小公子セドリック (角川つばさ文庫)

  • KADOKAWA (2014年9月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784046314314

作品紹介・あらすじ

ママと2人ぐらしだったセディは、ある日イギリスの大貴族のおじいさまの豪邸にひきとられることに。セディの無邪気なやさしさは、自分勝手で人をこまらせてばかりだった伯爵の心を動かして…。笑顔と奇跡の物語!

感想・レビュー・書評

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  • (2017-07-01)

  • パパはいないし貧しいけれど、大好きなディアリスト・ママと大好きな友人と日々を過ごす少年・セドリックは誰からも好かれる愛らしくて優しい思いやりのあるアメリカの好少年。だけど実は、イギリスの貴族の跡取りだった!? でも祖父にあたるドリンコート伯爵は大、大金持ちだけれど、かんしゃく持ちのひねくれ者で領民からも嫌われるひと。大好きなディアリストと引き離されたセドリックは、けれども無邪気な憧れとまっすぐな心で伯爵の堅い心をほぐしていく。伯爵とディアリストと、いつか三人で暮らすことが出来るのか。秘密の花園・小公女に続いてつばさ文庫で登場のバーネットの名作。

    これもまた長いことタイトルだけは知ってて内容全く知らなかったタイプの話で、つばさ文庫から出てくれるのを待っていたのでした。とはいえ読み始めるまでの待機期間は長かったけど。小公子だし小公女と似たような感じかな~、タイトル似てるな~とか子供の頃はバカみたく思っていたりした記憶。内容は小公女とは逆ですよね。小公女はセーラがお金持ちの生活から一転して貧乏な生活になってしまうけどこちらは貧しい少年がいきなり大金持ちになってしまうと言う。小公子の方が現代にありふれてる話よね。
    私は安易な発想しか出来ない心の貧しい奴ですので、きっと伯爵はすごいセドリックに厳しく当たってとにかくこの関係を和らげていくのが読みどころなんだろうな、とか思ってたらむしろ伯爵は最初からセドリックには好意的で、ではどの二人が複雑な関係を和らげていくのかというと伯爵とセドリックの母・メアリの方で、ああ!これは「あまちゃん」のアキと夏ばっぱと春子の図式だな、と一人合点してました。実は小公子であるセドリックじゃなくてこの二人が主題なんですよね、この作品は。二人の和解がクライマックスになってる感じがします。最後のまさか…?!って展開ははらはらしましたね、オチはある程度見えていたとはいえ面白かった。偽物も本物もないよね。伯爵がはっきりセドリックを守ろうとするとこもよかったしここから和解エピソードに繋がるのもいいよね。
    ひねくれ者の私からするとなんだいセドリックみたいな奴なんてって思う側のはずなんですが、でもこういう自然と慈悲のある、何のひねくれでもなく、陽だまりのこころの結晶のような少年っていて欲しい。いてくれたらすごくほっとするし、私も彼に好かれたいと思う。そして伯爵やホッブスさんやディックのように彼を守りたいと思う。ああ、さっきあまちゃんのアキって書いたけど、セドリックは皆のアイドルなんだねえ… いい作品でした。

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著者プロフィール

1963年東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。小学校の教師をつとめたのち、英米の児童文学やヤングアダルト小説を中心に幅広い分野で翻訳を手がける。マイケル・モーパーゴ『カイト パレスチナの風に希望をのせて』、ジム・ベントン『キョーレツ科学者フラニー・シリーズ』(あかね書房)、ナンシー・スプリンガー『エノーラ・ホームズの事件簿シリーズ』(小学館)など、訳書多数。

「2011年 『妖精ライラ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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