プロダイバーのウニ駆除クエスト 環境保全に取り組んでわかった海の面白い話
- KADOKAWA (2023年9月20日発売)
本棚登録 : 99人
感想 : 10件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784046064202
作品紹介・あらすじ
「ウニを倒すと海が平和に!?」
YouTubeで27万人が応援!
海の砂漠化を防ぐために奮闘するプロダイバーが綴る
今の“海のリアル”がわかる新感覚の冒険譚エッセイ!
「ウニを駆除するなんてもったいない…」、ほとんどの方がそう思われるのではないでしょうか。
しかし、“磯焼け”と呼ばれる海の砂漠化現象の原因の一つとして、海藻を食べ尽くすウニの増殖が現在深刻な問題となっています。
本書では磯焼けを防ぐために、長崎の海でウニ駆除はじめ、
5年以上にわたって環境保全活動を続けるプロダイバーの記録をまとめました。
「ウニは割っても2日は生きている?」
「大きいウニほど中身がスカスカ?」
「海中には獣道ならぬ“魚道”が存在する」
「海藻は人間界でいう森と同じくらい大事」
「ウニよりやばい黒幕の存在」 etc.
ウニ駆除や海藻の育成など、著者が環境保全活動を通してわかった、海の生態をたっぷりと紹介。
面白くてためになる、そして読むと自然に対してちょっと優しくなれる新感覚の冒険譚エッセイです。
感想・レビュー・書評
-
内容もさることながら、編集者の力が感じられる本だった。
中身は極めてちゃんとした、海の環境保護の話なのだが、それでは売れないし読んでもらえない。
で、この劇画調?の表紙と、ゲームを連想させるタイトル。これでかなりの目を引く。
さらに写真とイラストによる説明が適度に入っていて、海の環境や生き物を知らなくてもわかるようになっている。文章は面白く読みやすい。
読んでみると、ただウニを駆除しているというのではなく、日本の海の環境がかなりひどい状態になっており、それをどう改善するかという重大な話なのだが、磯焼けがそもそもなぜ起こったのか?、海藻激減の犯人は?など謎解き要素を入れて、深刻になりすぎないよう工夫されている。
もちろん著者本人の技量もあるだろうが、構成などは編集者の工夫がかなりあったのではないかと思われる。
磯焼けがこんなに深刻だとは知らなかった。また、磯焼けと一口に言っても場所により原因も対策も異なることが、日本の漁業者の間で共有されていないことは大きな問題である。さらに、本来環境保護が仕事ではなく、(環境保護の)知識や技能、経験の少ないない漁業者だけにこの問題の対応をさせるのは間違っており、学者や行政も一丸となって対応すべき問題であるということも読んでよくわかった。
しかし、一丸となるのを待っていたのでは磯焼けが進むばかりなので、できることから進んでやっているのが著者なのである。
おわりに書いてあるように、磯焼けの大きな原因として温暖化(海水温の上昇)は否定できず、これに関してはもっと真剣に取り組んでいかないと大変なことになる。ウニを悪者にしないでほしい、と書かれているのも、本当の原因は人間が作っているからである。
温暖化の深刻さもよくわかるし、ウニや海藻の生態も面白いし、読んで良かった。
この人をYouTubeから発見して本を書いてもらおうと考えた編集者はスゴい。って、編集者ばかり誉めてるけど、著者もスゴい。
広く読まれてほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本屋に行った時に何か買おうと 本屋の売り上げに貢献しようと思って何か買うんですけど なんとなく タイトルが面白そうで 選んでみた本。
海が好きっていうだけなんですけど。
文章力的にも構成も、ザ・普通、という感じですが、内容的には知らないことばかりでへぇでございます。海藻に卵があるとは知らなんだ。こういう活動はたいへんばかりでなかなかお金にならないと思うので、貢献のためにも、手にとってみてもらえたら。 -
読んで良かった!
自分の知らない世界を覗くことで知見が広まったと思う。生態系の中で何か異常があった時、どれかに狙いを定めてそれが悪い。と言うことは簡単かもしれないが物事はそう簡単ではないと言うことを学ぶことができました。
文章も軽快で読みやすく、海に潜るのが苦手な私でも想像がつきました。スイチャンネルを今度見てみようと思います。 -
「環境保全」についての本ですが、堅苦しさはなく、生徒にも勧めやすいと思います。著者の人柄を感じられる本です。
[NDC] 663.9
[情報入手先] 自校図書館
[テーマ] 令和6年度第2回備中地区司書部会/R6読書感想文におすすめの本
[NDC] 663.9
[情報入手先]
[テーマ] でーれーBOOKS2025/エントリー作品 -
借りたもの。
出版時点までのウニ――YouTubeチャンネルと本では主にガンガゼという種類――駆除の経緯とその結果をまとめた一冊。
著者の思考錯誤の苦労も熱意ある軽快な文章でわくわくしながらサクサク読める。
そこから見える、海の環境の多様性。
海の砂漠化“磯焼け”を阻止するため、増えすぎたガンガゼを駆除する。
海藻の森は海のオアシスであり、そこに多くの魚たち――水産資源――が集まり、良い漁場となる。
人間にとっても、海の生き物にとっても大事なこと。
適度にガンガゼを間引きすることで海藻が育つようにし、磯焼けした海に海藻を茂らせる。環境保全活動。
著者がガンガゼを駆除することに葛藤を感じている事も書かれている。「これでちゃんと磯焼けは解消されるのか?」という疑問…砕いたガンガゼの命を無駄にしたくないという思い。
ガンガゼ駆除をはじめて2年、小型海藻が育ち始めたが、それで直ちに磯焼けが解消される訳ではなかった……
そこで駆除だけでなく、アカモクという海藻を育てるプロジェクトもはじまる。
しかしアカモクを育てるのも大変で、試み1年目は全滅…
翌年、大きく育てる事が出来たものの、今度はアカモクを食べてしまう敵が、ガンガゼだけでなく魚類――イスズミ――までいることが発覚。
磯焼け対策は、「ガンガゼ駆除」「アカモク栽培」「イスズミとの仁義なき戦い」の三本立てに。
『ザ!鉄腕!DASH!! 』で話題になったキャベツウニについても言及。
ウニはガンガゼではなくムラサキウニだが。
廃棄キャベツを与えスカスカのウニを出荷できるようにする(畜養というらしい)ためには2~3ヵ月かかること、廃棄キャベツ回収に奔走、思ったよりキャベツを食べてくれないこと、水質悪化によりトゲ抜け症という感染症にかかり、全滅……
ウニの畜養も一筋縄ではいかない。
2年目には上手く?いったが、採算が合わない……
試行錯誤は、続く。
◆スイチャンネル sui-channel
https://www.youtube.com/@suichannel-umi
◆スイチャンネル X(旧Twitter)
https://x.com/suichan7 -
勉強になった
-
663-N
閲覧 -
ラノベのような文体で読みやすいが
中身はなかなか深遠。
安易に生態系の中に「悪者」を
設定しない姿勢は大事
