- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046047564
感想・レビュー・書評
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古く寂れた港町、三日月町の片隅にはひっそりと住む優しい魔女がいる。
優しい愛で紡がれた心温まる短編集。
中でも私は魔女からみた御盆を描いた「サンライズ・サンセット」が一番好き。
魂は消えず世界に溶けて大切な人を見守っている、という描写が素敵だなと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本屋さんの本棚をボケーッと眺めていたときにたまたま見つけたこちらの小説。タイトルと、表紙の美しさに惹かれて買ってしまいました。
どこまでも優しくて、あたたかくて、なんだか心が幸せな気持ちでいっぱいになるような、そんな素敵な物語でした。明るい月が浮かぶ綺麗な星空を見上げたら、いつか私たちを見守っている魔女を見つけることができるんじゃないか、なんて思ってしまいます。昔、妖精や魔法使いが出てくる小説を読んで、夢いっぱいのキラキラした気持ちになったのを思い出しました。
どなたかが、童話のようだと言っていたのですが、確かにそのとおりだなあと思いました。
人の命の儚さと、魔女の包み込むような優しくて深い愛情。素敵でした。
カバー裏も素敵でした。 -
魔女の七瀬と彼女に縁のあった人(ときどき人以外も)のお話。少し寂しいような、それでしてあたたかい。村山さんの作品。好きだな。
ニコラや七瀬の想い、人間の私たちにはわかり切れないと思う。でも、通じていることもあると思うな。 -
安心して読める優しい話。
魔女の宅急便のような街に住む魔女のファンタジーが好きな人におすすめ。 -
大好きな村山さんの著書なのに1年以上も放置していたのは、本書が続篇だと思い込んでいたせいだ。ようやく勘違いに気づき読むことができた。あとがきにあるように、“魔女”を主人公にした作品は確かに存在するので続篇と言えるのかも知れないが、独立した作品として違和感なく読んだ。悲しい話が多いのだが優しい気持ちになれる、独特の世界観を堪能した。
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村山早紀さんは『百貨の魔法』『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手 桜風堂ものがたり』以来4作品目。装丁がとても素敵で手に取りました。
懸命に生きて、死んでゆくひとの子と、長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。日本の古い港町を舞台にした、6つのお話とエピローグからなる大人のためのファンタジーです。
世界観はとても好きでした。が、正直なところ、私が期待していたものとはちょっと違っていて、あまりハマれませんでした。それでも第1話から第5話まではとても素敵なお話で良かったのですが…第6話もエピローグも読んでいてつらすぎて、どうしてもこういう悲惨なお話が苦手で…う〜ん、まぁこればっかりは好みもあるので仕方ないですかね。 -
古い港町で暮らす年老いて尚美しい魔女と、少女の姿の魔女。彼らは人間の営みを見つめながら人の10倍と言われる寿命を孤独と共に過ごしています。
それでも人の子の営みに愛おしみを感じて、さまざまな事に手を貸しながら長い時間を過ごしています。皆人間を愛する善き魔女です。
しんみりと美しいおとぎ話です。 -
それぞれ章ごとに話が終わってるようで、でも全体的には繋がってて読みやすかった。