業政駈ける

著者 : 火坂雅志
  • 角川学芸出版 (2010年9月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046532107

業政駈けるの感想・レビュー・書評

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  • 本を楽しむということは皆さんはどうなのでしょうか?僕は読んでいるうちにもう一つの物語が生まれたり、それが何本の枝に分かれてさらに増幅されたりします。

    「業政駆ける」

    正直、強い武将のイメージしかなく、上野の国をまとめ関東管領に義を通し、己を貫いた武将のイメージだけだった。ただし、麾下には新陰流を生み出した上泉信綱がいる。上野の国の豪族を束ねて武田の侵略を10数年も凌いだ武力は本物といっていいだろう。「のぼうの城」で登場する成田家も当時の豪族衆の中に入っており、上野の国自体が長野家と縁戚関係にあったと言っても過言ではない。

    もし!武田信玄の麾下に長野業政が降り、10年の時があったなら北条と上杉の牽制は上野の国一国でそれなりに何とかなり、西上できたのではないかと思う。信玄は病に負けたのではなく、業政に負けたのだと思う。真田同様に麾下に加えていたならと思うとどんな時代になったのでしょうか?

  • 漢には守らねばならぬものがある――。西上野の 地侍たちから盟主と仰がれた箕輪城主・長野業 政。河越夜戦で逝った息子への誓いと上州侍の誇 りを胸に、度重なる武田軍の侵攻に敢然と立ち向 かった気骨の生涯を描く!

  • しんぶん赤旗日曜版で読む。読み始めた当初は、結末が知れていても男気を備えた豪族が巨大な勢力を手玉に取る痛快を楽しんでいた。しかし、終わってみれば何かこう胃の腑がもたれたような気分だ。智将のようで、結局は無鉄砲な好色武将であった感の方が強い。もう少し、敵方の信玄や主君となる影虎の心理も詳しく描写してくれないと、小説としての魅力が乏しい。何せ中世期であって史料は少なく、所詮は虚構なのだからもっと味付けしていただかなくては。

  • 上野国の箕輪城城主であり、武田信玄からのたびたびの西上野侵攻を防いだといわれる長野業政が主人公です。

    この本では、武田軍による第1次西上野侵攻から、長尾景虎(上杉謙信)の関東への初出征後に業政が死ぬまでが描かれています。

    この本では、なぜ業政がここまで戦えたのか、ということに対し、北条氏康との河越夜戦において失った息子との誓いと上野国に根付く武士としての誇りいうことに着目しています。

    再三の武田側からの誘いもあり、ここまで抵抗する意味があるのかを葛藤しながら、誇りのために上野を守り続ける様子が感慨深いです。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-d766.html

  • 久しぶりの歴史小説を読了。地元の名将と伝え聞くが、詳細は未知だったため、非常に好奇心をもって人物像を追いかけながら読んだ。地元の数少ない戦国の名将としてこれから人に紹介できる。
     長尾景虎へ会いに行くエピソード、冬の浅間を抜けて碓氷峠を武田軍の後方から奇襲するエピソードは非常におもしろかった。「小国の者は知恵で生き抜く。」という信念、大事を踏ん張りどころとして楽しむ発想には感銘を受けた。今の日本の状況で生きていくヒントになるかも。

  • 郷土の名将で隠れた戦国武将である。重臣にはかの有名な新陰流の祖である上泉伊勢守信綱がいることは故郷の誇りである。真田との逸話は真実かは別として、知恵比べは息を飲むところである。できれば真田との関わりをもう少し突っ込んで描写して欲しかった。また、箕輪城は日本100名城の一つである。遺構を見て業政の時代を思い浮かべるのも味があっていいだろう。さらに、長野家は在原業平の末裔であるそうです。

  • 長野業政に焦点を当てたのは良と思うが、物語は晩年の業政で、著者が言う構想20年ならば、生い立ち、青年期からのを描いて欲しい感じがする。人物がマイナーなだけに史料不足か?

  • 戦国時代の信州(上野)土豪で進攻する信玄と最後まで戦い抜いた武将で謙信と通じる漢の姿を描く、謙信と違い女好きな性格も人間味溢れて好きな武将の1人となった。戦国時代を同郷で似た生い立ちの中、時々状況に寄って主人を替える真田家(昌幸)と異なり芯を貫いた生き方に共感する。

  • 久しぶりに歴史小説物で火坂先生の作品を読了。あとがきで著者がこの本の主人公:長野業政を書きたかっただけあって爽快で漢たるものは!、と感じさせる痛快で良い意味で考えさせられる作品。

    和田竜先生の「のぼうの城」でもあったように戦国時代の上州者、坂東武者の気質がビシビシ伝わってきた。

    弱小勢力ながらも先祖代々守ってきた土地を、知恵と誇りで守りゆく姿勢はいつの時代の戦う漢に共感するはず。

    ちょっと心が折れそうになったらまた読もうと思います。

    絶体絶命の状況で「わしは誰にも従わぬ」って言ってみてぇ~

  • もっとこうどっしりと構えて智謀をめぐらせて欲しかった。真田幸隆との知恵比べを期待していたのだが、フットワークでなんとかしてしまったような感じがする。ちょっと残念だった。

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