十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる 1 (MFブックス)
- KADOKAWA (2021年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046803245
作品紹介・あらすじ
日常の最中、突如として異世界へ転移させられた元日本人・トール。
彼は地球へ帰る手段を探すため、ソロ冒険者として活動し続け――気付けば九年の月日が過ぎていた。
十年目の異世界生活を迎え、とうとうこの世界に骨を埋める決心をしたトール。そんな矢先、実力を見込まれて、彼は冒険者ギルドの支部長から一つの極秘依頼を提示される。
それは麗しき美貌と聡明さを持つワケあり双子・ユーフィとメーリィを、彼女たちが継いだ商会を仕切る男・ハッランから護衛して欲しいというものだった!
双子に手を貸すことを決めたトールは、磨き上げた己の技能を発揮し――!?
「異世界生活十年目は賑やかな旅になりそうだ」
雷鳴轟かす最強冒険者と、頭脳明晰な美人双子がゆく、異世界冒険譚ここに開幕!!
感想・レビュー・書評
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面白かったです。
日本から15歳で突然転移した主人公は、いつか突然日本に戻ることになるかもしれないという心配から、異世界で安定した生活基盤を持つことをずっと避けていた。
…という設定が珍しくて、興味深かったです。
丸9年、日本に戻る方法を探し続けてきたものの、10年目の節目を前に、ついに異世界に定住するつもりで生活基盤を築くことを決意する
…ものの、やはりそう簡単に今までの習慣は変えられなくて、持ち物をもつことも、自分を信頼する人と関係を深めることも、無意識に避けてしまう。
これまでの9年間、日本に戻る方法に繋がると信じ冒険者としてダンジョン攻略などもしてきたため、相応の実力が自然と身についた。
そんな力のある自分と一緒にいる仲間は、自分を頼りにするだろうけれど、いつか突然その人を残して消えてしまうことがあればその人はどうなってしまうのだろう…
無骨な冒険者である主人公がとても優しくて、常人離れした強さも積み重ねた月日と苦労があるからで、周りの人もみんな品の良い常識人で、あたたかい気持ちになりました。
戦闘シーンのスピード感、商人双子の賢さ、日本の異世界知識をファンタジーに活かす理由付けの自然さ、とても良かったです。
続きが読みたいですが図書館にないので、リクエストしたいなと思うくらいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いきなり異世界転移してから10年目、序列17の赤雷としてソロBランク冒険者。
商会の双子の護衛を引き受けた後、金貨密輸の謎をとき温泉町で炭酸入りポーションで稼ぎ、ダンジョン攻略を行う。