外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術

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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046011916

作品紹介・あらすじ

いくらいい本を読んでも、仕事の成果につながらなければ意味がない。そのためには、やみくもに「量」を増やすよりも「どう読むか」が重要になる。独学で経営学を学び、外資系コンサルに転職した著者のメソッド公開!

感想・レビュー・書評

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  • 本をどう読むかではなく、読書で得た知識や感性を、ビジネスにどう生かすかがテーマとおもいます。
    アカデミックというより、どこにでも転がっていそうなビジネスマンがこう本を読んでいます的な、安心感があって、とっつきやすい印象をもちました。
    実際、あっというまに読んでしまいました。巻末の本の一覧表はもっている、もっていないの突き合わせの楽しみもある、オーソドックスのものでした。

    大体、目次を見ればわかるのですが、それ以外で気になったところは以下です。

    ・ビジネスパーソンに必要なのは2種類の読書
      ビジネス書の名著 ビジネスパーソンとしての基礎体力を作る読書
      リベラルアーツ 教養に関する本、ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書
    ・体操に例えれば、ビジネス書は、規定演技、狭く深く読む。リベラルアーツは、自由演技、広く、浅く読む。
    ・パレートの法則から、本の2割を読めばいい、エッセンスの2割を読んであとはすてる。同様2割の本しか読まなくていいのだが、それがどれだが、読んでみないとわからない。
    ・半年間何もせずに同じ本を読み続ける、天啓を得たという方もいる。アラン・ケイ曰く。
    ・本は10冊以上同時進行で読む
    ・経営学を独学で学ぶであれば、古典原典を当たることが重要
    ・良書が訴えているメッセージというのは非常にシンプルかつクリアなので忘れない
    ・高名な先生の名著は非常に偏った考えを採用していることが多い
    ・基本書の特徴は、初学者にもわかりやすく、全体観を得られるように書かれている
    ・いままであったすごい人たちは、皆、リベラルアーツについてさまざまな本を読んでいた。
    ・リベラルアーツの7つの分野 ①近現代哲学、②世界史・日本史、③心理学、④医学・生理学・脳科学、⑤工学(IT含む)、⑥生物学、⑦文化人類学
    ・寄り道が差別化へつながる。役にたつよりも、面白いかどうかで本を評価せよ
    ・本との相性、①概要をざっとよむ、②目次 ③本文を1頁読む
    ・モデル(化?)とは、本質的なものだけを強調して抜き出し、あとは捨て去る作業

    目次

    第1章 「仕事につなげる読書」6つの大原則
     原則1 成果を出すには「2割の読書」が必要
     原則2 本は「2割だけ」読めばいい
     原則3 読書は「株式投資」と考える
     原則4 「忘れる」ことを前提に読む
     原則5 5冊読むより「1冊を5回」読む
     原則6 読者の「アイドルタイム」を極小化せよ

    第2章 【ビジネス書×何を読むか】ビジネス書は「これだけ」読めばいい
     1 経営学を知らないコンサルタント
     2 本当に読むべき71冊「ビジネス書マンダラ」
     3 「古典の解説書」は「古典」の代わりにならない
     4 新刊ビジネス書は、9割が「〇〇本」
     5 ベストセラーは1冊たりとも読まない

    第3章 【ビジネス書×どう読むか】古典には読む「順番」がある
     1 抜粋や読書ノートはつくらない
     2 「わからない」場合は10ページ飛ばす
     3 「ビジネス書マンダラ」は中心⇒外側の順で読む
     4 ポーターだけを読んで戦略論を語るな
     5 まずマンダラの中心を読み、人生戦略を描く
     6 筆者が電通を辞めようと決意した理由
     7 30代~40代でマンダラの2階層目まで踏み込む

    第4章【教養書場×何を読むか】好きな本を読んでライバルと差別化
     1 仕事の「難問」には、教養書が効く
     2 9割の普通の人と1割の成果を出す人の差
     3 何を読むか?教養書、7つのカテゴリー
     4 まずは「定番」×「面白そう」から始めよう
     5 本との相性のチェック法
     6 他人と違うインプットが差別化につながる
     7 教養書の読書は「短期目線」でいい
     8 「ここには何かある」という感覚を大事にする
     9 「自分をプロデュースする」つもりでテーマを決める
     10 読むことで自分を知る
     11 「知の巨人」を目指すのはとんでもなく非効率

    第5章 「教養書×どう読むか」情報の「イケス」をつくれ
     1 有益な本も「読みっぱなし」では仕事につながらない
     2 知識を仕事の成果につなげる方法
     3 「抽象化」できない人はただの物知り
     4 忘れてもよい「仕組み」をつくれ
     5 本を「ノート」だと思ってどんどん書き込む
     6 線を引く3つの道具 赤ペン、ダーマト、蛍光マーカー
     7 外資系コンサル流「3回読み」読書術
     8 【1回目線を引く】気になった文章全体に、線を引く
     9 【2回目5つ選ぶ】線を引いた箇所に優先順位をつける
     10 【3回目転記する】仕事への「示唆」を書き出す
     11 【3回目転記する】転記は、「エバーノート」が最強
     12 【3回目転記する】イケスにテーマを設定する
     13 何度でも何度でも再読する

    第6章 「書店を散歩する」

     1 書店は「知らない棚」をブラブラする
     2 「大好きな本」の周りの棚を見る
     3 「棚のカテゴリー」にとらわれない
     4 偉人伝と「私の履歴書」はお宝

    第7章 「本棚」で読書を仕事につなげる
     1 読了本と読みかけ本は「混ぜるな危険」
     2 読みかけの本は積ん読タワーに「盛る」
     3 積ん読タワー ⇒ カバンの中 ⇒ 本棚/廃棄用段ボール箱
     4 「スキマ」が運命の1冊を引き寄せる
     5 本棚は、「死火山」ではなく「休火山」にする
     6 判型ではなくテーマごとに「棚」をつくる
     7 発想を変えたければ本棚の配列を変えよう

    特別付録 これだけ読めばいい!「ビジネス書マンダラ」

  • 著者である山口さんが書籍とどのように向き合ってきたのかを紹介してくれているもの。ご自身の価値観に合うものは、取り入れて実践してみれば良い。
    巻末にこれだけ読めば良い「ビジネス書マンダラ」があるので、独学の参考になる。

  • 読書術と名のつく本はたくさんあるけれども、6つの原則から、何を読み、読まなくて良いのか、どうやって本を読めば良いのかについて網羅した本。

    日頃、あまり本を読まない人も、たくさん本を読む人にとっても学びがあると思われるポイントがたくさんあるのが、この本の素晴らしさだと思う。

    マンダラシートは必見



    【要点】

    ・2種類の読書が必要

    ①ビジネス書の名著をしっかり読む。
    (ビジネスパーソンとしての基礎体力を作るための読書)
    狭く、深く読む
    読書して考え、記憶するため、読書ノート取る必要は無し。
    定番名著を押さえておけば大丈夫。

    ②リベラルアーツ=教養に関する本を読む
    (ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書)
    広く浅く読む
    後でどんな形で役に立つかわからないため、読書ノートの制作が必須

    ・10冊以上同時に読む
     今の自分に合う本も絶え間なく読むのがオススメ

    ・5冊読むことより1冊を5回読む


    ・原書を読む。
    新刊ビジネス本の9割は古典的名著に書いてあるので読まなくて良し


    ・ベストセラーは、費用対効果が低い投資なので、読まなくてよし
    たくさんの人が読んでいるため、差別化の要因にならない。(短期的な持続効果として)
    ほとんどの内容は数年で陳腐化する(長期的な持続効果として)



    ・教養書7つのカテゴリ
    ①哲学(近現代思想)
    ②歴史(世界史、日本史)
    ③心理学(認知・社会・教育)
    ④医学・生理学・脳科学
    ⑤工学(コンピュータサイエンス)
    ⑥生物学
    ⑦文化人類学
    ☆役に立つかどうかよりも面白いかどうかのがずっと大事。
    本を選ぶときは良さそうかどうかぴんとくるかが大事で
    読んでいるときは、面白いか、心が動いているかという点こそ大事。


    ・電子書籍で読むなら、小説がオススメ。
    ビジネス書は読み飛ばしをするので、電子書籍ではやりづらい。

  • 哲学、歴史、心理学、医学生理学脳科学、高額、生物学、文化人類学

    プロデュースは掛け算をつくる
    知識だけだと物知り、抽象化しないと物知りになるだけ。

    転記は、アンダーラインのところを5~9か所Evernoteに記入する。メールでもいい。あとで検索出来ればいい。

    積読タワーに本を積み上げて、ランダムアクセスする。

    今読みたいか、で年末にまとめて見直して、半分を処分する。

  • 【特に気づき、学びがあったこと】
    ①深読の勧め、同じ本を3回読め
    1回目マーカーで気になった箇所を引く
    2回目マーカーを引いたところなら5つ選ぶ
    3回目転記する
    本をノートだと思って書き込め。ダーティノートの方が定着率が上がる。本は書き込まれてこそ未完成品から完成品になる。

    ②80対20の法則を本にも生かせ
    どの本も重要なのは2割程度。その部分を効率的に抜き出せるかるかが重要

    ③リベラルアーツ(教養書)こそ他者との差別化
    ビジネス本に関しては転記は必要ないが、教養書はいつ必要になるか読めないため転記した方が
    いい。

    【転用】
    1回目 パラパラ読み(気になった箇所はマーカーでひく)
    2回目 マーカーした箇所を赤ペンを持って読む、他にも良いところがでてきたら引く
    3回目 本を通して特に重要な気づきを得たところに関してはSNSに感想やレビューを書く

    【メモ】
    情報のイケスを作れ
    「忘れる」前提で読書を考える

    【フレーズ】
    成功する人には「さまざまな出会いや偶然を、前向きに楽しめる」という共通項がある。

  • 読書をその後のビジネスなどにどう活かすか書かれている本です。読書を大胆に「2種類」と定義しているのが特徴的で面白かったです。このように、ジャンル・分類をいつもと変えてみると、新しい気づきやアイデアが生まれるのかもしれないですね。

    【2種類の読書】
    • ビジネスパーソンとしての基礎体力をつくるための読書 (ビジネス名著)
    • ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書(教養本)
    この2つが合わさってその人の個性のあるアウトプットができるというわけです。

    上記2つの読書に対する知識の保管方法も面白い
    ・ビジネス書→日々の生活ですぐ活用するのでメモする必要なし
    ・教養本→いつ使うかわからないのでデジタル化しておくべし


    2つの読書のインプット方法
    ・ビジネス書→いわゆる「名著」は偏った考え方を採用している傾向あり。まずは入門書から読んで俯瞰する
    ・教養書→ビジネスの世界に活用することはできないので抽象化して読むこと

    >さまざまな分野について雑多なことを知っているけれども、その知識を実生活や仕事に役立てられない「残念な人」にはならないよう、気をつけて

    ↑これは読書好きが陥りやすいのではないでしょうか。少なくても私はそうです。

    とはいえ教養書は自分の興味のままにたくさん読んで引き出しをストックしておきたいです。
    「3回読み法」も実践しやすそうなのでやってみたいと思います。

  • 2022.3.26
    本を読む際の周辺環境と
    本を読んだ後の納め方が書かれている。

    ・ビジネス書と教養本(リベラルアーツ)は読み方が異なる。教養本のみ収納すれば良い。
    ・本は8割のパフォーマンスを出すには2割読めば良い。
    ・本は選抜本(鞄の中へ)、選抜入り本(興味あり積読)、さよなら本(段ボールへ)に分ける。
    これをらごちゃ混ぜにしてはならない。
    ・面白い点、活かせる点、思った感想をまとめる。
    ・Evernoteですぐに検索できる状態にする。カテゴリー分けをして、組み合わせからクリエイティブを作り出す。

  • 「新刊のビジネス書に書いてあることのほとんどは、古典的名著といわれるビジネス書に書いてあることを、事例や業界を変えて繰り返し説明しているに過ぎない」

    この本も同じであるから、無理に読む必要はない。

  • 『感想』
    〇本を汚すこと、私にはできない。奇麗にとっておかないと気分が悪い。でも知識は頭に入れたい。

    〇転記は時間がかかることはデメリットかもしれないが、読むだけでなくアウトプットすることにもなるので定着しやすく検索もしやすい。そこでもう一度意味を噛みしめることになるし。

    〇本は読み終えたら終わりではなく、そこで得た知識を知るだけでなく、使いこなせるよう使っていきたい。

    『フレーズ』
    ・本には「ジャストミートする時期」というものがあります。本が面白いと思えるかどうかは、自分が置かれている文脈、精神的な状態、抱えている問題、保有しているスキルや知識によって変わってきます。(p.108)

    ・転記というのは、転記そのものよりも、転記された箇所をもとにどう思考を広げるかというのが大事な点です。(p.160)

    ・読書術というのは、本そのものをどう読むかということ以上に、読み終わった本をどのように活用するのかという点が大事だということです。(p.178)

  • 多読<精読のススメ。ビジネス状況は名著を繰り返し読むこと。新刊書やベストセラーは捨てて良い…じゃ、自分の本はどうなのよな天唾の向きもあるが、それで一理ある。
    ビジネス書では、得られたものはすぐアウトプット(役に立てる)すれば良いので読書ノートは作らない。
    逆に教養書は赤線やメモをつけながら最後はエッセンスだけを転記する。なぜならいつその気付きが役に立つかわからないから。
    必ずしもこの通りやろうと思わないポイントも多いが、非常に合点がいったことは、合わないと思ったら、うっちゃっておけ。何事もタイミングなる主張。


    「#外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術」KADOKAWA、山口周著
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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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