青春迷宮

  • KADOKAWA (2020年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784046045782

作品紹介・あらすじ

スカート 澤部渡さん共鳴!!
「あの頃のぼくらの頭上に広がっていた星座もまた、群像だったのでしょう」

短歌とイラストが呼応する、切なくどこか懐かしい両片想いの物語。

高校生活も最後の一年を残すこととなった暁彦と沙織。
教室でも、天文部でも、両片想いのふたりは互いの姿を目で追う。
駆け抜け、しかし彷徨い、ふいに切り取られる永遠の一瞬。
黒板とチョーク、夏雲と星座、堂々めぐりと本心、
誰もが胸に秘める高鳴りと痛みを呼び覚ます青春物語。

この恋を終わらせない限り、僕らの青春は何度でも繰り返す――。

みんなの感想まとめ

青春の切なさと美しさが短歌とイラストで描かれた作品は、高校最後の一年を過ごす暁彦と沙織の両片想いの物語です。彼らの心の中には、言葉にできない思いが溢れ、互いを見つめ合いながらも距離を感じる瞬間が切り取...

感想・レビュー・書評

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  • 5552さんのレビューを拝見して知った歌集です。
    5552さんありがとうございます。

    著者の伊波真人さんは1984年生まれ。
    大学生の時から短歌を始められ、2013年「冬の星団」により、第59回角川短歌賞を受賞されています。

    この歌集は5552さんのレビューのすぐあとでAmazonマーケットプライスで購入していたのですが、しばらく積んでいました。図書館本が優先なので。
    でも、今の『NHK短歌』の俵万智さんの題詠のテーマが「恋」なので参考になるのではないかと、読んでみました。
    高校の天文学部で一緒の曉彦と沙織が主人公です。
    曉彦は卒業したら予備校に入学、沙織は国立大学の理学部に進学が決まっています。

    でも、私、俵万智さんに先日「恋」の歌、既に送ってしまったんです。とうていこんな素敵な歌は詠めないけれど、送る前に拝読していれば少しは違ったかもと思いました。




    <星座にはなれないほどに離れてるきみの机とぼくの机は>

    <走ってはダメな廊下を夏風が駆けぬけたのを誰も見てない>

    <つい君をさがしてしまう日直の二文字の下の空白にさえ>

    <踊り場でいつも見かけるカップルは北極星のようにとどまる>

    <本心は解答欄にかくれてる正解なんてないんだけれど>

    <催しのビラを手わたすようにして気持ちを君につたえられたら>

    <でたらめな星の名前を言いあった伝えられないことの代わりに>

    <あなたとの残りの時間を測るようにオリオンは砂をこぼしつづける>

    <うつむいて僕はみているもう履かない上履きの甲に落ちた三日月>

    <迷宮のようにひろがる青春をさまようなかに君がいたこと>

    • まことさん
      アールグレイさん♪

      私も昔、流行ったドラマを思い出して詠んだ歌もあるけど、ダメだろうなと、この歌集を読んだら思いました。
      アールグレイさん♪

      私も昔、流行ったドラマを思い出して詠んだ歌もあるけど、ダメだろうなと、この歌集を読んだら思いました。
      2024/10/03
    • 5552さん
      まことさん、こんにちは。
      こちらの歌集、購入してもうすでに読まれていたんですね。
      学生時代の「空気」が密封されたような歌集だったと思います。...
      まことさん、こんにちは。
      こちらの歌集、購入してもうすでに読まれていたんですね。
      学生時代の「空気」が密封されたような歌集だったと思います。
      『NHK短歌』の「恋」難しいです。
      でも、俵万智さんの募集テーマが「恋」って…剛速球、来た!と思いました。
      超有名なサラダ記念日の短歌のイメージが強いので、恋か!と。
      川野先生の「胡桃」は、変化球ですよね。
      前の大森先生の「架空の生き物」も難しかったです。
      どなたかが、「お題はブースター」とおっしゃっていました。
      どこまで遠くに飛ばせるか、他の人と違うところに着地するのかが鍵だと。

      別のレビューで知りましたが、コロナに罹ってしまわれたとのこと。
      軽度のようで良かったですが、くれぐれもお大事になさってください。
      2024/10/05
    • まことさん
      5552さん、こんにちは♪

      コメントありがとうございます。
      この歌集、凄く参考になりました。ありがとうございます。
      私の歌の悪いところが、...
      5552さん、こんにちは♪

      コメントありがとうございます。
      この歌集、凄く参考になりました。ありがとうございます。
      私の歌の悪いところが、よくわかりました。
      何でもあったことを、そのまんま、詠んだだけなんです。
      短歌は、少し回りくどい、言い方をするのですね。
      俵万智さんの「恋」先日、自分の中学生の頃を思いだして、詠んでおくりましたが、あれは、ダメだろうな、と思いました。
      まだ、日にちがあるので、再チャレンジしてみたいです。
      「胡桃」は、難しかったです。
      「架空の生き物」は、大森先生の、題詠の中では、私は一番やりやすかったです。「鏡」とか「迷い」とか「鳥」の方が難しかったです。たぶん採用はされないとは、思いますが、「架空の生き物」は、サンリオのキティちゃんとか、「ぐりとぐら」、スヌーピー、人魚など、たくさん、思いつけたので。でも、思いついても、歌にするのは、冗長になってしまった気がするので、たぶんダメです。
      いつも、大森先生のお題は、一番難しく感じます。
      たくさん、歌集を読んで勉強したいと思います。

      そうなんです。
      4日前から、コロナに罹ってしまいました。
      今日は、大分よくなりました。
      のど飴を舐めると、だいぶ苦しさが軽減される、ようでした。
      ご心配ありがとうございます。
      2024/10/05
  • 短歌・伊波真人さん、イラスト・丸紅茜さんが紡ぐ青春の迷宮。
    もー、おばちゃん、きゅんきゅんしちゃう。

    あの白く無機質なコンクリートの箱の底(校舎)には、いったいどれくらいの、伝えられなかった思いが沈殿しているのでしょうね。

    お互いを思いながらも、いや、思うからこそ、言い出せない。

    出会って、仲良くなって、特別な人になって。

    あー、いいなあ。

    この歌集はそのふたりの最後の?一年間を描いている。



    〈星座にはなれないほどに離れてるきみの机と僕の机は〉

    〈体育が終わったあとの教室をシーブリーズの舟が行きかう〉

    〈野球部が空に放った白球は流星になるわけではなくて〉

    〈つい君をさがしてしまう日直の二文字の下の空白にさえ〉

    〈学祭の季節を告げる虫のようガムテープ切る音は響いて〉

    〈売れ残りの焼きそばよりも焼けている校舎裏からみたゆうやけは〉



    「恋愛は別に成就しなくていい」のだけれども、

    その言葉を信じるかどうかは、

    君次第。




    • まことさん
      5552さん、こんばんは♪

      素敵な歌集だなあ、と思って本棚登録しようかなあ、と思い、一応Amazonにいってみたら、絶版なんですね。残念。...
      5552さん、こんばんは♪

      素敵な歌集だなあ、と思って本棚登録しようかなあ、と思い、一応Amazonにいってみたら、絶版なんですね。残念。
      図書館には、入らないだろうなあ。
      でも、中古品を買うという手があるなあ、と今きついたので、やっぱり本棚登録させていただきます。
      ご紹介ありがとうございます。
      こういう、わかりやすい短歌が、やっぱり私は、好きなんだと思います。
      2024/09/06
    • 5552さん
      まことさん、こんばんは!

      わかりやすいのにハッと鮮烈な印象を残す、素敵なイラスト歌集でしたよ。
      1ページに歌は一首、歌の文字のレイアウトも...
      まことさん、こんばんは!

      わかりやすいのにハッと鮮烈な印象を残す、素敵なイラスト歌集でしたよ。
      1ページに歌は一首、歌の文字のレイアウトも、次ページに添えられたイラストも凝っています。
      大きさは『NHK短歌』よりちょっと小さいくらいです。あとオールカラーで紙が分厚い。
      出版は2020年と書いてあるのに、もう絶版なんですね。
      中古も検討中とのこと。
      もしいつか読まれるのでしたら、また、好きな歌とか教えてくださいね!
      この本は図書館で借りたので、もう返さなきゃいけないのが惜しいです。笑

      2024/09/06
  • 僕と君の、付かず離れずな感じ。
    青春真っ只中だ~。
    伊波真人さんの瑞々しい短歌と、丸紅茜さんのポップなイラストのコラボレーションが素敵。
    挿絵のある歌集、ではなく、まるでイラストの一部のように配置された短歌が効果的。

    舞台は公立高校。
    季節は夏から始まり、卒業の春まで。
    歌われてゆくのは、暁彦の気持ちであり、沙織の気持ちでもあり。。。いつかの私たちの気持ちでもあるような気がする。
    暁彦が見つめているのは、星と、同じ天文部の沙織だ。
    沙織もまた同じように暁彦を意識している。
    でも、何も始まらない。
    始まらなくても、星々のキラキラと青春のキラキラが相まって、美しく爽やかだ。
    歌われる心情たちは私には懐かしいもので、その懐かしさもキラキラしていた。

    「星座にはなれないほどに離れてるきみの机とぼくの机は」

    「走ってはダメな廊下を夏風が駆けぬけたのを誰も見てない」

    「数学の記号が魚に見えてきて教室という海へと放つ」

    「でたらめな星の名前を言いあった伝えられないことの代わりに」

    「アルファルドが心臓ならば学ランのボタンはどんな星座だろうか」

    「あなたとの残りの時間を測るようオリオンは砂をこぼしつづける」

    「退屈な風景だった教室の影を濃くする三月の窓」

  • 歌とか詩とかあんまり読まないんですが、表紙に惹き付けられて読んでみました。
    私がイメージしていた歌とかではなくて、ガッツリ青春の歌が掲載されているんですが、全く飽きません!イラストと内容がマッチしていて、凄く素敵でした。色んな形状で歌が書かれたいたり、始まりとあいだと最後の文章もストーリー性があって…凄く好きになりました。
    どう感想として書いていいか分からないけど、学生の時に出会いたかった本だなと思います。学生さんに読んでみてほしい1冊です。

  • とても良い。あの日々の中で見ていた風景が切に浮かび上がってくる。短く感じるけどずっと振り返っていられる。31文字は青春と同じ。

  • イラストと文字レイアウトが美しい

    独白がない方が読者は自由に想像させてもらえたかも。

  • 天文部に在籍する暁彦と沙織。お互いの思いは伝わらないまま、ぐるぐるとし、卒業を迎え。迷宮に迷い込んだかの如く。心象が天体や海や光に変換された絵が好き。

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著者プロフィール

歌人。1984年、群馬県高崎市生まれ。早稲田大学卒(文学)。大学在学中に短歌の創作をはじめる。2013年、第59回角川短歌賞受賞。音楽への親しみが深く、特にシティポップ、AORの愛好家として知られる。ポップスの作詞なども行う。著書に、歌集『ナイトフライト』『ブルーアワー』(書肆侃侃房)などがある。

「2026年 『シティポップ短歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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