魔女たちは眠りを守る (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.65
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本棚登録 : 1222
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046060518

作品紹介・あらすじ

魔女はすべてを覚えている。
ひとの子がすべてを忘れても。どこか遠い空の彼方へ、魂が去って行こうとも。
そして地上で魔女たちは、懐かしい夢を見る。記憶を抱いて、生きてゆく。

その街は古い港町。
桜の花びらが舞う季節に、若い魔女の娘が帰ってきた。
赤毛の長い髪をなびかせ、かたわらに金色の瞳をした使い魔の黒猫を連れて。
名前は、七竈・マリー・七瀬。
目指すは、ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の美しい魔女二コラのカフェバー。

懸命に生きて、死んでゆくひとの子と、長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。

―――

魔女たちの物語は、物語の形を借りた、わたし自身の想いであり、言葉でもあったのだろう、といまになって、気づいています。
何の力も持たず、歴史を変えられもしない、一本の糸に過ぎないわたしが、誰かのささやかな愛すべき日常に寄り添い祝福し、
不幸にして斃れたひとびとにさしのべたかった「腕」が、この物語だったのだろうと。
そう、わたしには魔法の力はなく、この物語もいつかは忘れ去られてゆくでしょう。
けれど、この物語にふれたどなたかが、ふと、これまで地上に生きてきた一本一本の糸に思いを馳せてくださるなら、
わたしの言葉はそのとき、魔法になるのだと思います。

村山早紀(「あとがき」より抜粋)

感想・レビュー・書評

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  • ブクログの評価が頗る良かった為、本屋さんで探して購入。

    読み始めで数行で、、、
    あれ、、、私間違っちゃったかも。。。
    数頁読んで、ちょっと自分の好みとズレていることに漸く気づく(~_~;)


    時間がかかってしまったが、最後まで読むことが出来た。

    この本は、短編で構成された魔女の長編の小説。


    七竈七瀬は若い魔女だった。
    魔女は人間と比べると、歳をとるスピードが遅い。
    同じ場所に長く居ると、訝しがる人間が出る為、場所を移動しながら暮らしている。
    魔女は全てを覚えている。


    とある港町に帰ってきた七瀬。
    同輩の魔女、ニコラの経営するカフェバーを目指して。

    そこに生きる人間と、寄り添う魔女の短編集。

    ほっこり温かくなるようなお話が紡がれている。



    若い方向けの本かな。。。
    私にはいまいち突き刺さらなかった(^_^;)

    皆さんが素敵な本だと評価しているのに、
    楽しく読めなくてごめんなさいm(_ _)m

    • bmakiさん
      アールグレイさん

      すみません、返信遅くなりました。
      青山さんとは全然違うと思いますよ?
      この物語は、魔女のお話にので、ジャンルとし...
      アールグレイさん

      すみません、返信遅くなりました。
      青山さんとは全然違うと思いますよ?
      この物語は、魔女のお話にので、ジャンルとしたらファンタジー??
      一つ一つの短編は、確かにほっこり系ではありますが、私にはパンチが足りなくて、、、

      ミステリーを求めてこの本を買ったわけではないのですが、もう少しジワるのかと期待しすぎてしまったからか?
      3日経つと中身忘れてしまうだろうなぁ。。。というのが私の正直な感想です。

      私の心はどこかやさぐれているので、純粋な心のアールグレイさんには、きっと沁みる物語なのだと思いますよ^_^
      2022/12/13
    • アールグレイさん
      こんばんは★マキさん(^_^)

      返信ありがとう!
      図書館にしようかな、と考えていました。
      思いきって、犯罪者と殺人犯の物語、とか。はっきり...
      こんばんは★マキさん(^_^)

      返信ありがとう!
      図書館にしようかな、と考えていました。
      思いきって、犯罪者と殺人犯の物語、とか。はっきり言って、泣ける本がいいんです。お正月に買うので、まだ時間はあります!
      2022/12/13
    • bmakiさん
      アールグレイさん

      うーーーーん、私はこの本では全く泣けませんでしたし、申し訳ないのですが、それほど感動もしなかったです。

      もうち...
      アールグレイさん

      うーーーーん、私はこの本では全く泣けませんでしたし、申し訳ないのですが、それほど感動もしなかったです。

      もうちょっとお若い人が読めば、また感想も異なるのかなぁ??と。

      私が泣いた本は、永遠の0と、人魚の眠る家 でしょうか。アールグレイさんの好みの本とは、ちょっと雰囲気が違いますが、ボロ泣きした記憶があります。

      他にもボロボロ泣いた本があった気がしますが、ちょっと思い出せないので、思い出したらまたここに書きますね(^o^)
      2022/12/14
  • 単行本からの置き換えですが、文庫本で村山早紀さんのあと書きが追加されています。今の新型コロナやウクライナと、理由もなく罪もなく亡くなっていく方々にとても辛い気持ちを抱えつつも、この本が心に癒やしをもたらせてくれることを願う言葉には、村山早紀さんのお人柄を改めて感じることができる内容でした。

    以下は、単行本の時の感想をコピペしただけですが、皆様の心を癒してくれる1冊になることを、私も願いたいです。

    〜単行本の感想〜
    『魔女の宅急便』や『魔女の旅々』といったアニメ作品にも似て、一つ一つのエピソードが色んな味わいを楽しめる紅茶の詰め合わせのような、とても温かさを感じる作品でした。

    同じ紅茶でも少しだけ色味が違ったり、時に甘く、時に甘酸っぱく、それでも読み進めていくにつれて美味しさが滲み出てくる。素敵な時間を過ごせたと思います。
    魔女という存在は、人々にとって砂糖のような存在なのかもしれませんね。

    ゆったりとした時間を紅茶と共に過ごしたい人にオススメしたい作品でした。

  • 波津雪希さんの書評 魔女たちは眠りを守る【本が好き!】
    https://www.honzuki.jp/smp/book/287664/review/273957/

    「魔女たちは眠りを守る」 村山 早紀[角川文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322208000180/

  • ☆4.5

    以前「風の丘のルルー」を読んだ事があるのですが、そんなルルーのお話を思い浮かべながら本作を読ませて頂きました。
    とても切なくて…涙が流れてしまう場面もありましたが、読んで良かった!出会えて良かった!と思えた素敵な作品です。
    私が住んでいるこの街のどこかでも、魔女が見守っていてくれたらいいなぁと思いました❁⃘*.゚

    • マメムさん
      初コメです。
      私も好きな作品です。なんとなく魔女の宅急便みたいな雰囲気で読んでいました。
      初コメです。
      私も好きな作品です。なんとなく魔女の宅急便みたいな雰囲気で読んでいました。
      2022/12/15
    • のんさん
      マメムさん、コメントありがとうございます。
      中には魔女が悪役で登場する作品もありますが、「魔女の宅急便」や「魔女たちは眠りを守る」はどちらも...
      マメムさん、コメントありがとうございます。
      中には魔女が悪役で登場する作品もありますが、「魔女の宅急便」や「魔女たちは眠りを守る」はどちらも心優しい魔女の素敵なお話ですよね❁⃘*.゚
      2022/12/15
    • マメムさん
      のんさん、お返事ありがとうございます。

      たしかに魔女って悪役って立ち位置が多いですね。
      けど、力を持っているから悪いのではなく、力を悪いこ...
      のんさん、お返事ありがとうございます。

      たしかに魔女って悪役って立ち位置が多いですね。
      けど、力を持っているから悪いのではなく、力を悪いことに使うからって考えると、多分、魔女=悪いと思ってしまう人間側の偏見や差別かもしれないなって思います。

      優しい魔女もいるように、人も外見や立場に応じて差別や偏見を持たないようにしなきゃと考えさせられるお話でもありますね♪
      2022/12/17
  • 表紙と題名が素敵でずっと読みたかった本。
    実際に本物の魔女が出てくるお話。
    外国のファンタジーではなく、日本的で、不思議な雰囲気。
    「眠りを守る」という題名のように人間を愛し、見守り続ける魔女達のお話。

  • 魔女には小さな頃から憧れている。
    このお話のように、魔女はどこかにひっそり人に紛れて暮らしていて、気づかないうちに守ってくれてたらいいなぁと思わせてくれる優しいお話。

  • 文庫版にて再読。

    やっぱりジャケットのイラストがいいなあ。

    人よりも長く長く生きる魔女たちは、もちろん不思議な魔法やまじないを使うことが出来る。
    けれど、そのために奇異な目で見られることもある(この作品に出てくる人々は、概ね優しすぎるのだけど)。
    なのに、人と距離を置きながら、人と離れきらない理由が、「眠りを守る」ことにあるんだろう、と思う。

    私は、私のために生きている。
    けれど、私が生きていることは、誰かを憶えていることであって。
    その人の「眠りを守る」ことなのかもしれない。

  • 悲しみと優しさが絶妙にブレンドされてて良い  
    ファンタジーだけど、魔法のような力が存在すると思うと日々を楽しく過ごせそう

    戦争で理不尽な命の失い方をしている人も現在もおり、自分の日常がこんなにも当たり前に平和である事が奇跡的であることに感謝しかない

    胸がギュッとなり涙が溢れたサンライズ・サンセットが好き

  • こどものころから繰り返し読んできた、ぶっきらぼうでもあたたかな魔女たち。彼女たちでさえ年下になりつつ(?)あることには驚くが、親愛は変わらない。先輩魔女が大好きなので、ニコラにスポットが当たった「天使の微笑み」の中のあんまり美しい挿話にぐっときた。

  • 『百貨の魔法』に続き、村山作品二作目。ちょっぴり悲しくも、優しさ溢れる作品でほっこりしました。特に第5話「サンライズ・サンセット」が好き。

    • マメムさん
      初コメです。
      私は第6話の「ある人形の物語」にウルッとしました。
      初コメです。
      私は第6話の「ある人形の物語」にウルッとしました。
      2023/01/08
    • あきらさん
      マメムさん、コメントありがとうございます。
      第6話も壮大な時間を感じられて、ちょっとSFチックで良かったですね!
      マメムさん、コメントありがとうございます。
      第6話も壮大な時間を感じられて、ちょっとSFチックで良かったですね!
      2023/01/09
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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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