不思議な生き物 生命38億年の歴史と謎

著者 :
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 37
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046532756

作品紹介・あらすじ

体に棘をもつ虫、トゲトゲ。その仲間で棘のないトゲナシトゲトゲ。さらにその仲間で棘があるトゲアリトゲナシトゲトゲ……。生き物の意表を突く形や生態から、生命誕生と38億年の生命進化、形態形成の謎にせまる。

感想・レビュー・書評

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  • 「不思議な生き物」とあるので、色々な変な生き物を紹介する本かと思いきや、もちろん変な生き物も紹介されますが、主題はそこではなく、生き物の仕組みの不思議さをいろいろ紹介する本です。
    はじめに「トゲトゲ」と「トゲナシ・トゲトゲ」、「トゲアリ・トゲナシ・トゲトゲ」、さらに「トゲナシ・トゲアリ・トゲナシ・トゲトゲ」が紹介されます。もう何が何だか。(^_^;) これは生き物の形に関するおもしろい例示なのですが、これだけで、つかみは充分ですね。
    いろいろな話が出てきますが、個人的には第4章の進化についての章が面白かったです。はたして生き物はどのような仕組みで進化してきたのでしょうか。突然変異と自然選択?本当でしょうか? このへんとても興味深いです。

  • 帯表
    トゲアリ・トゲナシトゲトゲもいる!
    トゲナシ・トゲトゲってどんな虫?→答えは口絵ページに
    生き物の形から、38億年の生物進化が見えてくる!
    見返し
    極小の細胞に、形をつくるメカニズムと大進化の力が潜んでいる。
    生命誕生のシナリオから進化発生生物学の挑戦まで、「かたち」「いのち」「生態」「進化」、4つの不思議で生命38億年の歴史を読む。

  • 面白い。
    一読する価値あり。

  • 最初に出てくる昆虫が「トゲトゲ」。次に「トゲナシトゲトゲ」ここまではいいとして次が「トゲアリトゲナシトゲトゲ」。さらに文中では「トゲナシトゲアリトゲナシトゲトゲ」まで登場する。もう何なのコレ。

    獲得形質は遺伝する例を出してネオダーウィニズムが崩壊したくだりなど。

    進化というのは本当にランダムに起こってたまたま適応できた種が生き残るのか疑問だったのだが、やはり意図的に進化が起こるようである。

  • 物質の配置がルールを生み出し、ルールが物質の配置をかえていく。

  • 不思議な生態を持つ生物をとりあげ、生物進化の過程について考察した1冊。人間の体はたった20種類のアミノ酸の組合せだけでできているなど、遠い昔に高校の授業で習ったことや、テロメアの短縮やミトコンドリアがネックとなり、人類の長生きが難しいことなど、その道にある人からすれば当たり前のようなことでも、無知な自分には勉強になる。「倫理は技術を変えないが、技術は倫理を変える」(P.201)、さらりと書いてあるが、噛みしめないといけない言葉のように思う。

  • トゲアリトゲナシトゲトゲを筆頭に、クマムシやエディアカラ生物群など多義にわたる。見た目が不思議な生き物について書かれたエッセイ風味な本。

  • 副題は生命38億年の歴史と謎~第1章かたちの不思議(生き物たちの奇妙なかたち)1「トゲトゲ」はややこしい:トゲのない「トゲトゲ」ってどんな虫?;「トゲアリトゲナシトゲトゲ」発見!;トゲトゲかツルツルか;昆虫の和名は勝手気まま;「ホモニム(異物同名)」に関するルール214億年かけた生き物の進化:6億年前の奇天烈な生き物たち,エディアカラ生物群;カンブリア爆発が生み出した生き物;多様化のきっかけはマスター遺伝子?;天敵の存在が生き物を格段に変えた;生き物はいつから陸へ上がったのか?3生物誕生の頃の地球:最古の光合成生物,シアノバクテリア;動物と植物の源;巨大トンボ,メガネウラ4生き物のサイズと環境:恐竜はどうして巨大化したか;哺乳類のサイズと「ベルクマンの法則」;暑いところには極大・極小の両方の生物がいる;絶滅危惧種の直面している新たな課題-第2章いのちの不思議(発生・再生・寿命のメカニズムをさぐる)1地球で最もタフな生き物,クマムシ;120℃の熱でも,マイナス200℃の急冷でも死なない;悪条件をしのいで生きる「隠蔽生活」という戦略;生命のカギは分子の「配置」にあり?:「配置」と「順番」が,生命や社会のシステムを左右する2生命誕生のシナリオを読み解く;「DNA」「遺伝子」「染色体」「ゲノム」;無生物はどうやって生物に進化したのか?;RNAワールド仮説とその難点;タンパク質ワールド仮説,「GADV仮説」3細胞の分裂と再生;切っても切っても再生可能な生き物,プラナリア;個体とは何か?;細胞分裂とテロメア4寿命をつかさどるもの;長生きする生き物;生命という「限定空間」;老化とは「動的平衡のほころび」である;永遠の生命が不可能な最大の理由は活性酸素にあり;1年ぽっきりしか生きられないオスのアンテキヌス;寿命2日限りの昆虫,アカシュウカクアリ5時間は引き延ばせるのか;哺乳類の寿命を決めているものは?;成長のスイッチと長生きとの関係;生命にとって,「時間」はなぜ本質的なのか?;死ぬものだけが進化する第3章生体の不思議(あたかも思考するがごとく)1はたして賢いのか,賢くないのか:巧妙な狩人,タマムシツチスガリ;ダニの生活;コンプライアンス至上主義のあり;「オオズアリ」対「ヒアリ」2免疫というメカニズム:人間の細胞もまた・・・;一度かかると,二度かからないシステム;自己と非自己を認識するシステム;「細胞性免疫」と「液性免疫」;未知の抗原をあらかじめ知っているのが免疫システム;「免疫擬態」する寄生虫たち;共生菌に助けられ,鍛えられて;人間には細菌に対する義務がある!3擬態の意味を考える:擬態とは?;メスだけが擬態するオスジロアゲハの謎;海に棲むクワガタ?;ミューラー型擬態とセーラー服;擬態と収斂,平衡進化は区別がつくか?;毒だけ上手に避けて食べる鳥;「飛び方」を真似る蝶,いざという時に本性をあらわす蝶;猛毒ではなく中毒がモデルのメルテンス型擬態;隠蔽色の戦略4生存のルールは緻密で多彩だ:生物は思考しているか?;生物学とは何か?;自然界は弱肉強食とは限らない;社会ダーウィニズムの正体第4章進化の不思議(かたちをつくり,いのちを伝える細胞の力)1遺伝形質をさぐる:眼を作る遺伝子;突然変異と遺伝的同化;ネオダーウィニズムのアキレス腱2獲得形質と遺伝:親が次代に伝えるもの;変異を起こす「指令」はワンパターンではない;獲得形質は遺伝するか?;カンメラーのサンバガエル3DNA進化論の射程:DNAの構造;不均衡進化論とは?;内部選択は,自然選択に先立つ;大進化とは;RNA干渉4眠れる「遺伝子の川」:エボデボ(進化発生生物学)の試み;性別は何で決まるのか;性転換する魚;フェイズ・バリエーション;ヘルメット型ミジンコと兵隊アブラムシ;アザラシ肢症と遺伝的カスケード5かたちを決める「細胞力」:発生プロセスの機構;膜タンパク質がかたちを作る;ダイナミックな細胞内の動き;大進化のメカニズム;新たな「門」が出現しないのはなぜか;生物進化の「今」6人類が今後目指す進化は?:サイボーグの可能性;遺伝的改造と倫理の問題;長寿への挑戦~最初は若い人の著作で,こんな変な生き物がいるよ~という本かと思ったが,団塊の世代の大学の先生で,なかなかどうして学術的な本だった。東京生まれで早稲田大学国際教養学部教授,山梨大学名誉教授。英語で教えているんでしょうねぇ。大変だ

  • 生物は複雑になるのは簡単だが、単純になるのはむずかしい、という話。本来棘があるからついたトゲトゲという虫の棘無し版、トゲナシトゲトゲ、というおかしな名前の虫からそれを考えるとわかる気がするが、それが、トゲアリトゲナシトゲトゲ、になると、僕はもうついていけません。トゲナシトゲアリトゲナシトゲトゲの出現に期待する。

  • 知らない間に,過去の理論が色々修正されていて,
    得るものが多かった。
    また,更に修正されるかもしれないけど。

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著者プロフィール

1947年生。生物学者。早稲田大学国際教養学部教授。構造主義生物学の立場から科学論、社会評論等の執筆も行う。カミキリムシの収集家としても知られる。『ほんとうの環境白書』『不思議な生き物』『オスは生きてるムダなのか』『生物にとって時間とは何か』『初歩から学ぶ生物学』『やがて消えゆく我が身なら』など著書多数。

「2018年 『いい加減くらいが丁度いい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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