科学的に正しい筋トレ 最強の教科書

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046023124

作品紹介・あらすじ

筋肉を「科学的に鍛える」時代がやってきた!
トレーニング法、タンパク質摂取法、睡眠法…、筋トレにまつわる様々なメソッドを、理学療法士で人気ブロガーの著者が徹底解説。
スポーツ科学、医学、心理学、公衆衛生学、進化心理学など、世界の有名大学が行ったトレーニングにまつわる研究論文に基づき、「最強の筋トレ法」を導き出した!
俗説や自己流、不確かな情報源をもとに「なんとなく」行っていては、ケガや故障の原因につながりかねない。
本書は、「無駄なく」「超効率的に」「正しく」、そして自分に合った正しい鍛え方を伝授する。
そして、健康リスクも回避して、仕事と人生のパフォーマンスも最大化する「筋トレ本」の決定版である。

【序 章】 筋トレに関する7つの「新常識」
【第1章】 これが、科学的に正しい「筋トレ方程式」だ!
【第2章】 これが、科学的に正しい「トレーニング」 だ!
【第3章】 これが、科学的に正しい「タンパク質摂取法」 だ!
【第4章】 これが、科学的に正しい「筋トレの続け方」だ!

感想・レビュー・書評

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  • 購入しても良いレベルの星4つ。

    本書での最大の気づきは、筋トレが続けられないのが自分の意志の弱さではなく、人間の遺伝子レベルでの影響であるということを知ることができたことであった。そのうえで、筋トレを習慣化するためには、これまでに読了して得た「まずは一歩動き出してみる」ということであるということであった。
    自分の今年の目標も「考える前に行動する」としたことととリンクするので、この目標を見える化して筋トレに限らずに実践していきたいと思う。
    本書の狙いは、上記だけでなくタイトルのあるとおり「正しい筋トレ」を経験則ではなく論文等からのエビデンスを重視して証明していることであり、それらも参考に筋トレを習慣化していきたい。
    ・筋肥大の効果=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋収縮の様式×週の頻度
    ・週に2~3回程度の筋トレで十分。
    ・筋トレは、睡眠の時間(量)は増やさないが、睡眠の質を高める。
    ・プロテイン摂取の効果は筋トレ直後だけでなく24時間継続するため、夕方にジムで筋トレし、夕食→就寝前→朝食→昼食で均等にタンパク質を30g取得するのがベスト。


    ---------------------------------------
    ・筋トレには、筋肥大(筋肉を大きくする)と筋力増強(筋力を強くする)の二種類があり、一般は筋肥大が目的で、アスリートが筋力増強を目的とする。

    ・筋トレの効果は「筋肥大の効果=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋収縮の様式×週の頻度」で決まる。

    ・トレーニング初心者が行う低強度トレーニングでは、1~2分間程度の休憩時間が良い。高強度では休憩時間をもっと長くした方が良い。

    ・筋肥大を目的とした場合は、フルレンジ(関節をいっぱいまで伸ばしたりする)が効果的。

    ・筋肥大の効果を最大化するには、ファストトレーニングを意識し、少なくとも「8秒以内」の運動スピードでのトレーニングが良い。

    ・筋肥大で大切なことは、週の頻度ではなく、週単位の総負荷量であり、週に2~3回程度で良い。
    まず指標となる「週単位の総負荷量」を決めて、体調や忙しさ等を考慮して、トレーニング強度や回数等を決めるのが良い。


    ・「筋力増強の効果=トレーニング強度×運動スピード×週の頻度」で決まる。

    ・筋力を高めるには、高強度の重量を用いたトレーニングが有効であり、これは神経活動の適応メカニズムに一致する。

    ・筋力増強には、年齢やトレーニングの有無にかかわらず、6秒以下の運動スピードが効果を最大化させる。
    一方で筋肥大には加齢が影響する。

    ・筋力増強も筋肥大と同様に週単位の総負荷量が効果的。


    ・カフェインは午後2時以降の摂取を控える。

    ・筋トレ前のストレッチには科学的な効果はない。やる場合にも長くやらず、1つの筋肉に対して30秒以内にする。

    ・ウォームアップには、有酸素運動(ジョギングやペダリングなど)を中程度の負荷(最大心拍数の6割)で10~20分間行う。
    有酸素運動によるウォームアップは、筋肉の温度を上昇することで筋力や収縮速度を増大させます。

    ・一方で「特異的ウォームアップ」は神経・筋活動の活性化により、トレーニングの運動強度と運動回数を高めます。
    特異的ウォームアップとは、トレーニング前にそれと「同じ運動」を軽い強度で行うものです。


    ・筋トレではモーメントを生じさせない(筋肉に無駄なく負荷をかけるため)ように、真っすぐにプッシュアップする。
    関節の角度が直角になるように注意する。

    ・クールダウンには現時点で科学的根拠が示されていない。


    ・単純にタンパク質を摂取するだけでは、現状の筋肉量を維持する程度にしか筋タンパク質は合成されません。合成を促進し、筋肉を大きくするには、食事による栄養摂取とともに運動がもたらす刺激によって「筋タンパク質の合成感度」を高めるための筋力トレーニングが必要です。

    ・現状の筋肉量を維持するだけなら、適度な運動と食事だけで十分です。しかし、筋肥大を目指す場合は、筋トレ後のタンパク質摂取が重要になる。

    ・トレーニング強度に関係なく、疲労困憊になるまでトレーニングを行えば、合成感度の上昇は24時間後まで継続する。また、合成強度の上昇が24時間継続することは、トレーニング経験の有無に関係しない。

    ・筋トレ直後にプロテインを摂取するだけでなく、その24時間の3食でバランスよくタンパク質を摂取することが、筋トレの効果の最大化に繋がる。これは、夕方にトレーニングをした場合、夕食、就寝前、朝食、昼食でそれぞれプロテインを含めて30g摂取するようにする。

    ・体重60kgでの筋トレ後の24時間でのタンパク質摂取量は130gが目安。
     
    ・筋トレ後の就寝前にタンパク質を摂取することは、即時的に筋タンパク質の合成を高めるだけでなく、その効果は長期的に継続し、さらに筋肉を増大させる。つまり、夕方のトレーニングが最も効果的ということ。

    ・低脂肪乳などより全乳を飲んだ方が早期の筋力回復、筋肉痛の軽減、痛みの減少が認められた。また、筋タンパク質の合成も高まりやすい。

    ・卵は「完全栄養食品」であり、卵白だけでなく、卵黄も一緒に摂取した方がトレーニング効果が高まる。卵黄の摂取によるコレステロール量の増加は、心血管疾患の発症リスクを増加させないことが証明されている。また卵を食べると、悪玉コレステロールだけでなく、善玉コレステロールも増加し、結局は両者の割合は変わらないことが分かっている。

    ・サプリメントも安全性に注意して摂取すれば筋トレ効果を高めるものもある。


    ・週2~3回の筋トレはがんを含む全ての病気による死亡率を2割下げる。ジムでのトレーニングだけでなく、自宅での自重トレーニングでも同様の効果がある。

    ・実際に筋トレを始めて1カ月が過ぎた頃から、「睡眠時間は少ないにもかかわらず、ぐっすり眠れるようになり、エネルギーに満ち溢れるようになった」
    筋トレは、睡眠の時間(量)は増やさないが、睡眠の質を高める。ノンレム睡眠の中でも一番眠りの深い「徐波睡眠」を増加させる効果がある。

    ・日本人の97%は脳内のセロトニン発現量が少なく、ネガティブなことに対して強い不安を持ちます。

    ・有酸素運動が不安を改善させるメカニズムとして、幸福感を高めるセロトニンやエンドルフィンといった神経伝達物質、神経成長因子の関与が示されている。有酸素運動は、安静時のsン拍数を減少させます。そのため、不安を感じた時などの心拍数の増加も相対的に抑える効果があるのです。

    ・同様に、筋トレは健常者の不安を大幅に改善させるとともに、不安障害やうつ病などの患者の不安も改善することが示された。


    ・筋トレを始めた人の中で1年間続けられた人は、わずか4%に満たないのが現実です。その理由には、人は生き延びるために、少ない摂取エネルギーを狩猟や生殖活動へ優先的に使用し、それ以外の余暇の時間は極力エネルギーをしないように最適化されて進化してきたためです。
    つまり無駄なエネルギーは使わないようにゴロゴロしているしていることが、人の長い進化の中で遺伝子レベルに組み込まれている。

    ・筋トレを続けるためには、外的な動機付け(例えば金銭を与える)は不安定であり、内的な動機付けを持つことが重要。

    ・意志力は無限にあるわけではなく、有限のリソースなのです。意志力が底をつくと「自我消耗」といい、この状態に陥るとほんの少しの誘惑にすらあらがうことができなくなってしまう。重要なのは、筋トレ前に意志力をできるだけ温存しておくようにマネジメントすることです。

    ・自我消耗は「感情を抑え込む」ことによっても引き起こされてしまう。つまり、仕事でのストレスや、仕事から帰ってきてからの自宅でのスマホやテレビなどの誘惑も、意志力を消耗させてしまうため、その後にジムに向かうには、意志力が残っていなくなってしまうのです。

    ・まずはジムに行くのを拒む「誘惑となるもの」を明確にし、それらを出来るだけ排除しておくことでジムに行きやすい環境を作る。

    ・ゴロゴロしているときは、脳が生存にとって必要な行為であると脳が判断し脳の報酬系が活性化する。これは、脳科学の知見からも食欲などと同じ欲求を満たしていることになる。

    ・これに打ち勝ってジムに行くためには、ドーパミンをハックする必要があります。ドーパミンは脳の報酬系をドライブする神経伝達物質です。立ち上がり、歩き出すことでドーパミンの放出を高めて行動覚醒を生じさせ、その後に小さな目的を達成することでさらに行動を強化させる。これにより、ゴロゴロしたいという欲求を遮断し、筋トレをしようという情動を活性化させ、ジムに向けて出発することができるのです。

    • Tさん
      いつも参考になります。ありがとうございます!
      いつも参考になります。ありがとうございます!
      2020/01/13
    • denkorollinさん
      コメントありがとうございます!
      もっと簡潔にまとめたいのですが、いつも長文ですみません。。。
      コメントありがとうございます!
      もっと簡潔にまとめたいのですが、いつも長文ですみません。。。
      2020/01/18
  • 最初に、本書のタイトルでも使われている「科学的に正しいとはどういうことか?」という説明から入るのはいいことです。
    著者曰く、エビデンスとして最強研究手法なのが「メタアナリシス」と「システマティックレビュー」の組み合わせで、要はある仮説に肯定的な研究結果ばかりではなく否定的な見解も同時に解析して信頼性を高めることが可能な手法である、とのこと。
    ここまではいいのですが、本文で引用される研究内容がメタアナリシスがベースになっているものなのかどうかの言及がないためイマイチ信用できません。(さらに、「あくまでも現時点で科学的に正しい情報です」とくぎを刺すあたりなんだか余計に怪しい)
    前書きでせっかく定義したのだから、「本文で引用されるデータはすべてメタアナリシスがベースです」という1文を抜かしてはダメでしょう。(もし本当にそうなら・・)

    では、簡単に本書のポイントだけ押さえておきましょう。
    1.筋肉を大きくしたければ総負荷量を高めよう(一度に上げる重さは関係ないらしいが、本当か?)
    2.トレーニング間のインターバルは長い方がいい(総負荷量を増やせる可能性がある)
    3.筋肥大はフルレンジで(ただし間接への負担が大きくなるので怪我に注意)
    4.1回の運動スピードは8秒以内で(時間をかけすぎると逆効果)
    5.遠心性収縮の方をゆっくりと
    6.総負荷量(強度、セット数、頻度)は週単位で管理

    また、3種のプロテインサプリの特徴として、「ホエイ」は筋トレ後すぐに吸収されやすい、「カゼイン」は逆に時間がかかる、「ソイ」は効果速度は中間で抗酸化、抗炎症化作用がある。そして、食事とプロテインは一緒に摂取した方が効果的で就寝前のタンパク質摂取も効果的。

    ロイシンが筋タンパク質の合成に効果的、牛乳も全乳の方が筋力回復に効果的・・とのことです。

  • 歩き出すだけでドーパミンをハックしてやる気を出す手法はどんどん使っていこう。

    現在では否定されているマシュマロテストの話を持ちだしているところは残念(お金持ちの子供のほうがマシュマロを我慢しやすかっただけ)。
    この本は賛否分かれているようだが、こういった爪の甘い部分が散見するところだと思う。他の部分も科学的風なのかなと感じる。
    自己責任なのは結構だが、科学的と銘打っている以上は内容のは大事なファクター。

    カフェインは筋トレのパフォーマンスを高めるが睡眠を悪くする。赤身肉は良質なタンパク源だが腎臓にダメージを与える可能性がある。
    などなど、大事なことがバラバラな箇所に書かれているのもどうかと感じる。

    エビデンスベースの説明が数多く紹介されており概ね信頼できるものの、原文に当たったわけではないので過信はできない。

  • 理学療法士で医学博士でもある著者が、最新のエビデンスに基づいた正しい筋トレの仕方をまとめた一冊。

    さすがというべきか、やはり博士論文を書いた人の本という感じで全ての科学的根拠が示されている。中にはエビデンスの弱い結果を引用しているものもあるがそれをきちんと記述している所にも説得力を感じた。

    ただ、この本の読者はきっと手っ取り早く正しい方法を知りたい、という願望があるのでそのような人々にとっては長すぎるのでは?と感じたのも否めない。

    アブストラクト的に正しい筋トレの方法のまとめとして箇条書きになっていればより手に取る人が増えるかもしれないと考える。

    最も印象に残った言葉は、
    「立ち上がり、歩き出す事でドーパミンの放出を高めて行動覚醒を生じさせ、その後に小さな目的を達成する事でさらに行動を強化させる」

  • 正しく筋トレをしたくて購入。個人的に巷の論理的でない方法は信用できないのでそう言った意味では、本書はさまざまな実験データや論文から引用されているため参考になることが沢山あった。
    しかし、データが多すぎるためか、結局何をしたらいいのかわからなくなる部分も少々。。。
    ただ、筋トレは疲労困憊になるまでやらなきゃ意味がないことはわかりました(100回くらいこの言葉でてきたんじゃないなな?)笑

  • フォームから栄養まで最新のデータを用いてカバーされているので、ジムトレ派にはこれ一冊で良さそう

  • いちいちエビデンスを明示してあるので読んでいてわずらわしくなくもないが、おかげで信頼性は高い。もともと本格的にジムなどで筋トレしている人を読者に想定していると思われ、特に前半は、私のように家でちょこっと筋トレしている人などを相手にしているレベルではないが、後半は参考になる情報がいろいろ。たとえば、筋トレ前のストレッチは✖。筋トレ後のたんぱく質接種は24時間以内(どこかで30分以内と読んだことがあって難しいと思っていたのでこれは朗報)。スクワットで膝をつま先より先に出さないようにと言われるが、場合による(私の場合はバーベルを持ってないのでおそらく出しても大丈夫)。無脂肪乳より全乳のほうが筋たんぱく質の合成が高まりやすい(ダイエットのつもりで低脂肪牛乳ばかり飲んでいた。変えよう。)エビデンスのないサプリが多々出回っている。エビデンスのあるものの方がずっと少ない。筋トレは病気にならない身体をつくるほか、睡眠の質を上げる。コロナのせいか仕事も減って時間はあるので、これまでより時間を取って筋トレしよう。

  • 雅楽的エビデンスを根拠に筋トレ、栄養、休息を解明。
    栄養素のところは自分事にできなくてザッと読み。
    筋トレ、休息、そして意志力は要実践!
    読むだけじゃ何も変わんないからとりあえず復習と実践だ。

  • ガッツリとはヤラないが筋トレを週間としている身としては参考になる情報が多く、しかも背中を押してくれるような内容であった。

  • 筋トレの効果について、学術論文を詳しく調べて書いた本。理屈好きの人、頭でっかちの人には最適ですが、脳みそ筋肉系の人には全然ダメな内容だと思います。筋トレの仕方そのものについてはほぼ書いていません。ビッグスリーについて、力学的観点から模式図が書いてあるだけです。

    科学的な知見はいつもバージョンアップされるので、この書籍に書かれていることが全てただわけではないでしょうが、現時点では最良の本だと思います。

    上手に咀嚼して、実践したいと思います。

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著者プロフィール

理学療法士、トレーナー、博士(医学)。大学院修了後、大学病院のリハビリセンターに勤務。けがや病気をした患者やアスリートのトレーナとして、これまで延べ6万人の体づくりに携わってきた。大学病院では、世界最先端の研究成果を現場でのトレーニングにフィードバックするため、研究発表、論文執筆も行っている。筆名・庵野拓将として、筋トレ、スポーツ栄養学をはじめとする最新の研究報告を紹介するブログ「リハビリmemo」を主宰。トレーニー(筋トレマニア)からビジネスマンにまで好評を博す。

「2019年 『科学的に正しい筋トレ 最強の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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