複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考

著者 :
  • KADOKAWA
3.41
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本棚登録 : 422
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046020093

感想・レビュー・書評

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  • フレームワークを実践に使うために2軸思考は非常に有効。
    マトリックス型、4象限型は意識して使って無かった。

  • 仕事で、考えないといけないことが出てきたので本書を読んでみた。
    今まで、ノートに考えを文字で書いて悩んでいたので、本書を参考に主にマトリクスで考えてみることにした。
    その結果、自分の考えがすっきりした気がした。また、A4の紙に書くことで打ち合わせの場で参加者と考えを共有してより理解が深まったように思う。
    これらは机の横にA4のコピー用紙と色ペンをセットで用意する。

  • 本書は「問題解決」「情報整理」をするための本です

    タイトルにある表紙に大書きされている「2軸思考」とは、問題解決・情報整理をカンタンにするための考え方・手法になります
    つまり、「2軸思考」とは、
    ・そもそも根本的な考え方として、複雑な問題をそのまま解決することは容易ではない
    ・複雑な問題は、シンプルに「構造化」して、書き出して「見える化」することで問題を解決することができる
    ・タテとヨコの2本の線(2軸)を使って整理すれば、この「構造化」「見える化」が実現できることで、問題解決につながる
    というものです
    本書は、そんな2軸思考の基本から、問題解決での実践方法や、コミュニケーションや資料作成の応用方法方法についても説明しています

    個人的には、複雑な問題を「構造化」「見える化」することが問題解決につながるという点とその手法としてのこの2軸思考についてはなかなか興味深いものと感じました
    いきなり使えるものではないと思うので、日頃から実践して行こうかと思います

  • 問題解決にあたって、何からどう手をつけていいか、
    全くわからない、ヤバい、時の本。
    3.5~8点。四捨五入で4点。


    ●原則
    [原則①]考える枠を決める
    [原則②]全体像を捉える
    [原則③]ムダに考えない


    ●3つの二軸
    □マトリクスタイプ: 井 
    特徴: 
    「全体を整理・俯瞰できる」
      →先ずはこのタイプを使ってみる。

    活用:
    ・問題の全体像を捉えたい
    ・目の前の雑多な事象を整理したい
    ・複数の選択肢から意思決定するために
     優先順位をつけたい


    □4象限タイプ: + 
    特等:
    「ポジショニングや全体の分散の傾向を捉える」
     →整理や分析後、戦略を立てるときに。

    活用:
    ・バラバラに散在している事象のポジショニングを
      整理したい(何が優れているのか等)
    ・どの象限にどのようにデータがまとまっているか、
      散在しているかを把握したい
    ・ポジショニングごとに戦略を考えたい、
      課題を洗い出したい

    注意:
    軸を絞る際に仮説を立てる必要あり。


    □グラフタイプ: L
    特徴:
    「変化を表したり捉えたりする」

    活用: 
    ・売上データを年ごとの時系列で分析する
    ・売上向上の3つのアクションの効果を示す
    ・店舗の売上構成の変化を捉える

    注意:
    軸を絞る際に仮説を立てる必要あり。



    ●活用例
    ・部門の売上が近年、少しずつ落ちている。
    商品ごとに課題を洗い出した上で、
    売上が低下している原因を究明し、
    解決策を検討する必要がある。

    ・業績が芳しくない組織のマネジャーにアサイン
      された。
    早々に組織を立て直した上で、メンバーを教育する
      必要がある。

    ・後数か月で新システムがサービスインするが、
    ここ数週間で遅れが出始めた。
    システム開発の責任者として原因を突き止め、
    遅延を解決する方法を見つける必要がある。

    ・新卒採用イベントで社員代表としての 20 分の
      プレゼンテーションをする。
    発表内容を考える必要がある。

    ・マーケティング部として商品の選択と集中を行う
       ことになった。
    どの商品が伸びていてどの商品が不振なのか、
    また過去と比較した推移はどうなっているのかを
    まとめたうえで、不振の定義~集中の結果までを
    報告する必要がある。
    (この場合、先ず自社商品の売上構成を把握するため
    に四象限でまとめ、その後、上位20%の主力商品
    に関する売上推移を把握するため、折れ線グラフを
    つくる。)


    □Point
      ・いま考えるべきではない枠をグレーでぬりつぶす
    ことで、枠の中で重要度の濃淡がつき、必要のない
    部分を考えなくて済むようになる。

    ・時間をかけて定量データを取得・集計するのか、
    定性的にクイックに評価をするかは投資対効果の
    観点から考える。
    (部門の商品の売上に関する事象であれば、
    ほとんどの人が売上データを感覚的に把握して
    いるため、定性的に短時間で課題とアクションを
    検討するというアプローチを取ることも可能。)

    ・データを眺めていると、どこかに偏っていたり、
    そこだけ増えていたり、急に減っていたりする
    特異点がある。ここに注目する。

    ・業界平均のデータを入手できた場合、そのデータ
    を同じグラフに入れて比較する。そうすると、
    自社商品がマーケット全体のトレンドに乗って
    いるのか、異なる動きをしているのかが分かる。

    ・視点を変えるため、同じ数字であってもあえて
    別のグラフを作り、違った角度で見る。
    セレンディピティの可能性を探る。

    ・20 個の商品グラフを全て書く必要はなく、
    特異点を3個等、絞り込んだうえで、その他は
    平均グラフで示す。


    □練習
    ・新聞の図表、プレゼン資料、企業の決算発表等、
    目にしたものの「構造」を2軸でまとめてみる。

    ・一度シンプルな図にまとめた上で報告する。

      ・(二軸ではないが)ピラミッド思考で聞き、話す。


    □応用例
    ・「空・雨・傘」―「事象・課題・アクション」を
    考える際に二軸でまとめてみる。

    ・PPM(Product Portfolio Management)―
    「市場成長性とマーケットシェア」を考える際に
    二軸でまとめる。

    ・標準偏差 – セグメントの異常値を考える際に
    四象限の中心から、距離のグラデーションでまとめ る。

    ・ヒートマップ -四象限データが超巨大なときは
    表示を縮小したうえで、「特異点」を見つける。


    □その他 
     ・本の後半にはマトリクスの活用写真が多数ある為、
      見返すときはパラ見したほうがbetter.


    □Action
     ・上司から資料作成の予定を聞かれ、急いで出す、
    と答えるケースが結構ある。
    この場合、上司が求めているのは急いでほしいので
      はなく、スケジュールの全体像を求めていることも
      ある。自ら全体像を描きながら作業し、すぐ答えら
      れるように。

    ・スケジュールが遅れてしまうほとんどの場合は、
       スケジュールを「ざっくり」捉えているため
       細かいタスクごとの遅れを把握できていない、
       問題を特定できていないという状況にあるから。
       このタイミングでマクロマネジメントから
       マイクロマネジメントへとシフトし、
       項目ごとに管理する。

    ・上司が一回聞いただけではわからない説明を
       している場合、話があちこちに飛び、話す内容に
    関する構造をとらえられていない、ロジカルに
    考えられておらず、 図にまとめられない可能性が
       ある。一度図に落としたうえで話をしに行く。

著者プロフィール

木部 智之(きべ・ともゆき) 
パナソニック コネクト カンパニー役員
横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年に日本IBMに入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、2020年最年少執行役員に就任。プロジェクト現場に従事する傍ら、人材育成にも力を注ぎ、社内外でビジネススキルに関する研修やセミナーを実施。著書に、『優秀な人がこっそりやっている仕事のスゴ技75』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『複雑な問題が一瞬でシンプルになる2軸思考』(KADOKAWA)、『超速PC仕事術』(東洋経済新報社)など。「プレジデント・オンライン」「東洋経済オンライン」ほか、ビジネス誌にも執筆多数。

「2022年 『入社1年目のビジネススキル大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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