奇界紀行

著者 : 佐藤健寿
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2015年12月25日発売)
3.83
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046213440

作品紹介・あらすじ

見るもの、
出会う人、
みな奇妙。

タイの海中に石像を探し、インド最高の聖者を訪ね、廃墟チェルノブイリに彷徨い、澁澤龍彦の足跡を辿り、謎の古代遺跡に呪われ、アフリカの呪術師と対峙し、南米のUFO村で人々の優しさに触れる……そこには世にも奇妙な世界、「奇界」が広がっていた。
TBS系「クレイジージャーニー」の出演で注目を浴びる『奇界遺産』写真家・佐藤健寿、奇界なる旅の全貌を綴った本格フォトエッセイ! 未公開写真多数収録。
装丁:コズフィッシュ(祖父江慎+鯉沼恵一)

奇界紀行の感想・レビュー・書評

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  • 最近1番ハマってるテレビ番組の「クレイジージャーニー」での映像を見て、その旅の目的に心惹かれた佐藤健寿さんの紀行文ということで拝読。
    1ページ、時には見開きで掲載されている奇怪な写真たちが文章にプラスの想像力を与えてくれる。
    異様であったり、グロテスクであったりする造形の人工物は実際に見てみたいものばかりであった。
    その地の奇怪な人々の話も聞けてそこがまた面白い。
    現地の物や人だけでなく、足を運んで取材している佐藤さん自身が体験した奇怪な経験もこの人にしかできないものだと思う。。

  • 諸星大二郎さんといくMUDMENの旅、パワフルで面白い

  • 世界中に散らばっている奇界な場所を集めた本。本に紹介されている場所はたしかに異様だが、観光化されているのでおどろおどろしさはなく、むしろ滑稽でさえある。

  • さくっと読了。世界の珍奇な場所への潜入レポート。澁澤龍彦の旅の足跡を追った回もあるみたいだったので読んでみた。ウケを狙って書いてるわけではなさそうで好感が持てる。

  • 写真家で、奇妙な物、オカルト的なものを多く撮影されている著者の紀行エッセイだ。
    主に「怪」という雑誌に連載されていたものがまとめられている。

    他の写真集やTRANSITなどの記事で読んだ話も多かったが、こうやって一冊にまとまっていると読み応えがある。

    著者自身も指摘しているけれど、さまざまな時期にさまざまな媒体で発表された文章が集まっているため、読んでいると、旅や旅先への立ち位置、触れ方、価値観などが変わっていっているのがわかって興味深い。

    それにしても世界は奥が深いな、としみじみ思う。

  • TBSの『クレイジージャーニー』や著書『奇界遺産』でも名を馳せる写真家、佐藤健寿さんが雑誌『怪』で連載していたエッセイ集。

    前述した番組をはじめ、著者は世界各国の奇妙な風習や伝統を切り取った写真を送り届けてくれる人として活動されている。
    元々は写真家ということで、写真を撮ること、写真集の方が本業なのだろうが、このエッセイも訪れた国々のおかしみあふれる習慣や不気味にすら思える遺産の情景・建造物を紹介しており、何より目で見ただけではわからない空気感を、著者の視界を通した主観であっても軽やかな文体で表現してくれるので、とても興味深く読むことができた。

    何より『クレイジージャーニー』を視聴していれば知っての通りかもしれないが、真摯にその文化を尊重する姿勢と、もちろん好奇心という原動力を否定しないで、自らの見たいものに対する冷静な洞察が本書でも伺える。
    既出の旅行記として認識されてしまうかもしれない部分が多々あるものの、その国で感じたこと・その国で考えたことは本書にしか記載されていないだろう。

    というか写真家なのに発表したものではなく、こういったエッセイとかを出してしまうと、さらに写真家・佐藤健寿という人の人間的な魅力やおかしみの方がクローズアップされてしまうのではないか、という老婆心が頭をもたげた。
    インドのくだりなんて騙されて怒ったりしたことですらあっけらかんと白状しておいて、最終的には諦めてしまうのだから「この人ずるいなあ」と思わずにやついた。
    そういった悪く言えば独善的、良く言えばマイペースなところは、個人的に旅行記を辿っていく対象としてこれ以上にないほど好ましい。
    でもまあこの人なら周りのことなんて気にしないでやっていけるのかなあ、とも邪推する。
    どちらにせよ、文化人類学の部分や民俗学としても、とても興味深い内容であり、実地で確認されたフィールドワークとして記録としても学術的であすらある内容だと思う。

    元々オカルト方面に明るいせいなのか、奇妙・不気味なだけではなく、世界の不思議や超自然的な部分が多く切り取られているので、オカルトに興味がある人は勿論楽しめる内容になっている。
    旅行記の醍醐味として道中の苦労話しももちろんあるし、各少数民族の奇妙な風習といった民俗学的にも宗教・風習を抑えられているので、どこを切り取っても私は面白いとしか言いようがない。

    世界の奇界を巡るようになってから2015年発行の十年前から取り組まれてことだと考えると、なんだか奇妙なことだなあとすら思える。著者自身が「こうして続けられるとは」と述べられているように、なんだか佐藤健寿その人こそ奇妙にすら思えてくる。

    何より本書を読んでいると、世界の広はもちろんのこと、「常識」と呼ばれるものの不確かさが際立って、まるで自分も一緒になって「ここではない・奇妙な世界」へと連れて行ってくれているような気がした。
    それは幼い頃読んだ冒険記のように心躍らせるものでもあるし、現状から逃げ出したい人間が多い現代社会では、まるで夢想の世界に連れ出してくれるような導き手でもある。
    かといって自身が直面している現実からは逃れようのないのだけれど、こういう形で読者に「救済」といったら大げさにはなるが「楽にさせる」ことができてしまうのかと思うと、私はてっきり物語しかそういった感慨を与えることはできないと思っていたものだから、特に不思議に感じた次第である。

    近代化が進み、各地の少数民族の文化が技術に押しやられていくなか、それでも強かに現存しつづける文化と、それを継承し続ける人々がいるということは、時に均一化が進む現代においては奇妙に映る。
    けれども、そういった均一化が進む世界だからこそ「奇妙」であることがクローズアップされたり、自身のアイデンティティとも呼べる独自性を保持し続けていくことを可能にさせていくのかもしれない。
    本書の中にも廃れ行く街や風習も勿論あるのだが、それらを含めて様々な形で過ぎ去りあるいは進化を遂げ、各所に謎を残して行くことなど、この世にはざらにあることを改めて示してくれている。

  • 佐藤さんの文章は初めて読んだが、とても面白かった。例えが上手い!自分も一緒に旅行をしている気分になるくらい表現が良い。

    特に印象的だったところは、インドネシアの葬儀文化、「死」について書かれているところだった。人生において「死」こそ最大の晴れ舞台(本文より)と捉える考え方、面白い。日常を過ごしていると、生や死はあまり意識しないからこそ、それらが交わり生活に混在しているしている(それが合理的と考える)文化がとても面白く感じた。

    あと、「煩悩から解放されたドラえもん」面白かった!
    2018.2.15

  • 現地の感想がおもろい

  • 海外経験一度しかないわたしにはディープすぎる内容だったけど、世界中おもしろい、奇妙なものに満ち溢れてる!
    モノが造られる背景には、必ずヒトの思想や生活があるわけで、やっぱり人間の営みは奥が深い。
    アジア、南米、アフリカはやっぱり魅力的だー。映画『かもめ食堂』に出てきた、コーヒーが美味しくなる呪文「コピ・ルアック」について、コラムに不意に出てきて、運命感じた。

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