軽くて深い 井上陽水の言葉

著者 :
  • 角川学芸出版
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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046214997

作品紹介・あらすじ

齋藤孝(明治大学教授)が、井上陽水の不思議な魅力を徹底解説。インタビューでの発言や歌詞から"素敵な"大人像をあぶりだす。大不況を生き抜くヒントがここにあり。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。

    何かの雑誌で、アジアの純真の歌詞に登場する「白のパンダ」について、誰かがちょっとおかしいのでは?(パンダは白黒では?)と問いかけたのに対し、「だって、パンダって、白いじゃな〜い」と答えたという話を読んだことがあり、もう何年も経つがいまだに忘れられない。

    斉藤孝氏の解説自体も、さすが日本語を研究される方の言葉として十分面白いのだが、やはり井上陽水の世界というのは、不思議なワンダーランドだ。常人には測りえないほど、確かに深い。そして心地よい。

  • 井上陽水さんの発言を取り上げ、その奥深さを説いている。

    ・若さというか不完全さがないと、運はついてこない。手練れに裏ドラはつかない。
    ・ワインのように寝かさせてください
    ・所属しないってことは、一人で世の中にいるってことで、それが幸せかというとそうでもない。
    ・負けを取り込んでいかないと危ない
    ・(作曲も)フスマ張りと同じで、一種の仕事に過ぎない
    ・100書いていいのが1つあるかどうかだから、いっぱい書くことが大事。

  • 井上陽水・・・と思いながら手に取ったら、「齋藤孝」!
    これはきっとおもしろいに違いない。

    追記:間違いなかった!井上陽水ファンにしたら、「知ってる!」ことかもしれないけど、井上陽水という人物を知っている人全員楽しめる本。やっぱりすごいな、陽水さん。

  • 斉藤孝の解説がいい。軽くて深い解説。陽水という人をたとえると、ユーミンによると「うなぎ」だそうだ。確かにとらえどころのない、でも確かな感覚。井上陽水の、大きくてほそめのフォントでかかれた発言の脇に、小さいけどシッカリした字で斉藤孝が一言。そのあと解説。おおお、と納得する。バランスがすごくいい。

  • 井上陽水は「屈指のメロディメイカー」という一般的な認識があると思いますが、実は言葉に対する感覚が飛び抜けてスゴイ人なのです。
    言葉遊び、語呂合わせ、造語・・・歌詞の中の言葉や、インタビューの発言から井上陽水という人物像を浮かび上がらせようという試みは、 著者の陽水に対する思い入れも伝わってきて、陽水ファンではなくても楽しめる内容になっています。

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  • ■人生は相撲にたとえれば、九勝六敗でいいんだと
    ■言いたいことがあっても、それを最後まで言いたくない。・・最後まで言っちゃおしまいよ。
    ■じゃべらない時間というのを、ときどき持ちたい。全部、言葉で埋めたくない
    ■大変な目にあっている人は、大体いいですよね
    ■逆らってはいけない。合わさってもいならない。高ぶってはいけない。冷めきってもならない。疑ってはいけない。裏切ってもならない。考えてはいけない。すべてを流して水になるしかない。

  • (2010.07.21読了)(2010.07.13借入)
    陽水の作詞に関して考察した「陽水の快楽」竹田青嗣著、のような本かなと思ったのですが、歌詞についての話もありますが、主役は、陽水の発言の意味及び陽水の思考法についての考察です。僕みたいな、陽水に関するものなら何でもいいという方にお勧めです。
    自己啓発の本で、真正面からあれこれ取り組んでみたけど、うまくいかなかったので、ちょっと別の角度から取り組んでみようという方にもいいかもしれません。
    「エンターテインメントの世界で40年に渡り第一線に立ち続けてきた人、それも必死に頑張り続けてきたというより、飄々としたスタンスで生き抜いてきた陽水さんの言葉から、認識力、ユーモアセンス、大人としての素養、あるいは仕事していく上でのコツなど、さまざまなエッセンスを吸収してほしい。」(14頁)

    ●フスマ張りのように(12頁)
    大学院生時代、りきんだあまり論文が書けなくなるというスランプに陥った。一年以上、一行も書けなかった。たまたま、陽水さんの「曲作りもフスマ張りのようなものだ」という発言を本で読んで、「論文もフスマ張りだと思ってやればいいんだ」と考えたら、嘘のように気が楽になってそれからはスイスイ書けるようになった。
    ●笑わせるのが一番難しい(46頁)
    「だいたい僕は子供のころから、落語、漫才、コント・・・簡単に言うとお笑いが好きでしたし、一番高尚な仕事だとも思ってるんです。人を涙させたりするより、笑わせるのが一番難しいって言いますしね」
    ●言葉だけだと意味が伝わりすぎる?(74頁)
    リリー・フランキーさんが、陽水さんからのメールには絵文字が使われていると、テレビで話していた。どうして絵文字を使うのかと尋ねたりリーさんに、陽水さんはいつもの笑みをこぼしながら、「言葉だけだと意味が伝わりすぎるでしょう」と答えていた。
    ●「向上心がない」のを肯定的に(76頁)
    「向上心がないなんて言い方は、非常にネガティヴに聞こえますけど、それこそ誤解。大体向上心旺盛な奴なんて、僕に言わせたら、常に不平不満を言ってるわけで、トラブルメーカーと紙一重。それよりも向上心がないのを肯定的に捉えたほうがいい。ほどほどを知っているわけだし、性格的にハッピーに受け止められるわけだから」

    陽水さんの会話とか語りというのは、独特の雰囲気を持っている。実に発想法が不思議というしかない。

    ◆井上陽水の著作(既読)
    「ラインダンス」井上陽水著、新潮文庫、1982.12.25
    「青空ふたり旅」五木寛之・井上陽水著、角川文庫、1985.04.25
    「奇麗ごと」井上陽水著、集英社、1985.06.12
    「媚売る作家」井上陽水著、角川書店、1993.02.28
    「井上陽水全発言」えのきどいちろう編、福武書店、1994.02.15
    ☆関連本(既読)
    「井上陽水 孤独の世界」塩沢茂著、講談社、1975.08.08
    「俺の井上陽水」宮沢一誠著、旺文社文庫、1983.11.25
    「陽水の快楽」竹田青嗣著、河出書房新社、1986.04.30
    「満月 空に満月」海老沢泰久著、文春文庫、2003.10.10
    「軽くて深い井上陽水の言葉」齋藤孝著、角川学芸出版、2010.04.25
    ☆齋藤孝の本(既読)
    「声に出して読みたい日本語」斎藤孝著、草思社、2001.09.18
    「スラムダンクな友情論」斎藤孝著、文春文庫、2002.10.10
    「ことばの力をとりもどそう」斎藤孝著、NHK教育テレビ、2004.04.01
    「子どもの日本語力をきたえる」斎藤孝著、文春文庫、2005.12.10
    (2010年7月22日・記)

  • 斎藤先生となら一晩中陽水談義ができそう(笑)

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著者プロフィール

齋藤 孝(さいとう たかし)
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。学者、作家、文化人の役割で多くのメディアに登場している。
2001年『身体感覚を取り戻す』で第14回新潮学芸賞を受賞。2001年発行の『声に出して読みたい日本語』は250万部を超えるヒットとなり、第56回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
その他、『語彙力こそが教養である』など多くの著書があり、発行部数は1000万部を超える。『こども孫子の兵法』など監修作のヒットも多い。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

齋藤孝の作品

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