おもしろい話、集めました。 (2) (角川つばさ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046314123

感想・レビュー・書評

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  • 今日は床丸さんの「こわいもの係」を見ようとしたけど他の本もおもしろかったです。

  • (2018-09-15)

  • またまた、ムスメに図書館で借りてもらいました。(*´з`)
    「つばさ文庫の人気シリーズ大集合」と、いうことで、いろんな作家さんが書いてはる短編集。

    知ってる作家さんはほとんどいてはらへんかったけど、つばさ文庫を開拓したい気分で読んでみました。
    (この分野も開拓するん。笑)

    でも、松原秀行氏は知ってる。「パスワード」シリーズを書いてはる人やんね。
    1冊か2冊だけ、読んだことがあるわ。

    その他は初読の作家さんでした。

    秋木真氏の「怪盗レッド」シリーズは、ヒロインが(勉強以外の)なんでもこなす人気者という、昨今では珍しい設定?
    でもってタイトルが「怪盗」なので、義賊的な話なんかなーと思った。

    今回はそのヒロインちゃんとお友だちになりたいと思っている地味系女子の話でした。

    話もわかりやすいしおもしろかったけど、ちょいちょい表現がひっかかったかな。
    ちゅうのも、地味系女子ちゃんの主催で一緒にバレンタインのチョコを作ることになったのはいいけど、地味系女子ちゃんが用意したドライフルーツ類でチョコバーにする様子? (わからんけど)

    そのときに
    「好きなの選んでいいよ」
    と、いうたのがエッちょっと何その上から目線? みたいな。

    そもそも、材料費は全員で折半らしいので、「選んでいい」などと許可を出す必要はいらんよなー。
    そういう意味合いでいうてるわけじゃないのはわかるけど、こういう表現はちょっとひっかかってしまう(すいません)。

    でもそんな重箱スミで読んだら面白いものも面白くなくなる! ちゅうことで、気にせず読み進めると終盤でヒロインちゃんが地味系女子ちゃんに

    「わたしのことも、名前で呼んでいいからね」

    ってまた上から目線ーー!!

    「名前で呼んでね」
    で、ええんちゃうの。
    「好きなの選んでね」
    で、ええんちゃうの。

    他意はないのはわかってるけど、そないいわれると

    「イヤべつに呼びたくないし」

    とか

    「イヤべつに選べへんし」

    とか、思ってしまいそうですいません。(;^ω^)

    まあでも小学生向けなら、このくらいの物言いでも気にならないのかもな。
    そもそもこの話のオチが非常に気になる。
    ヒロインちゃんのイケメンいとこが、地味系女子ちゃんからのチョコだけを受け取った、とか、本編になんかエピソードがつながるんかな?

    気にはなるけど、借りてまでは読まなくてもいいかな。(*´з`)


    松原秀行氏は、さすが昭和のかおりがした。笑
    「ほよよ」
    と、いう感嘆詞(?)ひッさしぶりに見たわ。ペンギン村だけで聞く感嘆詞やと思うけど、ん十年ぶりちゃう。
    逆に一周回ってトレンド(??)な言葉になったりして。どうなん。

    (わかりにくい)あだ名のつけ方もすごい昭和っぽいし、自分が小学生時代に読んでる本を読んだって感じ。

    前述の怪盗ものが
    「今どきはこんなんなんかな~」
    と、思っていただけに、昭和臭は落ち着くような、こそばゆいような。笑


    で、このオムニバスで一番読みたかったのが「めざせ! 東大お笑い学部」。
    基本設定は全然わからへんけど、ノリだけはわかった。
    主人公の女の子がツッコミ気質というか、今はやりの「いじり」の範疇なんかな。このへんのライン引きが難しいけども、
    「こんなナメてるような感じで、ええの?」
    と、これはこれで心配なノリ。

    大人がこうやって読むぶんには
    「へー」
    ですむかもしれへんくても、現役の学生さんが読むにはこれはちょっと、フィクションの軽さが危険なのでは・・・、と、思ったけど、それでも面白かった。

    前述の怪盗ものでは
    「上から目線?」
    と、思ったけれど、こちらは不思議とそう鼻につかない。と、いうのも、主人公ちゃんがわりと「有言実行」のタイプなのかもしれへんな。

    「この子、すごいこと言うなー・・・」
    とは思うけど、言うだけの努力はしてそうな気配がうかがえるので、自分の意見をしっかり言える子というようにも見える。
    それならそれで、ええんかなと。

    だれでも「ちやほやされるとやる気が出る」もんね。
    ましてや、プライベートをある程度保った状態で、あれこれフューチャーされる距離感が一番心地いいのかも。

    そこを堂々と言えちゃうあたりが却ってよかった。
    作文の書き方講座もかなり面白かったし、著者自身がこういうように「ズバズバ物を言っちゃうけど、言ったからには何とかする」っていうタイプなのかもしれへんな。

    私はその真逆のタイプなため、こういった「有言実行」タイプ(の女子)には憧れるというのもある。

    今、自分が知っている千数文字でいろいろなことが表現できる。
    チーズケーキの甘さも、東京タワーからの眺めも表現できるという一文にかなり打たれたなあ。

    込み入った表現も見事だけどね。
    表現方法ばかり飾って、肝心の中身がないっていう文章もあると思う。

    (いやいや、その「中身」が伝わるかどうかは感性の問題なので、合う合わんがあると思うけども)

    つい表現することに心血を注いじゃうわ。
    それよりももっと、甘さや高さをダイレクトに伝わるような文章を書けたらいいなと思った。


    ところでこの「東大お笑い学部」は、そんな具合に「有言実行」なヒロインの相方がなんと

    ドジっ子男子。


    ドジっ子って、女子限定かと思ってた(笑)!
    しかも明らか、ドジっ子男子はヒロインちゃんが好きみたいで(ヒロインちゃんは彼の気持ちにまったく気づいていないというオプション付き)、キャラ設定がすでに好みだわこれ。

    ぜひ、本編を読んでみたいと思ったけれど、残念ながら蔵書にはないようです。


    ■■■■


    ■面目躍如

    世間の評価に値する活躍をし、生き生きとしていること。 また、名声や世間体などが、よりよくなること。


    ■トランスペアレントオキサイドバイオレット

    (色の名前やったのね・・・)

    (2017.03.15)

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著者プロフィール

静岡県生まれ、埼玉県育ち。「ゴールライン」(岩崎書店)でデビュー。主な作品に「怪盗レッド」シリーズ、「黒猫さんとメガネくん」シリーズ、「少年探偵 響」シリーズ(共に角川つばさ文庫)、「リオとユウの霊探事件ファイル」シリーズ(集英社みらい文庫)、「悪魔召喚!」シリーズ(講談社青い鳥文庫)などがある。

「2023年 『怪盗ファンタジスタ 黄金の翼は、もがれない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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