眠れないオオカミ 上 (MFC)

著者 : したら領

• KADOKAWA (2021年2月22日発売)

作品紹介・あらすじ

荒れ地でひとり動けなくなってしまったオオカミは、今夜も眠れない。最愛のパートナー・白いオオカミの願いを叶えようと、花を咲かせたいオオカミ。過去を喪失したオオカミは、今を生きられるようになるのか!?

感想・レビュー・書評

[ざじさんの感想 · 2021年3月15日]

『眠れないオオカミ』には、誰にとっての平和なのか、正義なのか、その為に他の命を消し去っても自分が平穏ならそれでいいとする巨悪と、それを疑わなければ疲弊しない思考放棄が描かれている。誰かの命の灯に気付いたら、思考は暴走し、情動は揺さぶられる。

放棄≠無ではない。

『100万回生きたねこ』と、小学生の頃に読んでいて、一度失くしてしまって買い直した『やっぱりオオカミ』と言う絵本を思い出した。

著者プロフィール

マンガ家。1988年生まれ、愛知県出身。2020年、Twitterで自主連載を始めた「眠れないオオカミ」がSNS上で話題になり、書籍化やグッズ化、展示会開催に拡大。同作品で「cakesクリエイターコンテスト2020」を受賞。「ティラノ部長」連載中。

「2021年 『ティラノ部長』 で使われていた紹介文から引用しています。」