業政駈ける

  • 角川学芸出版 (2010年9月21日発売)
3.43
  • (2)
  • (20)
  • (12)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 102
感想 : 18
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784046532107

作品紹介・あらすじ

漢には守らねばならぬものがある――。西上野の地侍たちから盟主と仰がれた箕輪城主・長野業政。河越夜戦で逝った息子への誓いと上州侍の誇りを胸に、度重なる武田軍の侵攻に敢然と立ち向かった気骨の生涯を描く!

みんなの感想まとめ

武田軍の侵攻に立ち向かう上野国の城主、長野業政の生涯を描いた物語は、彼の強い信念と誇りを中心に展開します。業政は、盟主としての責任を果たすために、周囲の武将たちからの信頼を得て、地域を守るために奮闘し...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2019.9.5完了
    火坂雅志は裏切らない。
    強国に挟まれた箕輪という地で命尽きるまで上州もんを守った業政に敬意。

  • 武田信玄が西上野に侵攻するところから始まる。上野は上杉憲政が治めていたが北条、武田に敗れ隠棲していた。主不在の上野で名実共に長野業政が盟主として地方豪族を牽引していた。冒頭総大将を決める籤引きで周りの武将が大将の色の着いた籤を引く事無く業政に託すあたり武将達の信頼、業政自身の覚悟が解るシーンであった。業政の業績と言うより生き様に焦点を当てた素晴らしい作品でした。

  • 戦国時代、上野国箕輪城城主、長野業政(業正とも)の物語。何はともあれ業政の漢気と、その裏の繊細な心遣いに大いに好感を持ち、読んでて心地良い。しかし、もうそれがすべての物語で、ヒリヒリするような緊張感や苦しみ、哀しみが感じられなかったのは、多少物足りなさを感じてしまった。

  • 本を楽しむということは皆さんはどうなのでしょうか?僕は読んでいるうちにもう一つの物語が生まれたり、それが何本の枝に分かれてさらに増幅されたりします。

    「業政駆ける」

    正直、強い武将のイメージしかなく、上野の国をまとめ関東管領に義を通し、己を貫いた武将のイメージだけだった。ただし、麾下には新陰流を生み出した上泉信綱がいる。上野の国の豪族を束ねて武田の侵略を10数年も凌いだ武力は本物といっていいだろう。「のぼうの城」で登場する成田家も当時の豪族衆の中に入っており、上野の国自体が長野家と縁戚関係にあったと言っても過言ではない。

    もし!武田信玄の麾下に長野業政が降り、10年の時があったなら北条と上杉の牽制は上野の国一国でそれなりに何とかなり、西上できたのではないかと思う。信玄は病に負けたのではなく、業政に負けたのだと思う。真田同様に麾下に加えていたならと思うとどんな時代になったのでしょうか?

  • 漢には守らねばならぬものがある――。西上野の 地侍たちから盟主と仰がれた箕輪城主・長野業 政。河越夜戦で逝った息子への誓いと上州侍の誇 りを胸に、度重なる武田軍の侵攻に敢然と立ち向 かった気骨の生涯を描く!

  • しんぶん赤旗日曜版で読む。読み始めた当初は、結末が知れていても男気を備えた豪族が巨大な勢力を手玉に取る痛快を楽しんでいた。しかし、終わってみれば何かこう胃の腑がもたれたような気分だ。智将のようで、結局は無鉄砲な好色武将であった感の方が強い。もう少し、敵方の信玄や主君となる影虎の心理も詳しく描写してくれないと、小説としての魅力が乏しい。何せ中世期であって史料は少なく、所詮は虚構なのだからもっと味付けしていただかなくては。

  • 上野国の箕輪城城主であり、武田信玄からのたびたびの西上野侵攻を防いだといわれる長野業政が主人公です。

    この本では、武田軍による第1次西上野侵攻から、長尾景虎(上杉謙信)の関東への初出征後に業政が死ぬまでが描かれています。

    この本では、なぜ業政がここまで戦えたのか、ということに対し、北条氏康との河越夜戦において失った息子との誓いと上野国に根付く武士としての誇りいうことに着目しています。

    再三の武田側からの誘いもあり、ここまで抵抗する意味があるのかを葛藤しながら、誇りのために上野を守り続ける様子が感慨深いです。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-d766.html

  • 久しぶりの歴史小説を読了。地元の名将と伝え聞くが、詳細は未知だったため、非常に好奇心をもって人物像を追いかけながら読んだ。地元の数少ない戦国の名将としてこれから人に紹介できる。
     長尾景虎へ会いに行くエピソード、冬の浅間を抜けて碓氷峠を武田軍の後方から奇襲するエピソードは非常におもしろかった。「小国の者は知恵で生き抜く。」という信念、大事を踏ん張りどころとして楽しむ発想には感銘を受けた。今の日本の状況で生きていくヒントになるかも。

  • 郷土の名将で隠れた戦国武将である。重臣にはかの有名な新陰流の祖である上泉伊勢守信綱がいることは故郷の誇りである。真田との逸話は真実かは別として、知恵比べは息を飲むところである。できれば真田との関わりをもう少し突っ込んで描写して欲しかった。また、箕輪城は日本100名城の一つである。遺構を見て業政の時代を思い浮かべるのも味があっていいだろう。さらに、長野家は在原業平の末裔であるそうです。

  • 長野業政に焦点を当てたのは良と思うが、物語は晩年の業政で、著者が言う構想20年ならば、生い立ち、青年期からのを描いて欲しい感じがする。人物がマイナーなだけに史料不足か?

  • 戦国時代の信州(上野)土豪で進攻する信玄と最後まで戦い抜いた武将で謙信と通じる漢の姿を描く、謙信と違い女好きな性格も人間味溢れて好きな武将の1人となった。戦国時代を同郷で似た生い立ちの中、時々状況に寄って主人を替える真田家(昌幸)と異なり芯を貫いた生き方に共感する。

  • 久しぶりに歴史小説物で火坂先生の作品を読了。あとがきで著者がこの本の主人公:長野業政を書きたかっただけあって爽快で漢たるものは!、と感じさせる痛快で良い意味で考えさせられる作品。

    和田竜先生の「のぼうの城」でもあったように戦国時代の上州者、坂東武者の気質がビシビシ伝わってきた。

    弱小勢力ながらも先祖代々守ってきた土地を、知恵と誇りで守りゆく姿勢はいつの時代の戦う漢に共感するはず。

    ちょっと心が折れそうになったらまた読もうと思います。

    絶体絶命の状況で「わしは誰にも従わぬ」って言ってみてぇ~

  • もっとこうどっしりと構えて智謀をめぐらせて欲しかった。真田幸隆との知恵比べを期待していたのだが、フットワークでなんとかしてしまったような感じがする。ちょっと残念だった。

  • 火坂作品にしては短いものの歴史の影に隠れた老将の活躍を生き生きと描き出した名作でした。

  • 「天地人」に比べると盛り上がりに欠けるし描写も簡潔だが、同郷にこんな英雄が居たことを知れたということだけで勉強になった。上州人の気質や風土を肯定的に捉えてくれて嬉しくなる作品でした。

  • 主人公は上州・箕輪城主・長野業政。
    (業政の息子・業盛の時、武田軍に攻められ箕輪城は落城する)
    「構想20余年」(帯および著者あとがき)でこの程度とは情けないの一言。
    著者のピークは「虎の城」だったか。そして「天地人」の大河採用で舞い上がって、その後は奢りか惰性か?

  • 戦国時代初期、上野小領主長野業政の小勢力で大勢力の武田晴信に立ち向かう生き様を描いた小説。
    有名武将もいいけど、こういうの好き。

全17件中 1 - 17件を表示

著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

火坂雅志の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×