強いられる死 自殺者三万人超の実相

著者 :
  • 角川学芸出版
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046213778

作品紹介・あらすじ

10年間連続で年間3万人を超える自殺者を出す「自殺大国日本」。なぜ、これほどまでの自殺者を日本は出しているのか?自殺を「社会的に強いられる死」という視点から探り、日本の病巣に迫った渾身の話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 怖いけどためになると思う。人間はいつかは死ぬ。出来れば寿命を全うしたいけど、何一つ自分でコントロールできない状態になったとき、最後にコントロールできることが「自殺」を選ぶことだった。自分の自尊を保つため、唯一の手段だったんだというか、よんでいるうち、自分が自殺した時の心境まで想像してしまうと、みたこともないような感情がこみあげてきて怖くなった。それは、恐ろしく絶望的な抑圧された怒りの表現だった。怒りが潜んでいることをみてとった。疲れて感じられなくなってはいても、確かに、その行動に駆り立てられていく衝動のものすごい怒りがある。毎年3万人ものこうした壮絶な感情と戦った人々を生産し続けている日本社会は、潜伏期間の自殺者も含めて、ものすごい生きづらいウィルスを孕んでいるように思えて、他人事と片付けていることの恐ろしさを感じた。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「恐ろしく絶望的な抑圧された怒りの表現だった」
      自死する人を責めはしないけど、生きたくても生き続けるコトが出来なかった人が居ることも忘れない...
      「恐ろしく絶望的な抑圧された怒りの表現だった」
      自死する人を責めはしないけど、生きたくても生き続けるコトが出来なかった人が居ることも忘れないで欲しい。。。ryounosekaiさんは判っていると思いますが、、、
      2012/03/29
  • 三葛館一般 368.3||SA

    年間3万人を超える自殺者を出すようになってしまった日本。
    その要因となっている日本の社会の実像とは。
    犠牲となった自殺者の遺族や関係者の悲しみや怒りの声に耳を傾けてください。

    和医大OPAC →http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=63918

  • 年間の自殺者数が10年連続で3万人を超え続けている。
    日本は世界でもトップクラスの“自殺大国”。

  • 090612 by朝日   ほぼ読んだ  事例はとばした
    ---
    ・柳原美佳@『日本の論点2009』 文芸春秋:死因不明死体の多さと司法解剖の驚異的少なさ  019
    ・『だから言わんこっちゃない』 萌文社 2006:障害者自立支援法での原則1割の定率負担  191
    ・『忘れられた歴史はくり返す~障害のある人が戦場に行った時代』 きょうされんブックレットNo.9  2006 萌文社 :ほか一冊  194
    ・過労死110番受付(弁護士)全国一覧  ⅷ
    ・自殺防止に取り組む団体 ⅰ
    ---
    15, 192, 207, 215, 231:社会の自立こそ大事・必要

  • 序章が「年間自殺者10年連続三万人超」である。東尋坊で地道な活動を続けておられる元警察官の話から入っている。続いて、パワハラと加重労働の果てに、死を誘う郵政民営化、多重債務問題の本質、倒産という呪縛―中小企業経営者、閉ざされた世界―学校と自衛隊、そして、最後に絶望と、それでも、これから前・後編ということで、障害者自立支援法による障害者の方々への悪影響から入り、小さな光ではあるが、自殺対策基本法、自殺総合対策大綱、そして、自治体での先進的な取り組みの先がけとしての岐阜県の取り組みが紹介されている。

    丁寧な取材を基礎に、真摯な書き方で終始している乾坤の一作である。

    超党派議連の会長は尾辻秀久参議院銀である。ぜひともこの夏の選挙で当選を果たし、この難題に取り組んでいって欲しいと応援するものである。

  • まさに「強いられる死」
    いつの時代にも一定数あり続ける避けようのない自死じゃなくて、いくらでも防げるはずだった(むしろ死なずに済んだはずの)政治的・社会的な要因による死。
    「未亡人」しちゃってる遺族が悲しすぎた。

    どこもかしこも絶望ばかりで追い切れない、直視するのが辛いという著者はルポライターというにはナイーブすぎるかもしれないけれど、人間らしくて好感が持てる。
    一応の希望を示して終わらせてくれたけど、やはり絶望ばかりが印象に残った。

  • 今の社会はドンドンと人を追い詰めていっていると思う。だから自殺者は絶えないんじゃないかな。

  • 最近 テレビ番組などをぼーっと見ているときに思ったのですが昔は一日 何往復しか走っていない 鉄道路線でも駅員さんがいたり 信号員がいたり してたんだよなぁ と暇そうなお店で ぼーーっと 店番している人もいたよなぁでも 今のコンビニの番組なんか見るとお弁当作っている人も レジうちしている人もそして お客さんもなんだか えらく 忙しそうなんか 効率 効率 っていうけど大変っていえば 大変だなぁ って

  • 個人の問題ととらえられがちな自殺だが、その多くは社会の制度不備によって引き起こされているのではないか?という問題提起だ。パワハラ、いじめ、多重債務、派遣労働、過労、貸し剥がし…などによって死を迫られるた人々。社会の制度が問題で少なからず人が死んでいるのに、社会はその死を「個人の問題」としてほとんど引き受けない。遺族、関係者への取材を通じて「本当に自殺はその人の問題だけなのだろうか?」と、その実相にせまる。 

  • 自殺は複合要因の組み合わせという視点がよい。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士(国際学MA)。新聞記者、週刊誌記者を経てフリーに。さまざまな社会問題をテーマに精力的な執筆活動を行っている。『「心」と「国策」の内幕』(ちくま文庫)『機会不平等』(岩波現代文庫)『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)『戦争経済大国』(河出書房新社)など著書多数。『「東京電力」研究 排除の系譜』(角川文庫)で第三回いける本大賞受賞。

「2018年 『日本が壊れていく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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