- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046012333
作品紹介・あらすじ
齋藤孝の「書く技術」の集大成!! メールや企画書作りなど、社会人が仕事で成功するために必要な技術のすべてを、齋藤孝がわかりやすく詳しく解説します。終章には、書くために役立つ究極の40冊リスト付き!
感想・レビュー・書評
-
本書は「書く」ことに関する事項を網羅的に紹介してくれます。このような書籍は書くテクニックが淡々と紹介される印象でしたが本書は一味違いました。最初に書く力が必要な理由を説明し、その次に文章のフォーマットの作成法を説明します。書くテクニック事態は本書の半分くらいの分量でしか紹介されていません。
その理由は筆者が思う書く力をつける最善策が良い文章に触れることであるためです。なので、本書の3割くらいは筆者お勧めの本が紹介されています。ただのレビューでなく、文章のプロが最高の文章がなぜ最高なのかを紹介してくれます。
なかなかボリューミーな内容でしたが文章自体が洗礼されているのですらすら読み進められました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生時代までに鍛えた「書く力」だけでは、現在のビジネスの現場では通用しない。
ビジネスの世界で通用する「書く力」をどうやったら、高めることできるのか、それを本書は語ります。
「書く力」こそが仕事の成否を分け、ひいては出世できるか否かを分けることに繫がります。
私が目にするビジネスメールでよくあるダメなパターンは、条件や要件の欠落です。
気になったのは以下です。
・まず第一に重要なことは、「文章は人間関係をつくるものだ」ということを認識することです。
・やっぱり人は心で動くもの。ですから、人としての温かみとか、情熱、あるいは相手に対する気遣いなどを感じさせる文章を書けるようにならなければなりません。
・社会人としてきっちり話せるということと、きちんと書けるということは連動しているということです。
・思考力を育てるには言葉の使い方を鍛えるのが一番良いです。
・得意なパターンが決まっていれば、文章を組み立てる作業が楽に進められる
・私が勧める一番簡単な訓練法は、大学の先生やデレビニュースの解説者のまとまった話をメモに取りながら聞き、それを改めて文章にまとめるという方法です。
・文章を構成する際のプロセスは、基本的には次の3つになります。
①書きたいテーマを見つける
②テーマから、3つのキーコンセプト「言いたいこと」をつくる
③3つのキーコンセプトを結び付けて文章を構成する
・考えをメモにするプロセスをたどるのが一番です
・まず思い切って集められるだけ材料集めをして、どんどん文章化していった方がいいのです。
・書くために必要となる力が2つあります。
①発見と新たな視点
②文脈をつなぐ力、文脈力
・ビジネスにおける文章では、立場を意識して物言いをやわらかくソフトにするということと、要件(要求)をきちんと伝えること、両立させる必要があるのです。
・ビジネス文章で最悪なのは、何を言ってるのかわからないということです
・なぜ文章に残すことがいいかというと、しっかりと文章に書き記すことで、事実関係が確定するからです。
・時間をかけて透明度の高い文章をきっちりと書くことで、より正確を期すことができます。難しい問題であればあるほど、結局口頭で説明するよりも時間をかけず解決できる可能性が高いのです
・事実関係を説明するために気を付けなければならないこと
①事実と自分の感想を混ぜて書かない
②ポイント毎に段落を分ける
③一行空けて、ここまでが、事実関係ですとハッキリわかる書き方をする
④判断には、必ず理由をつける
・(提案をして)相手から反応がなければ、また次の企画を考え、適度な間をあけ、軽く打診するような気持ちでメールを打てばいい
・相手にとってプラスになるような情報や条件を提唱していくのがコツです
・危険なメールを察知できたら、今度は断る際の配慮も必要になってきます。
・文面に隠れた相手の意図を丁寧に読み取り、断るときも細心の注意を払うことが必要なのです。
・メールでのやりとりは薄氷の上に立ってコミュニケーションをとっているようなものだと考えるできです。
・経験知を引継がないまま異動するという仕事のやり方は、社会人にはあってはならないことです。
・しっかりとした引継ぎをできるビジネスパーソンは、信頼がおける人だと評価されることになります
・会社の場合は継続性が非常に大事です。誰がそこを受け持ったとしても大丈夫という安心感を相手に与えるためには、引継ぎの内容を文章上に残していくkとが必要なのです。
・企画書というのは書くものというより、練るものなのだ。練りに練って、考えに考えて、判断することが肝心です。
・ビジネスパーソンたるもの、企画書を表面的にうまく書いて通せばいいのだ、などという考え方はきっぱりやめることです。
・たたき台としての企画書を数多く書くことで、発想がどんどん湧いてくるからです。
・稟議書やそれに準じる書類では、明快に書くことが大事なのです。
・最初のA4一枚で審査担当者の心をつかむことができなければ、詳細な資料をどんなに用意しようとも、斜め読みされてしまうのがオチです。
・双方が納得できる文章を書くには、どうすればいいのか。まず、目的を考え、ゴールを定めることです。
・現在のビジネスパーソンが書く力を伸ばすために絶対に読んでおくべき基本書は、新聞と新書だと思います。
・弁証法とは、正・反・合、のステップによる論理展開法のことです。
・一人弁証法を身につけるには、まず自分の中で、賛成と反対に立場を分けて考えてみよう、というところから始めます
・一人ひとりが、複数の視点を持つことが求められる時代になったということです。
・一文ごとに改行して、一つひとつの文がくっきりと目立つようにする
・話ながら考えをまとめるというのは、非常に合理的で疲れない作業です。
・相手と話ながら、思いついたことやアイデアを手帳やスマホに打ち込むようにすればいい
目次
はじめに
第1章 社会人こそ「書く力」が必要な理由
第2章 書き方を変えると生き方が変わる!―「書く力」を鍛える基本練習
第3章 仕事の成否は文章力で決まる!―ビジネス文書の全技術
第4章 文章の達人になる―ワンランク上の書く技術
第5章 「読む・書く・話す」の達人になる―言葉を磨く最後の全技術
終 章 私の「書く力」を鍛えた四〇冊
おわりに
ISBN:9784046012333
出版社:KADOKAWA
判型:4-6
ページ数:344ページ
定価:1500円(本体)
発売日:2016年03月30日第1刷 -
大人のための全技術シリーズ第3段にして完結編。
「本質を理解して過不足のない文章を書く力。それこそが『書く力』だと考えています」(『はじめに』より)
「『文章で人を動かす力』を自分のものにすること」が社会人にとって最も必要だと、著者は力説する。
優れた文章にはその人の人格や温かみまでが表れるのだ。
当事者意識を持ち、巨視的な視点と個としての視点を併せ持つこと。
文章構成のプロセスの要点。
①テーマを見つける。
②3つのいいたいことを見つける。
③それを結びつけて文章にする。
パソコンとインターネットこそ文章力向上のためのツール。
人の話を聞いてメモをとりそれをつなげて文章にする訓練が、文脈力をつくる。
書く力を伸ばすための基本書は、新聞と新書。
「正・反・合」の一人弁証法書くための思考を深める。
「読む力」「話す力」「書く力」に加えて身につけたい「聞く力」。
学ぶということは、聞く、あるいは読むということ。
これらを身につけていくための、巻末の読書ガイドが秀逸。
40冊の順序、バラエティ、そしてその内容。
どれをとっても素晴らしい。
1冊読み通すと、更に読みたくなる。学びたくなる。
そして、書きたくなる。
体育会的でありながら理知的。
クールでありながら情熱的。
知性の最前線をわかりやすく出し惜しみをしない。齋藤教授のゼミナール。
見事なコーチングであり、アクティブラーニングだ。 -
読書のしかたの本を読んだので、次は書き方だー!
と手に取ったのが「大人のための書く全技術」(齋藤孝/KADOKAWA)。
本書は、「書く全技術」と題されているが、たとえばビジネス用のメールを書くとして、書き出しはこう書きましょう、終わりはこう結びましょう、という具体的な文例が載っている訳ではなく、書くとはどういう事かとか、心構えなどが主に書かれている。 -
図書館本。 「読書の全技術」とセットで読みました。全体的にビジネス文を中心とした技術が多いです。小説やエッセイを書く際に役立つ技術も載っていますが、基本的には社会人としての文章力を鍛える本です。書くことに興味を持っている人にお勧めな本なので、専門的な細かい技術を学びたい人には物足りないかも。こうした本の感想レビューもまさに書くことなので、読メってうまく利用すれば読書の技術だけじゃなくて、書く力も養える素晴らしいサイトだと再確認。今年は読メだけじゃなくて、他でも文章を書く習慣をつけようと決意した。
-
ア・オトナ・大人のための書く全技術
Page 7, Note (Yellow):
目次
Page 31, Note (Yellow):
ドンドン文章化→パソコンに打ち込む
Page 32, Note (Yellow):
素材をリストのように一覧化、見渡せるようにする。ONENOTEとGoogle driveの使い方だな。
Page 32, Note (Yellow):
パソコンがアイデアの集積場=ハードディスク→次のアイデアが湧く
Page 34, Note (Yellow):
読んだ人に感動を与える発見、新たな視点を書く
Page 35, Note (Yellow):
日常的にエッセイを書いてみる
Page 36, Note (Yellow):
文脈をつなげる文脈力が大事
Page 36, Note (Yellow):
人の話を聞きながらメモをとり、それをつなげて文章にする練習を
Page 37, Note (Yellow):
原稿用紙10枚を変えるようにする=
話すことは歩くこと、書くこと走ること。
400字詰めは1kmに相当する
Page 37, Note (Yellow):
原稿用紙10枚10kmを何度も走る練習が大事
→まずはやってみよう。自信につながる。
Page 38, Note (Yellow):
10枚を書くにはメモやレジメを用意し、全体像を可視化する
Page 38, Note (Yellow):
一度、10km走り、10枚書くと加減がわかり、ストレスがなくなり、腹が座る
Page 39, Note (Yellow):
一冊の本は原稿用紙300枚、毎日10枚書けば、一月で完成だ。大したことはない
Page 39, Note (Yellow):
思いつくワードをA3ノートにバンバン書いていく
Page 39, Note (Yellow):
書き始める前に
→最後の文章とタイトルを決める
Page 39, Note (Yellow):
要だと思うワードにジェットストリームで◎印を付けていく→グループ分けする→順番付けする→レジメが見えてくる
Page 40, Note (Yellow):
人を惹きつける文章を作る為のネタ出し準備
Page 40, Note (Yellow):
言いたいことを違う角度から表現方法を考えてみる
Page 41, Note (Yellow):
三段論法=大前提→小前提→結論
Page 41, Note (Yellow):
メモに付けた◎印を3つ選択→それをスタートとゴールをつなぐ通過点としてプロット
Page 41, Note (Yellow):
つかみが大事
Page 41, Note (Yellow):
川の中の3つの飛び石を飛んで向こう岸に渡るイメージ
Page 49, Note (Yellow):
テンシュカク=テンション、修正、確認
Page 52, Note (Yellow):
事実と自分の感想を混ぜて書かない
ポイントごとに段落を分ける
一行開けて、ここまでが事実関係ですとハッキリわかる書き方をする
判断には必ず理由をつける
Page 52, Note (Yellow):
事実関係としてはこうです。
そこの判断には三つの可能性があって、その三つの可能性の中から、私はこれを選ぶのが一番いいと思います。理由はこうです。どうでしょうか。
Page 52, Note (Yellow):
メールの件名でわかる
この人は利口だな
タイトルではキーワードが重要
Page 53, Note (Yellow):
三行で言いたいことを伝える
Page 54, Note (Yellow):
面識のない方へのメール
突然申し訳ありません。
⚪️⚪️さんから、貴方様のメールアドレスを聞き、メールを差し上げます。
Page 75, Note (Yellow):
目のつけどころ面白い、段取りが良い。面白い視点。
Page 79, Note (Yellow):
新聞をつぶやくように読む訓練が最も速い
Page 79, Note (Yellow):
文章を書く上で文章の含有率は重要。
Page 82, Note (Yellow):
grafioの新聞スキャンテキスト入力の横に記事に対するコメントを書いてみよう
Page 83, Note (Yellow):
文章を書く折、正→反→合のステップを踏む
これが一人弁証法じゃ -
斉藤孝先生は「日本語を声に出して読む」教育法を推奨されている方です。本作は「書く技術」に関する本ですが、「声に出す」メソッドが「書く」分野にも応用されているっていう点が、類書との大きな差だと思います。
そして、そのメソッドはシンプルな文章の美しさを目指す人にとっては有効だと個人的には思うのです。が、けっこう時間がかかります。その難点をどう克服するかが今後の私の課題です。
巻末におすすめの本が載っていまして、面白そうなものが多いので、いくつか読んでみたいと思います。
☆武士の家訓 (講談社学術文庫)
☆レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の素描と手稿
☆文読む月日
☆若き数学者のアメリカ
☆ラッセル幸福論
☆対訳ラッセル1~4
☆英文標準問題精講
この本は受験のときにお世話になった。とても懐かしい。けれどもそのとき、例文が美しいというところまで気が回らなかった。斎藤孝先生には私にはとうてい太刀打ちできないところがある。
さすがに読みはしないが、書くだけ書いておく。
☆宮本武蔵五輪書
☆氷川清話
☆羅生門 蜘蛛の糸ほか
+今昔物語
☆文章読本(谷崎)
☆ベストセラー小説の書き方
☆ツアラトストラ
ちらっと読んでみたのですが、やっぱりわたしには無理のようなので撤退。
かなり長いので朗読も無理じゃないかな。
三島由紀夫と手塚富雄先生の対談がついている。三島由紀夫が好きな人には参考になるかも。 -
「大人のための」とあるが、本書はむしろ大人に足を踏み入れたばかりの、社会人1年目に向けた教科書的な内容になっているように感じた。
ビジネスにおける文章力の必要性と鍛え方が全編を通して語られていて、「どのような文章を書く人と仕事をしたいか」という目線が主になっている。
社会人歴が長くなった私には新しい発見は少なかったが『読むという行為は、先人の心の奥底にある思考や心理というものをこちらの身に引き受けるという行為であり(以下略)』という部分は大いに共感した。 -
ページ数の割には得られるものが少なかった。
書くために普段から情報を得ておくことや、自分の考えを導きだす。方法が書かれている。著者の本はおすすめの本を紹介してくれるので、読書の幅が広がります。 -
見出しに合った内容が無い為、あまりためにならなかった
●文章を書くにあたって最初にやるのは何を書くかの決定
●最初に最後の文章を決めて、次にタイトルを決める
●通過地点を決めて、三段論法で文章をつくる
大前提(人間は死ぬ)➡︎小前提(ソクラテスは人間である)➡︎結論(故にソクラテスは死ぬ)
●文章に要件を入れつつ、人間性をこめる -
本の大元のテーマとは離れるけれど、企画書作成についての記述が胸に刺さりました。
「どこから突っ込まれてもちゃんと答えられるようにリスクを予測して、その対策も打つ。ディフェンス力のある企画書を作り上げる」
「ディフェンス力」がある企画書の作成を、今後意識して行きたい。(いつも脇が甘いので…) -
いくら読書しても自分の語彙力が全く上がらない。そう思ってた。本書を読んで当然だった。1000冊読んで初めて変化するのだから。読書の効果は即効性がないので、書くが変わるまで読書を続けたい。
-
・書くように話す。
・当事者意識:個人的エピソードを盛り込む
・文章の構築プロセス:テーマを見つける、3つのキーコンセプト(言いたいこと)をつくる、キーコンセプトを結びつけて文章を構築する
・集められるだけ材料を集め、文章化し、削ぎ落とす。
・予め素材をパソコンに。リストのように見渡せるようにしておくと、書けば書くほど新たなテーマが湧く。
・発見や新たな視点が必要
・発見:日常的にエッセイを書く。
・まず、4000字を書く力。
・ワード出し。キーワード選択。グループ分け
・最後の一文を決める。タイトルを決める。
・3つのプロセス。
(書く力を鍛えた40冊) -
「読む全技術」「話す全技術」ときて、最後は
「書き」です。
しかし前著作で述べられていますが、「書くように話す」
「読んだ内容を誰かに話す」というように、「読む」
「話す」「書く」の3つの行為は互いに連動していて、
それらの再確認的内容に落ち着いています。
それはそうでしょう。
アウトプットはまず「話す」ことから始まります。そして
それを文章にする時に、技術が必要になってきます。
ただ、書く力を身につけるということは、自分自身の
思考を深めていくことでもあります。
現代は誰もが書いた内容を発信できる時代です。書く力を
おろそかにしてはいけないと、肝に命じて読む一冊です。 -
まあまあ
-
齋藤先生の常で、きれいに整理されて書いてあるけれども、この本でしか得られない、という情報はほとんどない。
-
書きたいことがなければ、技術は何の役にもたたない。