新版 アメリカの鏡・日本

  • 角川学芸出版 (2005年5月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (378ページ) / ISBN・EAN: 9784046519689

作品紹介・あらすじ

日本はなぜ無謀な戦争に突き進んだのか?終戦直後、アメリカの女性歴史家ヘレン・ミアーズが、グローバルな視点から公平にその真実を解き明かした日本人必読の名著。

みんなの感想まとめ

歴史を深く掘り下げることで、太平洋戦争における日本の立場を再評価する一冊です。アメリカ人歴史家が、当時のアメリカ人の視点から冷静に日本との戦争を振り返り、戦争に至る経緯を丁寧に分析しています。特に、ア...

感想・レビュー・書評

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  • 『#新版 アメリカの鏡・日本』

    ほぼ日書評 Day1000

    キリ番で、すごい本を読んだ。

    評者も正直言うと比較的最近、その存在を知ったのだが、アメリカ人である著者による原著の刊行は1948年。
    発刊当時はマッカーサーの命により翻訳出版は罷りならぬとされた後、「占領」終了の1953年に一度は日本語翻訳版が世に出たものの、何故か忘れ去られることとなり、ようやく1995年に本書(旧版)が発刊される運びとなったといういわく付きの一冊である。

    いわゆる「東京裁判」の進行に並行して著された、アメリカ人の良心の発露とでも言うべき内容で、戦後教育にどっぷり浸かり、何かと空気を読みたがる我々からすると、ちょっとこそばゆくなるほどの筆致だ。

    実際、読後の第一印象は、(やや卑近な表現で恐れ入るが)評者が "似非" 名著と断ずる『失敗の本質』に感ずるモヤモヤ感を見事に晴らしてくれた爽快感だった。

    評者の中での最高評価ランクである星5つ(後世に残すべき名著、もしくは今後そう呼ばれるに相応しい本)を付けるので、細々した引用はせず、是非みなさまにも本編をあたっていただきたい。

    訳者あとがき(新版の単行本)にもある通り、原題は "Mirror for Americans: JAPAN" と、「(複数形の)アメリカ人にとっての鏡」というのが直訳タイトル(単行本では表紙に原題が邦題と合わせて大著されている)。
    その意味は、本書が冒頭にも記したとおり「東京裁判」リアルタイムで進行中の時期の執筆で、著者を含む "我々(一人称複数としてのAmericans)" が本当に日本を裁くことができるのか?…という問いに始まり、翻って、彼ら(日本人)は鏡に映った我らアメリカ人そのものではないのかという強烈な問いであり、それが翻訳版400ページ全編を貫くメッセージとなっている。

    それは決して、当時の日本ないし日本人が行った事どもを正当化する表面的なロジックでは決してない。
    同時に、ヴェノナ文書のようにルーズベルトは真珠湾攻撃を知っていた、同政権には膨大なソ連スパイが入り込み、米国の判断に影響を与えていたいった、後付けで米国側の非を告発する類でもない。 

    そこに横たわるのは、「史観」ではなく、まさにリアルタイムで、きわめて率直に「つい数年前までの出来事」を客観的に振り返ろうとする姿勢に他ならず、そこにこそ大いなる良心が見出されるのである。

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  • この本はすべての日本人に読んでほしい。
    太平洋戦争の歴史観を見直すことができる一冊です。
    後付けの解釈でなく、当時生きたアメリカ人が日本と自国との戦争について冷静に振り返っている。
    日本を本当に世界征服をたくらむ軍国主義国家と決めつけることができるのか、、、
    欧米の理論が正しいのか、、、
    歴史を学ばなければ正しい世界の見方ができないと思います。

  • GHQのアメリカ部員が書いた日本が戦争に至る過程を分析し、アメリカでの一般的な「観念」との違いを丁寧に説明した本。発見は2つ。アメリカが太平洋戦争に突入する際に、日本に対するイメージが「日本が世界征服をしようとしている」「日本は天皇を世界の天皇にしようとしている」「日本人は伝統的に好戦的な民族だ」と言われていたという点。そして、アメリカ人である彼女が、日本人以上に日本の古代、中世、近世、開戦前をここまでもよく研究してくれているという驚き。彼女の説の本筋自体は、日本の戦争はあくまでも悪いとしつつ、日本の行動は欧米列強の行動規範にのっとりアメリカがしてきたことを真似ただけだ「アメリカの鏡」であるというもの。違和感はない。リットン調査団の際に、どのような政治が繰り広げられたかも書かれていて発見がある。

  • かつてマッカーサーが日本での出版を禁じた本。


    タイトルの意味:近代日本は西洋列強が作り出した鏡。映っているのは西洋自身の姿。近代日本の犯罪はそれを裁こうとしている連合軍の犯罪。西洋の価値観が日本の伝統的価値観を完全破壊している。それが日本占領だと著者は言う。

  • アメリカ人として占領政策に係わりながら1948年に本書を著した著者に、心からの敬意を表したい。
    この本の内容は次の一文に集約されている。
    「私たちは自分たちの行為なら犯罪と思わないことで日本を有罪にしている。これは正義ではない。明らかにリンチだ。」

  • いやはや何とも、痛烈な本です。
    「合衆国政府」と「GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)」にとつて、これだけ不都合な事実(Events)を、しかも公正無私を徹頭徹尾貫いて著されてゐれば、当時の状況では無視(敵視といふべきか)もしたくなれば、被占領国の国語で翻訳出版も禁ずるでせう。
    といふことも踏まへて、今の「平和」が如何なるものか考へさせられます。

  • 祖母がいっていた 間違ったことを沢山知っているより、知らない方がいいんだよ

  • 検閲によって戦後何十年も出版禁止になっていた本です。戦争と日本を深く考えてしまいます。

  • 東京裁判を見直す。日本の戦争について再評価を試みる。
    この様なテーマを扱った本は最近では珍しくはありません。

    しかし、本書は終戦直後の1948年、アメリカ人女性によって書かれているのです。
    その前提で本書を読み進めると非常に刺激的で、強い衝撃を受ける事でしょう。

    太平洋戦争に於いて文明の敵とまで言われた日本が、アメリカによって開国
    させられるまでの長い歴史の中で、殆ど外国に戦争をしかけてこなかった事。
    開国後は自らが植民地にならない様、懸命に先進国に学び、欧米同様に
    軍事力を増強した、言わば欧米にとっての優等生であった事。

    それらを、きつい皮肉をこめた言葉で語り、米国と日本のどこが違うのか?
    と、問い詰めてきます。当時の米国人がこれを読んでどれほど不快な気持ちに
    なったかと想像すると少し気の毒にすら感じてしまいます(笑)

    内容については同テーマを扱った本の中でも最も辛辣だと思います。
    是非、ご一読をお勧めします。

  • 日本人が好きではない、と言う作者が、公平な視点から描いている(と、私は思う)のがすごい。私見を交えずに、私は客観的にはなれないので。

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著者プロフィール

1934年、長野県生まれ。京都大学卒。毎日新聞社ジュネーブ支局長、パリ支局兆、学芸部長、出版局次長、英文毎日局長などを歴任。現在、AFPBB News編集顧問を務める。主な訳書にM・サラ/M・ウェイス『タイガーフォース』(WAVE出版)、J・ナイ『ダーティー・ハンズ』(都市出版)、A・グード『犬たちをめぐる小さな物語』(共訳、日本放送出版協会)などがある。

「2015年 『アメリカの鏡・日本 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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