20世紀遺跡 帝国の記憶を歩く

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著者 : 栗原俊雄
  • 角川学芸出版 (2012年11月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046532695

作品紹介

真珠湾奇襲を報じたラジオ塔、皇紀二六〇〇年を讃える長野「文化柱」、帝国に叛旗を翻した漁民・炭鉱労働者たちの記念碑…。大日本帝国の栄光と、華やかな大正文化。太平洋戦争の敗北、そして奇跡的な戦後復興…。時代のうねりと戦争の惨禍を伝える20世紀の遺跡から、日本の「今」を考える。

20世紀遺跡 帝国の記憶を歩くの感想・レビュー・書評

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  • 日本としては仕方のないことかもしれないが、20世紀遺跡=戦争の記憶として語られるのは何とも物悲しい。かといって忘れてはならないのは自明。本書を読んで改めて痛感したことは1つ。形ある遺跡はそれ自体が歴史を語り継いでくれるが、虐待や抑留は人しか語り継げないということ。抑留経験者や遺族の間では、8月23日を「シベリアデー」と呼んでいるそうだが、広く一般には認知されていない。なぜか?それこそ「やましき沈黙」に等しくないか?

  • 栗原俊雄『20世紀遺跡 帝国の記憶を歩く』角川学芸出版、読了。空襲死傷者の死体仮置場、硫黄島、報道されなかった地震(三河地震)等々。本書は、大日本帝國の痕跡を訪ねる中で、「忘却されたこと」を掘り起こす。「遺跡」とは考古学的で、現代史とは馴染みにくいが、生証人の証言がそれを物語る。

  • ≪目次≫
    はじめに
    第1章  深く眠れぬ死者
      帝国臣民たちの墓標ー東京・仮埋葬地
      生きている戦艦ー北九州・軍艦防波堤
      帰還ー舞鶴・引揚桟橋
      国と骨ー東京都小笠原・硫黄島
      震災と竹槍ー愛知・東南海~三河地震
    第2章  輝ける暗渠
      日本史のなかの造船ー三浦半島・浦賀ドック
      陰りゆく漆黒ー福岡県飯塚・ボタ山
      朝鮮人たちの墓標ー京都府丹波・マンガン鉱山跡
      未完の蜂起ー秋田県大館市・花岡事件
    第3章  帝国の疵跡
      幻のアメリカー渋谷・ワシントンハウス、横浜・根岸競馬場
      帝国の科学者たちー川崎市・登戸研究所
      原爆のレッスンー大阪/愛知・パンプキン爆弾投下地
      大陸と帝国ー大連/旅順・侵略と崩壊の道標
    第4章  言葉と声の墓標
      落語と国策ー東京都台東区・はなし塚
      今も心に流れるー渋谷・春の小川
      「耳」の愉しみー関西・ラジオ塔
      皇紀の蔵、夢想する塔ー長野・文化柱、宮崎・八紘一宇の塔
    第5章  民はいつまでも、生きることに夢中だった
      牛車と零戦ー岐阜・各務原飛行場
      帝国の叛徒たちー富山県魚津・米騒動
      南海ホークス!ーミナミ・大阪球場
      生きぬく力ー和歌山県美浜町・アメリカ村
    あとがき

    ≪内容≫
    毎日新聞記者の連載記事のまとめたもの。20世紀の歴史を残す土地、モノに寄り添いながら、どちらかというと、「負の遺産」を語ったもの。
    ちょっと饒舌かなと思いますが、こうした遺産が日本各地(普通の人の入れないところを含めて)に残り、それを紹介してもらえたのは、いいかな?と思います。

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