北の動物園できいた12のお話 旭山動物園物語

著者 :
  • 角川学芸出版
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046210159

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  • 人間の勝手な思い込みにより作られた動物に対するイメージと現実とのギャップについて、私自身考えさせられた。
    一度されたことを根に持つ動物。
    野生本来の感情を維持し、人間に対し警戒し続ける動物。
    次回動物園に出かける際には以前の自分と違った目線で観察を楽しむことができそう。

  • 今いちばん行ってみたい動物園、旭山動物園の12個のおはなし。
    動物にまつわるお話だけでなく、小菅園長やあべ弘士さん、それに名物飼育係や獣医の方たちの奮闘がレポートされています。
    いかにして今の旭山動物園ができたのか、そして旭山動物園の生み出した「動物園の哲学」が、子供にもわかりやすく書かれています。

    野生動物はペットや家畜とはちがうということ。
    人間にとって都合よく擬人化し、動物をわかったような気にならないこと。
    動物から見たら、人間の身勝手なふるまいはたくさんあるんだと再認識。
    そのふるまいの中には、自分もやったことがあるものがあり、ドキッとしました。

    人間は自ら動物から距離を置き、時には動物よりも優位になったようにふるまいます。
    だけれど、人間は決して動物よりエライわけじゃありません。
    人間も生態系の一部なのです。
    それを人々に思い出させる教育の場の提供も、動物園の仕事と考えているところがすごい!

    動物と飼育員との絆のお話がとてもよかったです。
    チンパンジーのゴクウと飼育員のソカベさんとの信頼し合った関係に涙ぐんでしまいました。

    熱いギロンを戦わせ、独自の哲学を持った動物園だからこそ、動物にも人々にも居心地のよい空間ができているんだろうと思いました。
    ほかにも、旭山動物園関連の本を読んでみよっと。

  • カバーがボロボロになるほどどこにでも持って行ってずっと読んでいたバイブル

  • 飼育員さんが動物に対してきちんとした考えを持っていることがちゃんと書かれていてよかった。

  • 旭山動物園の、動物たちと飼育員さんたちのたくさんのエピソードから、人間と動物(園)の関係についても考えさせられる。
    飼育員さんたちの、仕事への熱意にも心打たれる。

  • 今では押しも押されもせぬ日本有数の動物園となった旭山動物園。
    でも、全国から多くのお客さんがやってくるようになるまでには、多くの苦労や困難があったといいます。勿論、それらを乗り越えるための、スタッフの皆さんのたゆまぬ努力や情熱も。
    苦境にある時ほど夢を捨てない、むしろ夢しかないからどんどん育み、皆で思い描いた理想の動物園像。そうやって生まれ変わって来たのが今ある旭山動物園だと思うと、本当に胸が詰まります。

    帯に「動物さんからみんなに伝えたい12のお話です」とあるように、本書に収められているお話はどれも「動物さん」発信。
    そしてその動物からのメッセージを我々人間にも解るよう通訳してくれるのが、園長さん始め飼育係や獣医の皆さんです。

    野生動物の生き方を尊重すること。決して人間が干渉し過ぎてはならないこと。人間目線で「かわいそう」などと考えるのは、かえって野生動物に対して失礼であること。
    旭山動物園が考えるこれらの「哲学」に、普段ついつい動物との甘いふれあい幻想を抱いてしまいがちな私は、反省することしきりでした。

    ただ、小菅氏(前園長)も坂東氏(現園長)も、それから他の名物飼育係の面々も、いきなりそのような「哲学」をひらめいた訳ではありません。
    いくつもの失敗や苦い経験を重ねながら長い時間の議論を経て、ようやくここにたどり着いたとのこと。
    本書を読みながら、その道筋を例え僅かでも一緒にたどることができたのが、最大の収穫でした。

    いつか娘を連れて旭山動物園を訪れるのが楽しみです。

  • 図書館で借りて読んだ。

    東山動物園についての本

  • あべさんの絵は、旭山動物園にたくさんあります。入場して迎えてくれる白熊の絵が一番最初に迎えてくれます。今では有名になってしまいましたが、ブームじゃなく末永く続いてくれますように。

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