)は、以下のとおり。

    第1章
    「人魚姫」、「シンデレラ」、「美女と野獣」といった、日本の子供にも定番の西洋のおとぎ話六篇。

    第2章
    「AからZまでの哀愁あふれる滑稽な抒情詩」(原作自体がデュラック作)

    第3章
    「千夜一夜物語」から「アリババと四十人の盗賊」など、著名な物語六篇

    第4章
    オマル・ハイヤーム作イスラムの四行詩「ルバイヤート」からの抜粋

    第5章
    「パドゥーラ姫」(千夜一夜物語内の物語の一つ)

    第6章
    「夢を夢見た少年」(ルーマニア王妃の手で成立した物語…らしい)

    美しい挿絵の魅力は、ストーリーとともにあってこそ、より一層際立つんだなあ、としみじみ感激させられます。

    展開していく物語に添えられた形式なので、挿絵自体はどうしても小さくなりがちで、同時代の作家のアーサー・ラッカムの「線のラッカム」に対して、「色彩のデュラック」の異名をとった、彼の美しい色彩や、俯瞰的視点を取り入れた構図の面白さを存分に楽しめるかというと、その点はやはり、絵を大きく掲載した他の大判画集には劣ります。

    しかし、代表的な作品から数枚ずつ絵を抜粋し、その下方に、出典元や、絵が表す場面、絵画の技巧などを説明する作品集は数多く出版されていますが、通しの物語そのものと一緒に楽むことができる作品集はなかなか珍しいと思います。
    その点、この作品は、他の画集と一線を画した魅力ある作品となっています。

  • 100年前の画家デュラックが手掛けたさまざまな挿絵を集めた本。童話や千夜一夜物語の挿絵は多くがうっすらと青みがかっていて優美で繊細で、子供時代に見た挿絵本黄金期の絵本の採録版(デュラックかもしれないしラッカムかもしれない)を開いたときの驚きと喜びを思い出させてくれる。

    代表的な絵のほか、『バドゥーラ姫』『夢を夢見た少年』の平板で装飾的な絵もよかった。贅沢を言えば、もっと大きな判型で細かいところまで見てみたい。

  • マール社版と比較しなきゃ!

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    「挿絵画家シリーズに、エドマンド・デュラックがついに登場! 美麗なカラー挿絵を物語のあらすじとともに楽しめる。英国の豪華挿絵本黄金期にアーサー・ラッカムと並び賞された画業のすべてを掲載する決定版! 」
    マール社「神秘なる挿絵画家 エドマンド・デュラック」
    http://www.maar.com/books/10/ISBN978-4-8373-0440-1/index.html

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挿絵画家 エドマンド・デュラックの世界 (ビジュアル選書)はこんな本です

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