ふるい怪談 (角川つばさ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046313744

作品紹介・あらすじ

お侍のNさんがお化けを見た!?トイレの中に20年も入っていたIさん。家族の悩みを狐に相談する幽霊。猿にマッサージされたFさん。猫になってしまったSさんの奥さん。幽霊が作った団子。15日間、毎日化け物がやってきたIさんの家。夜に頭を叩きにくる大亀…。江戸時代に人々から聞き集めたふしぎな体験談を、今風にアレンジ!ちょっと怖くてかなり面白い、新しく書かれた、ふるい怪談!小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • 京極夏彦さんが、つばさ文庫!しかも『旧怪談』?!と二度見した。

    猫のお話は、奇妙さと怖さが頭一つ抜いている。

    大人は一般書を読むほうがオススメかも。
    子ども向け挿絵とオールふりがなが、少し淡々とした怖さを減じてるように思う。
    小中学生向けレーベルなので、そらそうやろうてなもんですが。

  • 京極さんの『旧怪談』のつばさ文庫ver!元の方を持ってたけどまだ読めてなかったので同じだと気づかなかった!
    舞台は昔だけど、文章はすごくわかりやすくて読みやすかった!馴染みのある地名が出てきたり、昔の話だけど話の展開は王道パターンで、いまと変わらなかった!怖い話とか民話、昔話はだからこそ長く語り継がれるしいつ読んでも楽しいんだなーっと思います。

  • 祠の中にいた真っ黒いモノ、15日間毎日化け物がやってきた屋敷、家族の悩みを狐に相談する幽霊、確かに死んだはずで死体もあるのに、何故か生きている人、まるきり猫になってしまった人、引き揚げられた河童らしきモノ、夜に頭を叩きにくる大きな亀……不思議でちょっと怖い話を聞き集めした江戸時代の書物『耳嚢』を、京極夏彦氏がちょっと今風にアレンジ! その話、まことか?

    積読してたつばさ文庫を崩していこうフェア。思えば京極夏彦を読むのも随分久しぶりでした。一応つばさ文庫なので子供向けに平易な文章で書かれているのですがところどころ京極氏らしい書き口で、それがなんかすごく懐かしくてあ~自分の文章の基本ここにあるなーとかちょっと思ってしまったw
    『耳嚢』は書名だけは知ってるけどどういう話が入っているかは知らなかったのでまったくの初心者、ほんとに江戸のホラーを今風にしたものを読むぞーという気持ちで読みました。昔あった「学校の怪談」シリーズみたいにNさんとかSさんとかアルファベットで匿名にしてある辺りとかすごく“らしい”って思いましたね~ それだからかすごく身近に感じました。それでどれもホントに初めての話だったのでこんなに面白かったんだ!って何度も思ったり。これ原文で読んでたらちょっとわかんなかったかもだけど、京極氏がリライトしてくれたおかげで本当にぞ~っとするところとかもあったので、読めて良かったと思います。
    落語の原話になったようなものもあるなあ、なんても思ってた。へっついから手がのぞくやつとか、死体があるのに生きてる人とか。私は「真っ黒」と「どすん」と「見てました」「可愛がるから」が怖かったなあ。このタイトルの付け方も現代の怪談ぽいですよね。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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