外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 613
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046011916

作品紹介・あらすじ

いくらいい本を読んでも、仕事の成果につながらなければ意味がない。そのためには、やみくもに「量」を増やすよりも「どう読むか」が重要になる。独学で経営学を学び、外資系コンサルに転職した著者のメソッド公開!

感想・レビュー・書評

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  •  この著者の本では、昨年読んだ『外資系コンサルの知的生産術』がなかなか秀逸であった。
     当ブログのレビューで、私は「とくに、第5章(全5章)の『知的ストックを厚くする』は、読書論として独立した価値をもつ素晴らしい内容だ」と書いたのだが、これはまさにその章を一冊分に押し広げたような本である。

     タイトルが示すとおり、本書はビジネスマン向けに特化した読書論であり、読書をいかに仕事に役立てるかに的を絞っている。したがって、自由業者の私には関係ない話も多いのだが、それでも十分一読に値する内容であった。

     本書は、読書をビジネスマンにとっての“自分への投資”として捉え、著者が編み出した効率的な自己投資としての読書のコツを、さまざまな角度から開陳している。
     読書を「自分への投資」と見なす視点自体はありふれたものだが、本書はその視点の展開の仕方が優れている。

     たとえば、著者は読書を「ビジネスパーソンとしての基礎体力をつくるための読書」(=ビジネス書の名著をくり返し精読すること)と、「ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書」(=教養に関連する本を広く浅く読むこと)の2種類に大別し、その両方が不可欠なのだという。前者はいわば「規定演技」であり、後者は「自由演技」なのだ、と……。
     そして、2種類の読書のそれぞれについて、効率的な読書術を解説していく。その解説はどれも論理的で、得心のいくものだ。

  • 読書の経験を身につけたいと思い、購入。
    口コミでの評価は高かったけれど、私は正直しんどかった。とにかく目標が「仕事」なのである。仕事、仕事…だから効率よく、合理的に、というのが常にある。そりゃ題名が仕事につなげる、のだから、本は正しい(笑)読書は気分転換のために、でもあわよくば仕事につかえればしめしめ、という私の方が愚かだった。
    身につけるために大切なのは、自分の考えを整理すること、とにかく自分はどう感じたか、どう考えたか、そういう振り返りが必要なのだ。
    面倒だな、と初めは思うだろうが、少しずつでも習慣づけていきたい。
    もっと若いころに…と残念に思いつつ。

  • 昼休みと移動中で読了。周さんの本は全部読んでるので重複するところもあるけれど、包み隠さず書いてくれるこの素晴らしさ。共感する。専門書ばかり読む人に読んで欲しい。独断と偏見と言ってるけど、完全に合意できることばかり。感性、哲学がある。いつもこの人の言葉では、耳が痛いこともあるけれど、背中を押される。ビジネス書マンダラ目的ではなくちゃんと読んで欲しい。マンダラ記載の本は2冊しか持ってなかったので取り急ぎ数冊買った。投資して運用(知的生産に活かす)し、人生を豊かにしたい。

  • 借りたもの。
    “仕事に活かせる読書術”の本だった。
    目次を見た限り、つっけんどんな印象を受けたのだが、章を読むと納得。読むジャンルによって、“読み方”を変えている。
    読む本のジャンルは大別して「ビジネス書」と「教養書」。
    新刊ビジネス書の大半は古典的名著といわれるビジネス書の焼き直しであると切り捨て、読むべき「ビジネス書マンダラ」を提案。
    ‘抜粋や読書ノートは作らない(p.64)’との事……(ブクログのフレーズが…)もちろん意味があり、ビジネス書のメッセージはシンプルかつクリアで実践する事に意味があるためだった。
    そして「教養書」についての部分は、読んでいてとても楽しかった。
    最近、改めてその重要性が叫ばれているリベラルアーツについて、こちらも言及。そして自身に関心があるものをより深めていくことを提唱。
    本屋の歩き方に、‘図書館は「短期集中の調べもの」に使う(p.194)’など。どれも理にかなっている。
    一番、取り入れたいと思ったのは、‘イノベーションには子供向け図鑑(p.190)’確かに知らない分野をわかりやすく書いているし、改めて読みたくなった。

    製本は本来、ノートの延長とも捉えられる……そういう点では線を引くのは妥当だ(図書館の本、借りたもの以外)
    他にも効率よく紙媒体の本を読む方法――本棚の構成から、積読の在り方まで――を紹介。
    ここまで徹底した管理……(;゚д゚)ゴクリ…

  • ビジネスパーソンで本の読み方に迷いとか、本の内容があまり入ってこない時とかに読むのに良いかも。
    無理して一冊の本を読みきるのではなくて、同時に色んな本を読むっていうのはなるほどって思った!
    量ではなく質。

  • ・経営戦略論は突き詰めれば「どの戦場がおいしいのか」「どの戦場なら勝てるのか」という2つのポイント。これらの点は「人生の戦略」を考えるにあたっても有効。経営戦略論の基本やファイナンスを学べば、どういった産業が中長期的に衰退するのか、あるいは成長するのかについて、ある程度の嗅覚を持つことができるようになる。

    ・仕事環境の変化が突きつける難問に対して、ビジネス書で得られる知識はほとんど役に立たない。こういった難問については、むしろ教養書の読書を通じて得られる「人間の性」や「組織や社会の特質」についての示唆が大きなヒントになる。

    ・リベラルアーツに関連する読書において重要なのは、単に転記するだけでなく、必ずビジネスや実生活における「示唆」を書き出すこと。①面白かった箇所、②ビジネスや実生活に対する示唆、③具体的なアクションの仮説、で整理する。

    ・読む本がどれだけ対象となるカテゴリーを外れつつ、論考として結びつけることができるかによって、思考の成果物のクオリティは変わってくる。

  • 選りぬきを転記する最大の目的は、忘れるため
    後から検索できるからこそ、脳内にストックせずに安心して外部ストックに委ねられる

    失敗百選 中尾政之

    ビジネス雑誌 週刊ダイヤモンド 古いバックナンバー 特に新年号 日本の変化を知る

  • 読み終わりました。

  • 書いてあることが、前作?の『知的戦闘力を高める 独学の技法』と同じで、ノウハウも言い回しも、例としてあげている有名人のエピソードも同じでした。
    正直、著者と出版社のモラルを疑ってしまいます。

  • 原則1 成果を出すには「2種類の読書」が必要


    ビジネス書の名著をしっかり読む。

    →ビジネスパーソンとしての基礎体力を作るために読む。

    リベラルアーツ=教養に関する本を読む

    →ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書


    ビジネス書の読み方、名著を繰り返し読み、読書ノートはとらない。狭く、深く読むのがビジネス書


    教養書の読み方、雑多な本を幅広く気の向くままに読み、読んだら読書ノートをとる。
    広く、浅く読むのが教養書。


    なぜ、このように「違う読み方」が必要になるのか?

    理由は、ビジネス書は定番・名著と言われる本の数がそれほどないので、基本的ににそれらの定番・名著を押さえておけば、大概の場合は大丈夫だから。


    一方でリベラルアーツ関連書籍についてはビジネス書と真逆になる。

    定番・名著と言われるものが確定しているのは同じだが、ジャンルが多岐にわたるため、こういった定番・名著をすべて読むわけにもいかない。

    後でどんなかたちでビジネスに役に立つのか、いま現時点ではよくわからないことも多い。そのため、あとで立ち返って考えたり、参照したりするための読書ノートの作成が必須。


    原則5 5冊読むより「1冊を5回読む」


    原則6 読書の「アイドルタイム」を極小化せよ

    本は10冊以上を同時進行で読む。

    10冊は最低限のレベル。


    本当に読むべき71冊「ビジネス書マンダラ」

    このマンダラを見ると、いわゆる「古典」と言われるものがほとんどだということがわかる。

    経営学を独学するのであれば必ず古典・原典に当たることが重要。


    新刊のビジネス書に書いてあることのほとんどは、古典的名著といわれるビジネス書に書いてあることを、事例や業界を変えて繰り返し説明しているに過ぎない。

    ビジネス書の読書では、抜粋や読書ノートは作らない。

    成果をあげる人に共通している要素は、常に10歳以上の人の視座にたってモノゴトを考えてみることが大切。

    その癖をつけるためにも、マンダラのコアにリストアップされている書籍はぜひとも20代で、できれば数回は読んでほしい。


    20代後半から30代前半にかけてビジネス書の定番・名著を一通り読んでしまいたい。


    教養書についてはキャリアの全般を通じた継続的な読書がひつようになる。20代後半から30代前半にかけてはビジネス書の比率が高くなり、その後、教養書の比率が高まっていくというのが、年齢に応じたビジネス書と教養書の読書量の比率ということになる。


    年齢が上がれば上がるほど、一般的に職位も上がり、それに応じて難易度の高い意思決定、これまでに経験のない問題に向き合うことが多くなる。また部下も増えていく。

    このような「仕事環境の変化」が突きつける難問に対して、ビジネス書で得られる「知識」はほとんど役に立たない。


    コンサルの「エース」は皆教養書を読んでいる。

    活躍している人は、共通してリベラルアーツの本を読んでいる。

    ■何を読むか?教養書、7つのカテゴリー

    ①哲学(近・現代思想)
    ②歴史(世界史・日本史)
    ③心理学(認知・社会・教育)
    ④医学・生理学・脳科学
    ⑤工学(含コンピューターサイエンス)
    ⑥生物学
    ⑦文化人類学


    書店を歩くと「鉄板ど定番」がわかる

    ①書籍紹介の本  ②書店の棚 が2大情報源。

    ①立花隆『ぼくの血となり肉となった500冊 そして血にも肉にもならなかった100冊』

    文芸春秋編による『東大教師が新入生にすすめる本』が典型例。

    こういった本を何冊かざっと目を通してみて、共通して挙げられている書籍があれば、それが「定番」ということになる。


    成功したビジネスパーソンは、どのようにしてキャリアを計画し、それを実行していったのか。これを調査したのが、

    スタンフォード大学の教育学・心理学教授ジョン・クランボルツ

    キャリアの8割は本人も予想しなかった偶発的な出来事によって形成されていることを明らかにした。逆に言えば、長期的な計画をもって目標実現のために一直線の努力をするというのはあまり意味がないということ。

    あまりに自分の興味の対象を限定して出会う人・モノ・コトを狭い範囲に絞ってしまうと、キャリアの転機をもたらす8割に偶然を遠ざけてしまうと警笛を鳴らす。

    クランボルツの調査からは、成功する人には「さまざまな出会いや偶然を、前向きに楽しめる」という共通項があることがわかっている。


    米デューク大学キャシー・デビッドソンは
    「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と主張している。


    多くのビジネスパーソンにとって知的生産は1人でうんうんうなって生み出すものというより、複数人の「チーム」で行うもの

    チームを組むということは、自分の知的ストックと人の知的ストックとを組み合わせるということだから、たとえ知的ストックの一部に欠損があったとしてもそれをうまく補って埋め合わせることが出来る。


    立てるべき論点

    「どうやったら読んだ本の内容を忘れないか?」ではなく、「どうやったら読んだ本の内容を忘れても大丈夫な仕組みをつくれるのか?」ということ。


    成果とはインプットをアウトプットにつなげる力


    ビジネス書の読書は、インプットがどのようにアウトプットにつながるかというラインが明快な上、インプットからアウトプットまでの時間軸が短いので忘却の危険はちいさくなる。


    インプットとアウトプットのつながりの意外性、時間軸の長さがリベラルアーツ学習のポイントであり、だからこそ、インプットをアウトプットにつなげられる人と繋げられない人とでは知的成果に大きな差が出る。


    知識を仕事の成果につなげる方法


    リベラルアーツの読書を仕事の成果につなげるために、やらなければならないこと。それは「抽象化」


    抽象化とは、細かい要素を捨ててしまってミソを抜き出すこと、「要するに〇〇だ」とまとめてしまうこと。

    モノゴトがどのように動いているか、その仕組み=基本的なメカニズムを抜き出すこと。

    経済学の世界ではこれを「モデル化する」という。


    この点について筆者が知る限りもっとも端的にまとめているのは、社会科学の名著である小室直樹先生の『論理の方法』

    モデルとは本質的なものだけを強調して抜き出し、あとは捨て去る作業です。「抽象」と「捨象」と言う。(小室直樹『論理の方法』p2)


    「抽象化」できない人はただの物知り


    論争が不得意な日本人でも、自分の大切にしている考えが「モデルだ」ということさえわかれば、論争もnスポーツみたいに考えられるようになるはずです「モデルとは仮説である」ことが本当にわかれば、いくつでも自由に抜き出して並べることができます。(小室直樹『論理の方法』p2)


    忘れてもよい「仕組み」をつくれ


    リベラルアーツ関連の読書は、いつ、どこで、どのように役に立つかわかりません。だから、本を読んで仕入れた情報を脳という冷蔵庫に貯蔵していくというアプローチはスジが悪い。


    外資系コンサル流「3回読み」読書術

    ・1回目:線を引く
    ・2回目:5つ選ぶ
    ・3回目:転記する


    線を引いた箇所に優先順位をつける

    ここでポイントになるのが、優先順位づけによる選抜、筆者の場合、アンダーラインの箇所がどんなに多かったとしても、イケスに放り込むのは基本的に5か所、どんなに多くても9つまでにしている。

    アンダーラインの転記というのは、転記そのものよりも、転記された箇所をもとにどう思考を広げるかとうのが大事な点。


    仕事への「示唆」を書き出す

    リベラルアーツに関する読書において重要なのは、単に転記するだけではなく、必ずビジネスや実生活における「示唆」を書き出すということ。

    ①面白かった箇所
    ②ビジネスや実生活に対する示唆
    ③具体的なアクションの仮説


    転記は「エバーノート」が最強

    「後から検索できる」ツールを使う

    そもそも選び抜きを転記する最大の目的は「忘れる」ため

    ケスにテーマをつけると自分の情報感度が高まるから。

    何度でも、何度でも再読する

    本は「買って」「書き込み」をしないかぎり、知的生産に活用することはできない。

    要するに読書術というのは、本そのものをどう読むかということ以上に、読み終わった本をどのように活用するかという点が大事だということ。


    本の活用方法には2つしかない。

    ひとつは、重要と思われる個所を転記して必要に応じていつでもアクセスできるようにすること。

    もうひとつは、折に触れて再読すること。


    ■書店は「知らない棚」をブラブラ

    「自然科学」の棚は宝の山

    『失敗百選』(森北出版)東京大学教授中尾政之先生

    工学系の学生に向けて書かれた「失敗のパターン集」
    組織論やビジネスに関する示唆がてんこ盛り。


    『インターフェースデザインの心理学』

    リーダーシップ論や組織論、仕事の生産性といった問題を考えるにあたってさまざまなヒントを与えてくれた。


    名著は”カテゴリーを超えている”

    名著であればあるほど、書かれていることが刺激的であればあるほど、こういう「カテゴリーをひとつに決められない」という本が多い。


    偉人伝と「私の履歴書」はお宝

    中高生向けに書かれた「ちくま評伝シリーズ」

    日本経済新聞出版社から出ている「私の履歴書」シリーズもとても有益。


    図書館は「短期集中の調べもの」に使う

    図書館と通常の書店とは何が違うか?
    →過去の本が読めることが最大のメリット。

    筆者のお気に入りは、ビジネス雑誌『週刊ダイヤモンド』のバックナンバーを20年分の新年特集号を半日くらいかけてざーと読んでみる。


    「読み終わった本」と「読みかけの本」を混ざらないようにするのが大事。


    「本を選ぶ」時間をゼロにする

    情報理論のなかでも、特にインターフェース設計における普遍的な法則のひとつに「ヒックの法則」と呼ばれるルールがある。

    これは「ユーザーの意思決定にかかる時間は、選択行為におけるエントロピー量に比例する」というもの。

    単純に言えば、乗り物の操縦席や家電機器の操作パネルを設計する際、選択肢の量が増えれば増えるほど人は迷いやすくなり、意思決定に時間がかかるようになるというものである。

    したがって、「読み終わった本をしまう場所」=本棚と、読みかけの本を置いておく場所は分けておくことが必要。


    読み終わった本のうち、実際に本棚に入るのは1割程度。転記してデジタル化するのがまた1割程度で、残りの8割はそのまま廃棄されることになる。


    ★ビジネス書マンダラ

    ・超基本の6冊

    『MBA経営戦略』
    グロービス・マネジメント編、ダイヤモンド社

    とにもかくにもこれさえ読めば「全体像」がわかる1冊。
    グロービスシリーズはすべてを読む必要はない。


    『「改訂3版」グロービスMBAマーケティング』
    グロービス経営大学院編、ダイヤモンド社

    ライフサイクルカーブやSWOT、4Pといったマーケティングのフレームワークなど「ビジネス用語の基礎知識」、マーケティングのフレームをコンパクトかつ網羅的に扱っているので初学者には理想的な本。


    『ざっくり分かるファイナンス』
    石野雄一、光文社

    ビジネススクールの教科書に載っているような具体的な計算方法の詳細は省き、徹底的に「ファイナンスではこう考える」という思想の紹介に徹している。いわば「ファイナンスの森を見て、樹を見ない」本。「樹を見る」よりも「森を見る」感性が高められる。


    『人事屋が書いた経理の本』
    協和発酵工業、ソーテック社

    会計の教科書には無味乾燥なものが多いが、この本はシンプルに読んで楽しい。会計を通じて経営を見る目が養われるから。この本を読むと貸借対照表と損益計算書がいきいきとつながっているということがわかる。


    『新版 問題解決プロフェッショナル 思考と技術』
    齋藤嘉則、ダイヤモンド社

    タイトルに「マッキンゼー」と入っていないが、筆者が知る限り、最もマッキンゼー社内でのトレーニング資料に近い内容となっている。この本がでていから、数多くの「マッキンゼー流~」が出版されたが、本書を読んでおけば、他は読む必要がない。


    『意思決定のための「分析の技術」最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法」後正武、ダイヤモンド社


    こちらもマッキンゼー社内で用いられている分析の技術について、網羅的に解説したもの。分析というのは文字通り「分ける」「折る」ということだが、この本を読むことで切り口のパターンを知ることが出来る。分析結果の表現方法も豊富な例示があって参考になる。


    ・経営戦略、基本の4冊

    『イノベーションのジレンマ』
    クレイトン・クリステンセン、翔泳社

    ビジネスでは「顧客の要望へのフォーカス」が重要だといわれるが、そうすることによって却ってイノベーションが阻害されるというのが本書のメッセージ。さらに、そのメッセージを導くための事実や洞察の使い方が、知的生産物の見本と言ってもいい見事なクオリティ。


    『競争優位の戦略 いかに高業績を持続させるか』M・Eポーター ダイヤモンド社

    5フォースやバリューチェーンといったフレームワークは、本書の価値の半分でしかない。本書の本当の価値は、結論を導き出すための緻密で網羅的な論理転換にある。ビジネスはこうやって頭を使うのか、ということがわかる1冊


    『企業参謀』
    大前研一、講談社

    3C (顧客、自社、競合)といったフレームワークを学ぶための本とと思ったらもったいない。「ここまでタフにロジカルにモノゴトを突き詰めて考えているか」とう知的態度。


    『経営戦略の思考法』
    沼上幹、日本経済新聞出版社

    経営論にはさまざまな流派があり、それぞれの偏向がある。本書は、それらの流派がどのように偏向していて、したがって、それぞれの流派をどうビジネスの文脈で当てはめて用いればいいのか、とてもわかりやすい示唆を与えてくれる。


    ・経営戦略、応用の4冊


    『戦略サファリ[第2版]』
    ヘンリー・ミンツバーグ、東洋経済新報社

    『経営戦略の思考法』をさらに詳細化した内容。経営戦略論の様々な流派について、そのエッセンスを比較的しっかりと解説してくれる。それぞれの流派の偏向を知っておくことで、実際のビジネスの場で偏った医師けってをすることが避けられるだろう。


    『戦略の経済学』
    デイビッド・ベサンゴ ダイヤモンド社

    「経済学」と「経営学」をつなぐことを試みた本。「経営というのは徹底的にミクロ経済学の枠組みで説明できるんだな」ということがわかる。数式も多様されており、このマンダラの中でhあ最も読者に知的体力を要求する本。


    『企業戦略論(上・中・下)』
    J・B・バーニー、ダイヤモンド社

    世間一般ではポーターのポジショニング論と対置されるバーニーのこの著作だが、わかりやすいポジショニング論の解説書だ。


    『新訂 孫子』
    金谷治、岩波文庫

    筆者は、孫子の価値はその「当たり前さ」にあると思っている。なぜなら、ビジネスでは様々な局面において「当たり前」がないがしろにされ、関係者の都合や欲望、前例とのつじつま合わせによる意思決定が横行するからだ。様々な場面において「当たり前」を確認し、あるいは主張するための強力な見方が孫子である。


    ・マーケティング、基本の3冊


    『キャズム』
    ジェフリー・ムーア、翔泳社

    キャズムを読むと、新規事業立ち上げ時の「正しい覚悟のもち方」が身につく。新規事業で売り上げが立ちはじめて「これで軌道に乗ったか」とういとき、キャズムが指摘するのは「この後にやってくる溝=キャズムを超えるのが大変なんだよ」ということ。

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著者プロフィール

1970年生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科前期博士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(ダイヤモンド社)など著書多数。神奈川県葉山町に在住。

「2018年 『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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