チェリーブラッサム (角川つばさ文庫 B や 1-1)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 89
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046310057

作品紹介・あらすじ

中学2年生になったばかりの実乃は、お父さんと姉の花乃との3人ぐらし。さいきん、なぜか素直になれなくて、ためいきばかり。そんなある日、とつぜんお父さんが「会社をやめて、家族で『便利屋』をやるぞ」と言いだした。そこに、幼なじみのハズムから飼い犬のラブリーをさがしてほしいと依頼が舞いこむ。にわかに中学生探偵となった実乃は…。山本文緒の傑作ミステリー。小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • 母親を亡くした中学二年生が、姉と父親との家庭からたまに逃げ出しては帰る生活をしていたが、父親が仕事をやめて「なんでも屋」をはじめてから、いろいろとさわがしい毎日を送ることなる。
    イラストのミギーさんにひかれて読みましたが、予想外に面白かった。そしてつばさ文庫にふさわしい話だなあと思いました。主人公の女の子が姉と自分を比較して、自分の欠点に落ち込んでは逃げ出して、という繰り返しがメインなのですが、逃げ出せる場所があるって素晴らしいなあと思いました。こんな場所がみんなに用意されているわけではないけれど、物語の中だけでもそのあたたかさを感じられてよかった。ミステリあり、淡い恋愛あり、姉妹のすれちがいあり、でいろいろと楽しめました。おすすめ。
    「ココナッツ」という続編があるとのこと。やったー。

  • 2014年4月15日

    装丁/ムシカゴグラフィクス

  • 山本文緒先生のコバルト文庫時代の作品を角川つばさ文庫から新装刊されたものです。
    「便利屋になる!」というお父さんの突然の宣言にふりまわされながらも少女探偵として活動をはじめる主人公がいじらしい。
    とにかくかわいくて大好きなお話です。

  • ミギーさんだ!ミギーさんだ!相変わらずかわいい絵だな〜!と読む前からテンションあがってました。笑
    絵とお話や文体のやわらかさがマッチしすぎてやばかった。わくわく楽しいはなし。永春さんかっこよすぎる。坊主萌え!><

    でも読んでからハテ山本さんってこんなお話書くひとだっけ? ってなりました。
    なんかもっと大人でどろどろ恋愛もの書いてるひとだと思ってました

  • “「重大発表だ」
    こういう切りだし方ははじめてだな。どうせ今日から菓子は御法度とか言うんじゃないの。
    「今日、3月31日をもって、お父さんは会社をやめた」
    「……え?」”

    父親のとんでもない宣言、「便利屋をしよう」という言葉から展開していく物語。
    ……かなぁ。
    実乃の気持ちが痛いほどわかった。
    ミギーさんのイラスト素敵。

    “「私、自分がきらい」
    「なんで?」
    「……ひがみっぽいんだもん」
    「そうか、そうか」”

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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