上司がAIになりました 10年後の世界が見える未来社会学

  • KADOKAWA (2024年10月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784046072092

作品紹介・あらすじ

社会学の泰斗が発想する「近未来予測」。


“現代の知の達人”が、従来の技術論を超えて、私たちのビジネス現場、大学、
行政機関、国際社会における人の移動がいかにダイナミックに変化するかを考えるノンフィクション。

・会社は「経営者と現場」で回る! 中間管理職は不要に
・教育現場で”学年制”が消滅、大学は文科省から解放へ
・移動の自由&世界共通法でフラットな国際社会が実現

人類が長く夢見た格差のない社会は実現するのか?

序 章 頭のいいオウムvs「地頭」の人間
第1章 生成AIは組織文化をぬり替える
第2章 上司がAIになりました
第3章 やわらかな教育
第4章 ポスト国民国家の世界

「生成AIも世の中を変えるだろう。この本は、新しい技術が新しい未来をつくり出す可能性について、
目一杯背伸びをして考えてみる本である。」

みんなの感想まとめ

生成AIがもたらす未来社会の変化について考察した本書では、ビジネスや教育、国際社会におけるダイナミックな進化が描かれています。中間管理職の不要化や、学年制の消滅、移動の自由によるフラットな国際社会の実...

感想・レビュー・書評

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  • AIのイメージがあのチャット形式ならば、到底上司になどなり得ない。話しかけなければレスポンスせず、2回連続でコメントも出せやしない。アカウンタビリティもレスポンシビリティもなく、上司に備わる威厳や圧もなく、ただただ問いに答える存在でしかないならば、どちらかというと「優秀な部下タイプ」なのではないか。

    という事で奮って読み始めたが、単純なAIテックに規定されたAI上司論みたいな中身ではなく、冷静にAIによる変化を考察してみた、という内容だ。また、AIだけではなく、橋爪氏得意の朱子学なんかを含む社会学や教育論など。

    マックス・ヴェーバーが言っており、本書でも引かれるように、近代社会は、官僚制が支配的な社会であり、その官僚制は“文書主義“である。あらゆる業務は、書類によって進行する。起案し、審議し、決裁する。頻繁にメールのやり取りもするが、あれだって文書だ。契約も、命令も、報告も、資料も、書類。

    一昔前はエクセルで資料ばかり作っていた人たちも、今、パワーポイントに移行して久しい。音声だけのやり取りだとリテラシーや記憶に限界があるから、それを補うために文書や資料がある。会話しながら資料作成するのは時に本末転倒だとも思うが、意に介さぬアナログ上司も多い。会話で理解できたなら、資料はそのままで良いのでは。

    という事で、そんな内容を考えてみる本。残念ながら、AIの未来として発想は面白いがリアルさはやや物足りなさもあっただろうか。AIが部下になりました——の方がしっくりくる。あるいは、部長の指示はAI製です、実は私もAIです、お互いのAI同士でメールし合ってます、、みたいな。

  • 生成AIが組み込まれた日本社会はいかに変化するのか?
    著者の考える近未来予想図
    ・会社は「経営者と現場」で回る!中間管理職は不要に
    ・教育現場で”学年制”が消滅、大学は文科省から解放へ
    ・移動の自由&世界共通法でフラットな国際社会が実現
    人類が長く夢見た格差のない社会は実現するのか?
    生成AIがビジネスを変えるように、教育、学校を変えるだろう、質の高い教育をすべて人に届けるのに有利な技術だ、という考え。

    印象に残ったのは、現在無料のChatGPT、OpenAI2022年11月に公開、資金を提供しているのはマイクロソフト社、又、グーグルもメタも多額の費用をかけて大規模言語モデルの開発を急いでいる。
    どうやって収益化をはかるか、数パターン紹介されていて、どのプランも10年内に投資した資金を回収するだろう。
    なるほど!これからの動向、興味深いです。

    装画を書き下ろされたのは、ヒグチユウコさん!

  • 生成AIの台頭により、人類は革命的な転換期に立たされている。現在の国家管理による「一斉教育・効率重視」の学校システムに対しては、日本の未来を憂う悲観的な声も少なくない。しかし、この仕組みを安易に解体すれば済むという問題ではない。拙速なシステムの破壊は、子供たちにさらなる教育格差をもたらす危険を孕んでいるからだ。

    教育において最も肝要なのは、すべての子どもに対して、土台となる基礎能力を公平に授けることにある。
    生成AIというツールは、誰もが平等に、同じ時間だけ利用する権利を有している。しかし、「それを使いこなす能力」までが等しく保証されているわけではない。その結果、使いこなせる者は飛躍的に成長し、そうでない者は取り残されるという、深刻な二極化が生じる。この格差を埋めることこそが、現代における「学校教育という強制的な学びの場」が果たすべき、極めて重要な役割ではないだろうか。

    本来、人は自分一人の力だけで学び続けることは困難である。自ら本を手に取り、高い向上心を持って突き進める一握りの人間だけが独走する社会は、誰もが幸福を享受できる世界とは言い難い。

    教育の本質的なビジョンは、「すべての人が、教育を通じて幸せに生きられるようにすること」にあるはずだ。AI時代だからこそ、個々の向上心だけに委ねるのではなく、学校という場が格差を阻む壁となり、一人ひとりの幸福を支える基盤として機能することが強く求められている。

  • AIをベースに効率化できる可能性がたくさんある、社会をよくする可能性に富んでいるという希望を見せてくれました。その一方でAIの進化によってふるい落とされないように常に自分が進化する必要生を読み進みながらリアルに感じさせてくれ、モチベーションを高めてもくれました。

  • 広島経済大学図書館所蔵情報
    https://opac.hue.ac.jp/opac/volume/798963

  • 生成AIにより変わる未来。職場や教育など大きく変わる可能性がありますが、大きく変わる世界に対して自分がどういう備えや対応をするべきなのか、そもそも何かするべきなのか混沌としていて分からない。生成AIだけでなく、20世紀に築き上げてきた価値観や政治など、世界の潮流も大きく変わろうとしていますね。

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10296929

  • 生成AIが組み込まれた日本社会はいかに変化するのか?社会学の泰斗が発想する「近未来予測」。“現代の知の達人”が、従来の技術論を超えて、私たちのビジネス現場、大学、行政機関、国際社会における人の移動がいかにダイナミックに変化するかを考えるノンフィクション。
    ジャケ&タイトル買いした。表紙がすごくかっこいい。タイトルも今まさに気になっている内容。んー、内容はそんなにおかしなことは書いていないんだけど、ちょっと思っていたのと違ったかも。筆者の主張がやや強くて、その思想の押し付けみたいなところがあって若干読みながら疲れてしまった。あと単純に自分が働いていない分野についての例なので、ピンとこない。外国人の労働についての未来像はこういう風になっていけばいいな、と思う反面、今の日本やアメリカでの自国民を優遇して排他的な空気の中で上手く進むのだろうかと思った。教育分野では教師の負担は減るだろうけれど、対応していける人材の少なさを考えるとまだ先の話になるだろうな。

  • 生成AIの登場は、文書による官僚主義があらゆる社会活動のベースとなっている現代において、自ら文書を生み出すツールが出現したということであり、大きな変革が訪れると著者は予測する。
    軍では、これまでは平時と有時で体制を使い分けていたが、有時でも瞬時に文書作成と情報共有がなされるのであれば平時同様の意思決定が可能になるという変革が訪れる。
    企業ではこれまで現場部門の省力化・効率化が進められ本社機能は非効率なままであったが、バーチャル管理職などのビジネスソフト導入により本社の情報整理と意思決定機能が省力化される。
    教育では同い年が集められ学級単位で画一的に行われてきた授業が、個々人の理解度に応じた個別教育に変わり、同調圧力の根源となってきた学校教育の画一性がなくなり個性がより尊重される。
    世界は、言語の壁が実質的になくなる。これに、著者が唱える世界共通ルールと世界共通IDの付与が実現すれば、誰でも住む場所を選べる自由で選択肢の多い社会が到来する。

    生成AIによる変化を肯定的にとらえることには賛成だが、全体的にバラ色感満載で、バーチャル管理職はどうやって部下をモチベートするのか、リモート教育大前提であるが人とのコミュニケーションをどう育むのか、世界がフラットになる際に相対的に経済水準が下がる先進国側の不安にどう対処するのかなど、もう少し突っ込んで現実解を追求して欲しかったので、星3つ。

  • AIが上司になった時の、部下の行動や考え方が小説になってる事を期待したが、そうではなかった。
    教育、行政、大学経営に対する提言が書かれていた。

  • 企業、教育、行政の現状の組織を歴史を遡りながら課題をベースに説明してくれ、そこに生成AIが入るとどう解決できそうかを説明してる本

    生成AI活用の解像度は低いけど、大味としてこういう方向に行くといいんじゃないかというのはわかる
    ただ、生成AI系のソフト万能感が出過ぎな主張な気がする

    文書の組織における重要度を最初に説明、生成AIが文書ベースの組織とは相性が良いという話。
    これにより、現場だけでなくマネジメント部門の展開可能性が広がる

    生成AIは人々の移動可能性を高める
    国民国家の形が変わる?

    最後は核融合発電の主張だった
    安価なエネルギーと生成AIでグローバルサウスの格差はなくなる的な
    生成AIで教育格差が軽減される

  • 生成AIがバーチャル課長になる着想は面白い。ライン課長でなく、いわゆる特命課長から生成AIへの置換が進むだろう。

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著者プロフィール

橋爪 大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。東京工業大学名誉教授。著書『世界がわかる宗教社会学入門』『ふしぎな社会』(以上、ちくま文庫)、『橋爪大三郎の政治・経済学講義』、『橋爪大三郎の社会学講義』(以上、ちくま学芸文庫)、『皇国日本とアメリカ大権』(筑摩選書)など。

「2026年 『ほんとうの法華経』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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