なぜ日本だけがこの理不尽な世界で勝者になれるのか

著者 :
  • KADOKAWA
3.47
  • (3)
  • (7)
  • (3)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 53
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046019400

作品紹介・あらすじ

英EU離脱、トランプ政権誕生、そして迫り来る極東有事。いまやこれまでの常識は完全に無意味化している。先の読めない「理不尽」な世界で、次にいったい何が起こるのか?

一方で、多くの日本人は、もう気づいているのではないだろうか。この「理不尽」な世界で日本だけが際立って安定しているということに……。かつて「ジャパンパッシング」など悲観論の絶えなかった日本はいま、世界のなかでどのような立ち位置にあるのだろうか?

そこで相変わらず感情に任せて悲観論を撒き散らすマスコミ、学者、評論家たちの俗説を、本書が一刀両断。ロジックと数字から導かれるこの国の真の実力に、読者はきっと驚くはずだ。

国際情勢も、日本経済も、内政も、高橋節が炸裂する最強の一冊。 


内容例:ビジネスの作法を貫くのがトランプ流/いつの間にか「最適」規模を超えていたEU /いまや世界経済のリスクとなった中国/親北・超反日化する韓国に備えよ/「戦争の巣」東アジアでどう生き残るか/不言実行で進む「戦後レジームからの脱却」/沖縄米軍基地問題は数字で論じよう/「ジャパンファースト」を堂々と主張せよ/アメリカと対等に「ディール」できる日本へ/ケミストリーの合う安倍・プーチン/政府資産の存在がバレて困るのは誰か/「政府の借金は国民の資産」論の危うさ/マスコミの解説は「ヤブ医者の処方箋」/日本の所得再分配機能はOECD平均値/安倍政権の天下り対策に震える霞が関/「民主党政権が天下りを半減させた」の嘘/消費税の社会保障目的税化は悪手だ/GPIFは見直しではなく廃止せよ/豊洲市場をサンク・コスト論で考えてみると……/ノーベル賞と金メダルを増やす方法 ほか

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ネットやニュース女子で聞いたことある高橋洋一節が満載です。
    ただ、激論!クロスファイアで郷原氏にボロボロにやりこめられてからは話半分で聞いてます。

    そもそも時計泥棒だし・・・

  • 日本経済の現実、問題点、進むべき方向性が分かりやすく示してある。

  • タイトル通りの内容ではない。現在、日本が抱える問題点について、筆者のロジックで解説したもの。問題点を読み解く一つの視点を与えてもらった

  • ニッポン放送 ザ ボイス で解説されていた内容と ほぼ主旨は重なるが、
    本書は より明示的に、より詳細に
    外交 安全保障 マクロ経済 社会保障 等々の イシューにおける課題解決の論理を知ることができる

    戦争リスクの下り、
    〜集団的自衛権の行使によって日本の戦争リスクは最大40%下がる〜
    という防衛大教授書籍からの引用には 、
    ハッとさせられる

    あとがき に記された

    〜データとロジックがあれば、安倍首相に媚びることも、王様を恐れることもない。「それは違ってます。これが正しいてす」とはっきりいえるからである〜

    これぞ高橋節 炸裂である

    経済数量学者である
    高橋さんならではのメッセージであり
    かなり痛快!!

  • 元財務省の役人であったころに、日本の財務諸表を最初に作成した方で、今まで執筆された本も多く読んでいますが、その高橋氏が今年(2017)GW頃に出版した本です。

    日本経済は瀕死である、素晴らしく世界で勝者になる、と世の中には両極端の意見が溢れています。半世紀以上も日本で暮らしてきて、外資系会社に入って、時々海外へ出張に行くこともありますが、個人的には日本へ帰ってくると、ほっとすることが多いです。

    ところが事実として、平成の時代になってから、数字の上での成長は微々たるもので、中国にGDPを抜かれたと思ったら、今では大きな差がついていて驚くばかりです。

    そんな中、この高橋氏は、実際に手に入るデータを根拠にして、日本の力強さ・魅力をこの本で紹介しています。やはりデータで説明されると納得感があります。この高橋氏の考え方に、データで反論される本が出れば面白いと思うのですが、そんな日が来たら喜ぶべきか微妙なところですが、日本経済について多くの視点から考えてみる良い機会いなると思っています。

    以下は気になったポイントです。

    ・アメリカの大統領に認められいる権限はそれほど多くない、日本の首相や地方自治体の首長が持っている議会への予算提出権・法律提出権はない。議会の多数派である共和党から提出してもらう必要がある、選挙期間中には議会承認を必要としない大統領でできることを公約に掲げていた(p29、92)

    ・イギリスはECに加盟した2年後の1975年に、EC離脱を離脱をめぐって国民投票が行われている(p33)

    ・EU圏で自由貿易の恩恵を受けながら、ユーロ圏でもシェンゲン協定圏でもないイギリスは「いいとこどり」をしてきた国であった。EU加盟して7年経った国の国民は、EU内部での労働移民が認められる。シェンゲン協定に入っていないイギリスにも、ポーランド・ブルガリア・ルーマニアから大量の労働者が流入、イギリス国民が職を奪われた(p36)

    ・日本の場合は、電力・鉄道貨物・融資と、GDPの相関には整合性があった。中国は輸入も輸出も2016年9月には前年我となり、内需・外需ともに不振である。輸入は基本的に可処分所得に左右され、その動向はGDPの動きと連動する(p44)

    ・中進国には2種類の相手との競争がある、1つは背後から追い上げてくる途上国、輸出品では賃金の安さで競争力がある。もう一つは先進国、技術力・開発力では先進国の後塵を拝することが多い。中進国の壁と言われる(p46)

    ・早すぎる脱工業化は経済成長の息切れを引き起こす、このままでは中進国の壁を越えられなかった、マレーシア・タイ・アルゼンチン・メキシコといった成長停滞国の二の舞になる確率が高い(p48)

    ・中国が経済的な自由を認めるのは容易なことではない、なぜなら為替の自由化は資本取引の自由化と表裏一体であり、国有企業の全面的な民営化につながり、やがては政党選択という自由を国民は求めるようになる。(p50)

    ・AIIBの設立は一大経済圏の構築を狙ったものだが、2015年末の発足当初に発行した債券は「格付け無し」というスタートとなった(p50)

    ・宇宙空間では、すでに2011年7月から、日本を含む15カ国(米ロカ日英独フ伊蘭西べスデ・スウェ・ノ)の共同で国際宇宙ステーション(ISS)が稼働している(p54)

    ・戦争を回避するための条件として、1)民主主義の成熟、2)国際的組織への加入、3)経済的相互依存、がある(p66)

    ・辺野古埋め立て承認を翁長沖縄県知事が取り消したのは疑問を感じる、安全保障は国政レベルの問題であり、国政に物申すのであれば国政に打って出る必要がある。2016年7月の都知事選で落選した、鳥越氏が「脱原発」「消費減税」を訴えて失笑を誘ったのと大差ない(p78)

    ・2016年12月に沖縄県内の北部訓練場の半分を日本へ返還し、沖縄県内になる在日米軍基地の割合は74.5→70.6%となった(p78)

    ・犯罪白書によれば、米軍関係者の犯罪率は0.11%、これに対して一般県民の犯罪率は0.27%@2011である(p79)

    ・沖縄米軍基地に配備されるオスプレイの事故率は1.93(10万飛行時間辺り)であり、民間航空機の事故率:0.07より高いが、米軍海兵隊軍用機の平均値:2.45より低い(p81)

    ・2016年7月12日に、中国の南シナ海における暴挙(岩礁の埋め立て)に対して、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所(PCA)は中国の主張を認めない(九段線の法的根拠も)と裁定した(p85)

    ・2015年12月、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認する、という日韓両政府の合意ができたこと、これは安倍首相の外交手腕が発揮されたといえる、その中、釜山に慰安婦少女像が新設されたことに韓国政府の外交部当局者も頭をかかえている。国際法であるウイーン条約違反でもある(p86、89)

    ・先進国のなかで真っ先に当選後のトランプ氏と会談することに成功できた理由は、日系三世の村瀬氏(トランプファミリーと親密)が、成蹊中・高時代に留学していて、安倍首相と旧知の仲であったから(p93)

    ・仕切り直しとなったTPPは、中国抜きの自由貿易を二国間で締結するスタイルになる可能性が高い、すでにまとまったTPPを原案としてアメリカと交渉すればよいだろう(p103)

    ・エクソンモービルのCEOだった、ティラーソン氏は、プーチン大統領から外国人への最高栄誉として授与する「友情賞」を受賞した人物で、2014年のクリミア危機の際、オバマ政権の対ロシア経済制裁に反対したとして知られる、トランプ政権は経済制裁解除というカードを切って、ロシアとの良好な関係を築くだろう(p115)

    ・ドイツのヒトラーも、日本の高橋是清も、積極財政と金融緩和をいち早く行い、早期のデフレ脱却を成し遂げたが、その後の両者の人生は対照的である。高橋は軍縮へと動いて、暗殺された(p123)

    ・日本政府の借金が増えた理由は、日本政府には世界でもトップクラスの資産があるから、これはバランスシートを見ればわかる単純な理屈。これがわかると困るのが官僚、筆者が作成した政府のバランスシートは2006年まで公表されなかった(p126)

    ・政府の資産として、貸付金(138兆円)、出資(70兆円@2014)があるが、大半は特殊法人などの政府関係機関=天下り先であり、民営化や証券化により売却可能(p127)

    ・政府の連結対象となる日銀の資産・負債を考慮すると、日銀のマネタリーベース(日銀券100、日銀当座預金300:合計400兆円)は、原則的に無償還・無利子なので、実質的な債務からは除外可能。すると、本当の国の借金は100-150兆円(表面負債:1172、政府資産:680兆円)そこそこ、GDP比率で20%程度となる、日本の稼ぎ(GDP:526兆円)は借金の5倍もある(p131)

    ・政府の持っている徴税権は少なく見積もって毎年30兆円、割引率5%として、資産価値は600兆円、これを加味すると資産超過とも言える(p132)

    ・マイナス金利導入前の日銀当座預金残高は、約250兆円あり、この大半に0.1%の金利がつく(2008年に補完当座預金制度を導入)ので、銀行は何もせずに、年間2200億円の収益を上げられた。一般企業が銀行に当座預金を持っていても金利ゼロ、なのでそれに対して、マイナス0.1%の金利をつけることになった(p137)

    ・失業率も企業の倒産件数も史上最低水準に達している、デフレ脱却のための雇用環境改善という日本経済の大命題において、アベノミクスの金融政策は成果をあげている(p167)

    ・国税庁が把握している法人数は、約280万社に対して、日本年金機構が把握しているのは、約200万社、差引80万社が社会保険料を取りこぼしている企業数、年間10兆円とも言われる、これを解決するには、歳入庁を創設して、税金と社会保険料の徴収を一元化すればよい(p192、193)

    ・GPIFは2015年度には株価下落で5兆円を超える損失を出したが、、累積利益は40兆円ある(p195)

    ・五輪終了とともに景気が落ち込むのは、新興国のパターン、東京都には売却できる資産もたくさんある、民営化した地下鉄等、五輪経費の投入は一種の景気刺激策と思えばよい(p217)

    2017年7月2日作成

全5件中 1 - 5件を表示

プロフィール

高橋洋一(たかはし・よういち)嘉悦大学教授。1955(昭和30)年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980(昭和55)年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣参事官等を歴任。小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍。「霞が関埋蔵金」の公表や「ふるさと納税」「ねんきん定期便」などの政策を提案・実現。主な著書に『さらば財務省! 』(講談社、第17回山本七平賞受賞)『戦後経済史は嘘ばかり』(PHP研究所)『マイナス金利の真相』(KADOKAWA)『日本を救う最強の経済論』(扶桑社)など多数。

「2018年 『愛国のリアリズムが日本を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

なぜ日本だけがこの理不尽な世界で勝者になれるのかのその他の作品

高橋洋一の作品

ツイートする